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第5回 日本で金を持つということ

日本で金を持つということ

世界中のメディアが金価格動向についてコメントするようになりました。日本のメディアでも同様ですが、周りに「金を買った」という人はまだ少数派であり今でも「裕福な人が買っている商品」との印象が拭えない人は多いのではないでしょうか。日本ではなぜ金保有が進まないのでしょうか? 今回のレポートではその背景について考えてみたいと思います。

まず、金を購入する動機にはどのようなものが考えられるでしょう。値上がりを期待しているから、投資する資産を分散化することでリスクの軽減を狙いたい、等いろいろな理由がありますが、値上がりを期待して購入したいという人が最も多いと思います。さてここで皆さんに質問です。以下のグラフの赤線と青線は何の数値だかお分かりになりますか?

更にここで質問ですが、この赤線と青線はとある市場商品の価格の推移なのですが、どちらの商品に投資をしたいと思いますか?

何の情報も与えられずにこのグラフを見ると恐らく多くの方が、「赤線」の商品に投資したいと考えるでしょう。答えは赤線がドル建ての金価格、青線が円建ての金価格を1971年1月=100として指数にしたものなのです。1970年からドル建の金価格は45倍になりましたが、円建ての金価格は10倍にしかなっていません(誤解のないように説明しておきますが、今回のレポートでは見た目の価格「名目価格」を比較しています。物価の上昇率を考慮した「実質価格」では、まだ現在の金価格でも史上最高値に達していません)。

全く同じ商品ですが、自国通貨に直した時のパフォーマンスは大きく異なっています。ではその差は一体どこから来たのでしょうか? それは「円が上昇したから」なのです。よくいろいろなコラムで「金の上昇はドルの不信任投票」という表現を目にしますが、まさにそれはその通りで1971年から現在までドルの価値が下落を続けたためにこのような差が出てくるのです(この背景に関しては「金は為替か? コモディティか?」をご参照下さい)。

ドルの信任が落ちると金の価格が上昇する、というのはどういうことでしょうか? もう少し具体的にイメージしやすく説明してみましょう。仮に金の本質的な価値が全く変わらないとした場合、ドルの価値が低下すれば主にドル建てで取引されている金のドル建て価格は上昇することになります(金の「本質的な価値」が変わらないとした時に、1,000ドル/トロイオンスだった金を10%価値が低下したドルで買おうとした場合1,111ドル払わないと売ってあげないよ、ということ。実際の価格決定はここまで単純ではありませんが)。

ですが正直なところドル不信任、というだけでここまで価格が上昇するのはやや行き過ぎです。この上昇の背後には、株に投資するのと同じ感覚で取引が可能な金現物ETFが登場したことが最も大きいと考えています(ETFについては「金ETFの衝撃」をご参照下さい)。

話を元に戻しましょう。ところが円とドルのこの40年の価値を比較してみると、確かにドルはその価値が目減りしていますが円のドルに対する購買力はそれを遥かに上回るペースで上昇しています。グラフは同様に1970年1月=100としてドル円とドルの複数国通貨に対する加重平均を指数化したものですが、この40年ドルは▲34%減価していますが、一方円の価値は戦後の高度成長期だったこともあり、349%上昇しています。つまり、この40年、ドルは弱くなりましたが円が強くなりすぎたために円ベースの金価格はそこまで上昇していないのです。

資産を外貨で持っている人も外国に旅行したり、外国で生活したりしない限り、最終的な取り分は円で欲しいと思う人が大半だと思います。つまり、「円ベースで値上がりするのかしないのか」という点が投資をする上での重要な判断材料になっている訳です。別の言葉を使うとドル建て価格は上昇しているものの、円建ての価格がそれほど上昇していないため、日本人の間ではあまり認知されていない、ということになります。

ドル円とドル加重平均の比較(1970年1月=100)

ではなぜここにきて急に金が注目され始めたのでしょうか? もちろんメディアで金の情報が連日流されるようになったことが影響しているとは思いますが、日本株の水準と比較した場合の優位性が高まっていることがその背景にあると私は考えています。下のチャートは、同様の手法で1971年1月=100とした時の円建て金価格と日経平均株価を指数にしたものです。見ての通り1970年代前半と2009年以降、金のパフォーマンスは日経平均のパフォーマンスを上回っています。1970年代はニクソン・ショックを切っ掛けとして第1次・第2次オイルショックが発生し典型的なコストプッシュインフレが発生した時です(「インフレヘッジと金」をご参照下さい)。2009年以降はETFを通じた資金流入の継続で金価格が上昇する一方、2008年9月のリーマンショックで株価が急落した時です。つまり、現在の日本での金価格は直感的にも株よりも市場参加者の興味を引く状況になっていると言えます。この数年、金の話題が頻繁に取り上げられるのは、実は自然なことであると言えます。

円ベースの金価格が上昇していないのはひとえに為替の水準によるものです。もしこれから円が安くなると考えるのであれば、金は買いです(コストプッシュインフレも発生しますので、その観点からも買い、ということになります)。円がドルに対して安くなる要因としては、①国債の格下げ(現在の日銀の追加緩和が財政ファイナンスと見做された場合や、国内資金で国債を消化できなくなった場合)、②日本の期待インフレ率(日本の経済成長への期待、と言ってもいいかも知れません)が高まり、デフレ状態が解消した場合、③米国の金利が日本よりも早く上昇に転じた場合、等が考えられますがいずれも「ありそう」なシナリオばかりですね。

日本の更なる経済成長を信じ、デフレ状態も解消せず円高がさらに進行すると考えるのであれば敢えて金を買う必要はなく、現金を保有していた方が良いと言えます。

円建ドル建金価格の比較(1970年1月=100)

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