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第4回 金は為替か? コモディティか?

金は為替か? コモディティか?

金は為替と言われますが、明らかに目に見えるコモディティ(実物資産)です。リスク資産が売られると下落しますし、安全資産へのシフト、という流れになると物色されるようになります。金は為替なのでしょうか、それともコモディティなのでしょうか? 今日は「金の位置づけ」を整理してみたいと思います。

私は20年程前にこの市場に参加しましたが、いろいろと話をしていると金業界のキャリアが長い人、具体的に言うと今64歳以上の人となかなか話が合わずに困ったことがあります。少なくとも私が持っている金に対する感覚と、キャリアの長い方の感覚は一致しないのです。その理由は「金本位制」です。

金本位制とはその国の通貨を金の重量(固定価格)で評価する仕組みです。固定数量の金と自国通貨を交換することができるために、この制度を採用している場合、通貨の発行量は自ずと金の保有高の範囲に限定されることになります。また、金を産出出来る国と出来ない国で国力に大きな差が出る、等の弊害も生じます。この制度が法的に整備されたのは19世紀のイギリスですが、40年前まで適用されてきた金本位制は第二次大戦後、世界経済安定を目的として通貨価値を安定させるために1944年のブレトン・ウッズ協定で制定されました。具体的にはこの協定で、固定相場制が採用され(1米ドル=360円等)、金と米ドルの交換価値も1オンス35米ドルとされました。

時は流れて1960年代中頃~1970年、ベトナム戦争の出費や国内景気の好調で輸入が増加し貿易赤字となっていた米国は、米ドルを大量に発行していました。ですが、金本位制の下では35ドルを持ち込めば金1オンスと交換可能ですので、発行した米ドル(例えば貿易代金等)の決済を金で求められた場合、米国の金準備が枯渇してしまう可能性が出てきました。そこで当時の米国ニクソン大統領は、突如、金とドルの交換停止を決定するのです。

その結果、今まで35ドルで金と交換可能だと思っていたドルの価値は急速に下落しました。その後、ドルの金に対する交換レートを42ドルに引き上げ、ドルと各国通貨との交換レートも変更されました。円は360円から308円に切り上げ(ドルの切り下げ)られます。しかし、ドルの切り下げが起きたとしても絶対的な価値基準だった金とドルの固定レートでの交換が停止された訳ですから、ドルの信任が低下している以上、この固定為替レートも有名無実なものとなります。

そして最終的には主要国の殆どがなし崩し的に変動相場制へと移行していったのです。この為替の変動相場制への移行の流れを作った、金とドルの兌換停止(交換停止)措置発動による混乱のことを「ニクソン・ショック」と呼びます。

金に初めて触れる人からすれば、「金価格の上昇はドルの不信任投票」と言われてもピンと来ないかも知れませんし、金はドル建てで取引されるコモディティ以外の何物でもない、といった感覚がありますが、長く金相場に携わっている人は上記の記憶が強く残っているため「ドル不信任」の表現を用います。その理由はこんな歴史的な背景があるためなのです。こうした前提があるので、現在でも「金は通貨」として認知されているのです。

非常にラフな考え方ですが、今の様に世界が金融緩和合戦になっていると、どの国の通貨が最も強いか? という議論になってきます。もし金がかつてのように通貨、として振る舞うならば金は工業品なので物理的な供給量が制限されますので、金の名目価格(物価上昇を考慮しない見た目の価格)は上昇することになります。金の価格はインフレになると上昇しますが(「インフレヘッジと金」をご参照下さい)今は景気が良いことに伴うインフレではなく、通貨供給量の増加がもたらすインフレであるとも言えるでしょう。

では金の価格が下落する時はどのようなときでしょうか? 今の金上昇は各国通貨の信用力が低下すること(供給量が増加すること)で発生していますので、景気が回復し各国通貨の信用が戻った時に下落することになります。少し不思議な話ですが、具体的には世界経済が回復基調に入った時に下落するのです。ですが、景気回復が続く中ではインフレ懸念が台頭しますので再び金は物色されることになるのです。

では実際のところ金価格の振る舞いは為替と同様なのでしょうか? 下のグラフは金とドル円、ユーロドルの1カ月のオプションボラティリティです。ボラティリティに馴染みがない人も多いと思いますので簡単な言葉で説明すると、「価格の変動性」ということです。この数値が高ければ価格が大きく変動しますし、低ければあまり変動しないことになります。

金と為替のボラティリティ比較


(出所:Bloomberg)

見ての通り、金の価格変動性は、ドル円、ユーロドルの変動性を上回ります。一方、ドル円とユーロドルの変動性は殆ど変わりません。変動性、という視点で見た時に流動性が限られていること等が影響していると考えられます。ちなみに産金国でその国の収入が資源に偏っている南アフリカランド等と金価格の変動性は非常に似ています。同じ資源国であり工業国であるブラジルレアルとも似たような動きとなっています。

金と為替のボラティリティ比較


(出所:Bloomberg)

では、同じ貴金属セクターである、銀、プラチナ、パラジウムと比較してみるとどうでしょうか? 市場規模の問題もありますが、より「工業金属」として用いられる順に変動性が高いことが分かります。つまり、金はコモディティと通貨の中間的な存在、コモディティ市場と為替市場を結ぶ商品であるといえるのです。

金とその他貴金属のボラティリティ比較


(出所:Bloomberg)

金・プラチナ等

お預かりする金・銀地金は、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)の受渡供用品銘柄として規定された純度99.50%以上の金、及び純度99.90%以上の銀地金です。プラチナ地金は、純度99.95%以上のロンドンプラチナ&パラジウム市場(LPPM)の受渡供用品銘柄として規定されたプラチナ地金です。

金・プラチナ等の取引にかかるリスク
金・プラチナ等の価格は、金利、通貨、経済指標、政治情勢の変化等のさまざまな要因によって変動し、損失が生じるおそれがあります。なお、金・プラチナ等の取引は、クーリング・オフの対象にはなりません。
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お客様が行った貴金属地金の売買について、お客様は成立した取引に係る売買契約の解除を請求することができません。
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