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ADR特集 ADRの機能とメリット~ 株主権利の観点から

ADR(米国預託証券)特集

ADRの機能とメリット ~ 株主権利の観点から

前回はADRの最大のメリットである利便性についてご紹介させていただきましたが、それはADRの一つの特徴にすぎません。今回はADRの特徴や仕組みを、株主の権利という観点から確認してみましょう。

  1. 配当金の受取

おさらいですがADR保有者はADRの裏づけとなる原株式の所有者です。前回と同様にAさんがインドB社のADRを保有する場合を例にとると、B社が配当を実施する場合、その配当を受け取る権利は当然ながらADRの保有者であるAさんに与えられることとなります。

そしてB社による配当金は、まずB社の本拠地であるインドにおいて、B社株式を保管するC銀行に対して現地通貨建てで支払われます。C銀行はその配当金をインド現地で受け取った後、その金額を米ドルに両替し米国のADR保有者に支払われることになるのです。

C銀行が現地通貨建ての配当金をドルに両替する作業をはさむため、B社が配当を発表した時点における現地通貨のレートで計算した金額と、実際に受け取る金額が若干相違する場合もあります。ただ一般的には現地での配当支払いから数日内でADRによる配当支払い額が確定されるため、受取金額の変動は限定的といえます。

一方、配当課税については米国では非課税となるものの、配当が支払われる本国での課税分が源泉徴収されます。(税率は現地の税法による)日本の投資家の場合については、ADRにより配当として米国で支払われた額から、さらに日本国内での配当課税の支払いを求められますが、日本と配当を支払う企業の本国が租税条約を結んでいれば、原則として確定申告を通じ二重課税を回避することができます。

ちなみにB社の場合でいえば本国はインドとなりますが、2011年3月現在日本とインドの間に租税条約が結ばれているため、確定申告を通じて余分に差し引かれた金額を取り戻すことが可能です。

現在のところ日本は主要先進国に加え中国、ブラジル、インド、ロシアなど代表的な新興国を含む、54カ国と租税条約を結んでおり、税制面でも多くのADRが米国株式を取引するのと同様な扱いを受けられるようになっています。

B社の配当金をAさんが受け取るまで

  1. 株主としての議決権行使

株主にとって配当の受け取りと並ぶ代表的な権利が、株主総会を通じ会社の経営に参画する権利です。これについても実質的な株式の保有者であるADRの保有者がその権利を享受することになります。

外国企業、しかも米国以外の国を本拠とする株主総会で権利を行使することは、言葉の問題や手続きの煩雑さなどから現実的とは言えませんが、ADR保有者は実質的な株主としての権利執行はC銀行の仲介により確保されます。配当と同様に株主総会での各種通知の伝達や総会での投票など権利行使に必要な手続きを預託銀行が代行することで、AさんはB社株主として与えられた権利を執行することが可能となります。

手続き面の煩雑さは残るものの、預託銀行が仲介者として機能することでADRの保有者であるAさんがB社の実質的な株主として、会社の経営に参画する権利は十分に確保されているのです。

C銀行がAさんの株主としての権利執行をサポート

  1. ADRの取引では余分なコストやリスクを低減できる

日本から直接取引ができない新興国の株式取引を行う一つの手段として、現地の証券会社に直接口座を開くことも考えられます。

もし直接現地に口座を開くことで取引が可能であれば、B社の株式を直接保有することになります。さらに現地の証券会社の手数料率や証券税制が日本より低率であれば取引コストや税制面でもメリットがあるように思えるかもしれません。

しかし、この場合問題なのは、AさんがADRを取引する場合にC銀行が担っていた作業およびリスクを、Aさん自身が負わざるを得ないという点です。

例えば、現地の証券会社の対応によっては、そもそもAさんがB社株を買い付け株主となっているかどうかを、確認することも簡単ではないかもしれません。配当や株主としての権利執行についても、その都度現地証券会社の担当者とやり取りを行うことになりますが、国境をまたぐことになるだけに迅速かつ正確な対応を期待することは難しいでしょう。

また国際間の資金移動や、税務対応などの責任をすべてAさんが負うことになり、問題が発生した場合に様々な費用が発生してしまうことにもつながります。

ADRの取引では日本国内の証券会社を通じて取引を行うため、こうした手間やリスクは回避され、投資家は取引のみに集中することができます。投資家の実質的な負担を軽減し余分なリスクを排除できることも、ADRの見逃せないメリットなのです。

現地との直接取引は負担が重い

ADR小ノート No.2 2つの株価~原株式の株価とADR価格(1)

ADRがある株式に対する所有権そのものであるならば、ADRとその原株式の価格は等しくなるのは当然のように思えます。ただし実際に計算してみると意外とそうではないケースも多いのです。

第一に考えられるのが、ADRが複数の原株式を裏づけに発行されている場合です。ADRがいくらの原株式に対して発行されているのかを対原株比率といいますが、仮に1つのADRが4株の原株式を裏づけとしていた場合、ADRの価格はおおよそ原株式の4倍となるといった具合です。ただ実際には為替の影響などもあり単純に対原株比率で計算した値と実際のADRが乖離するケースもあるようです。

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米国株式・ETFのリスクと費用について

米国株式等の取引にかかるリスク
米国株式等は、株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。また、為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じるおそれがあります。株価指数連動型上場投資信託(ETF)は、連動を目指す株価指数等の変動等により損失が生じるおそれがあります。

米国株式等の取引にかかる費用等
米国株式等の委託手数料は、26.25米ドル/1回(1,000株まで)がかかります。1回の取引が1,000株超の場合は1株ごとに2.1米セント追加されます。売却時は通常の手数料に加え、SEC Fee(米国現地証券取引所手数料)が約定代金1米ドルあたり0.0000192米ドル(米セント未満切り上げ)。


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