現在地
ホーム > マーケット情報 > レポート・コラム&コメント > 株式 > 足立武志「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」 > 第360回 注目を集める「確定拠出年金」との個人投資家の付き合い方
投資情報メディア「トウシル」がオープン!レポート・コラムはこちらでご覧いただけます。

足立武志「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」一覧へ

2016年10月27日

第360回 注目を集める「確定拠出年金」との個人投資家の付き合い方

「iDeCo」(イデコ)と愛称が決まった個人型確定拠出年金、来年1月からは誰もが確定拠出年金に加入することができます。私たち個人投資家として、確定拠出年金とどう付き合うのが得策なのか、筆者なりの考えをお伝えします。

来年1月から確定拠出年金はこう変わる!

確定拠出年金という制度はすでに10年以上前から存在しています。しかし、2017年1月から、この制度が大きく変わります。それは、国民年金の加入者であれば確定拠出年金に誰でも加入できるようになるという点です。

もともと、自営業者(国民年金の第1号被保険者)や、勤務先に企業年金や確定拠出年金がない会社員は個人型確定拠出年金に加入できます。これに加え、2017年1月以降は公務員や専業主婦(国民年金の第3号被保険者)なども個人型確定拠出年金に加入することができるようになります。

楽天証券でも個人型確定拠出年金には力を入れているようで、他の金融機関に比べて口座管理に要する手数料が安い(年間2,004円)ことは大きな魅力です。

本コラムでは確定拠出年金の制度についての説明は割愛します。詳しく知りたい方は楽天証券の特集ページをご覧ください。

筆者が考える確定拠出年金の最大のメリットは「所得控除」

確定拠出年金のメリットとして一般的に取りあげられるのが

  • 掛け金の所得控除
  • 運用益の非課税
  • 受け取り時の税負担軽減

の3つです。この中で筆者が最もメリットを感じるのが、「①掛け金の所得控除」です。

もちろん、「②運用益の非課税」も大きな魅力ではありますが、そもそも運用がうまく行かなければ恩恵は受けることができません。一方、「①掛け金の所得控除」は、支払う税金が軽減されることが「確定」しています。②は不確実なメリットであるのに対し、①は確実なメリットなのです。

所得控除ですから、所得が大きい人ほどメリットが大きくなります。課税所得が1,800万円の人であれば、掛け金の43%分税金が安くなりますし、課税所得が5,000万円の人なら、掛け金の55%分の税金を減らすことができます(復興特別所得税は無視しています)。

例えば、課税所得5,000万円の人が年間72万円の掛け金を支払った場合、所得税・住民税が39万6千円安くなります。32万4千円で72万円を積み立てたのと同じ効果が生じるのです。定期預金など元本確保型商品にしておけば価格変動リスクを取らずに所得控除の効果を享受できます。投資信託などに投資しても、よほど大きな損失とならない限りは所得控除による税額軽減のメリットの方が優るはずです。

今時、こんなに有利な投資商品は他に存在しないのではないでしょうか。

ただし、専業主婦の方など、所得税・住民税が生じない方については、所得控除のメリットは生じない点には注意してください。所得控除とは、あくまでも所得税・住民税を少なくする効果であり、税金がゼロの人には何ら恩恵がないからです。

確定拠出年金は「長期分散投資+ドルコスト平均法」のスタイルが一般的だが・・・

確定拠出年金では、制度上は個別株式にも投資できるようになっていますが、実態としてはそれらに投資することはできず、「投資信託」という形で運用することになります。

確定拠出年金は、定期的に掛け金を拠出し、何十年という期間をかけて資産運用をしていきます。おのずと書籍等での説明も、「ドルコスト平均法」による「長期分散投資」、つまり株価や相場がどう動こうとも、毎月一定額の掛け金を継続的に投資し、リスク資産を長期間保有し続けるというスタイルを貫く形となっています。

しかし、ドルコスト平均法による長期分散投資をしなければならないという決まりはどこにもありません。運用する投資信託を入れ替えてもよいですし、投資対象とする資産を偏らせる(例えば全額外国株の投資信託で運用する)こともできます。

また、例えば国債がマイナス金利になるなど大きく値上がりしている状況の債券にはあえて投資せず、株式に投資する投資信託に資金を集中させる、という戦略を取ることもできます。

個人投資家は確定拠出年金をこう活用しよう

最後に、個人投資家として確定拠出年金をどう活用すべきか、まとめてみたいと思います。

  • 所得控除というメリットを最大限活用する

繰り返しになりますが、掛け金の全額が所得控除の対象となることにより軽減される所得税・住民税の額だけ、確実にプラスの効果が生じます。特に所得の大きい方については、老後資金の形成手段としてかなり有効です。運用の失敗により資産を目減りさせたくなければ、定期預金など元本確保型の金融商品にしておけば問題ありません。

  • 個別銘柄への株式投資のリスク分散として使う

例えば、筆者が自身で実践している株価トレンド分析による個別銘柄への投資は、下降トレンドになれば保有株を売却します。何年、何十年と保有を続けるということにはなりません。

一方、長期分散投資は、「長期間リスク資産を保有することで、ある程度のリターンを享受しよう」という考え方です。

もし、ご自身の現時点での株式投資のスタンスが「長期分散投資」ではない場合、あえて確定拠出年金を用いて長期分散投資を行ってみる手もあります。普段ご自身が行っている手法とは別の手法をあえて行うことで、運用手法の隔たりによる失敗リスクを軽減させる効果が期待できるからです。

  • 必ずしも長期分散投資にこだわる必要はない

確定拠出年金の書籍のほぼ100%において、「長期分散投資」を主軸に据えた投資手法の説明が行われています。しかし、確定拠出年金は、投資対象とする金融商品を定期的に入れ替えることができますし、投資対象を分散せずに偏らせることもできます。長期分散投資をしないといけないという決まりはありません。

書籍に書かれている内容だけが確定拠出年金の使い方ではありません。ご自身にあった手法をアレンジしていけばよいと思います。

いずれにせよ、確定拠出年金による資産運用は、筆者が日々行っているような上昇トレンドで買い、下降トレンドで売り、といったトレンドに従って売買するスタイルの株式投資とは別枠で、もう少し長い時間軸で考えた方がよさそうです。

そして、確定拠出年金により運用する資産は、原則60歳になるまで引き出せない点も十分注意して運用するようにしてください。

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

足立武志

知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識

株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのように行動すべきか、これから「株式投資」を始めようと考えている方、必見です。

新着レポート

最新の情報は、投資情報メディア「トウシル」で公開中です。
窪田真之/香川睦

国内株式 2017/07/31

嵐の前の静けさ 日経平均膠着はいつまで?(窪田)

窪田真之/香川睦「3分でわかる!今日の投資戦略」

今中能夫

国内株式 2017/07/28

決算コメント:任天堂、日本電産、東京エレクトロン

今中能夫「楽天証券投資Weekly:セクター・投資テーマ編」

吉田哲

コモディティ 2017/07/28

原油価格上昇の裏側に潜む、弱材料の7つの芽

吉田哲「週刊コモディティマーケット」

足立武志

ライフ 2017/07/28

相続時精算課税での上場株式贈与は要注意!

足立武志「個人投資家なら誰もが知っておきたい「相続」の基礎知識」

石原順

FX 2017/07/27

「ここから3~4カ月の相場は要注意」

石原順「外為市場アウトルック」

足立武志

国内株式 2017/07/27

ファンダメンタル分析入門(7)~配当金にまつわるアレコレ

足立武志「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」

ハッサク

FX 2017/07/26

物価の見通し

ハッサク「ハッサクのなるほど為替超入門」

優待主婦 まる子

投資を楽しむ 2017/07/26

人気優待が多い8月。流通系や外食銘柄も多く、定番のクオカード、食事券も。

優待主婦 まる子「優待マニアが選んだ!今月のお宝優待株」

山崎俊輔

投資信託 2017/07/25

分からないことを認める勇気と、分からないことがある場合の投資方法について

山崎俊輔「『なんとなく』から卒業!実践・資産形成術」

出島昇

国内株式 2017/07/25

今週は、ドル売り要因多く、日経平均の上値は重い

出島昇「柴田罫線をベースとした相場分析」

国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「超割コース」「いちにち定額コース」の2コースから選択することができます。
〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 50円(55円)
10万円まで 90円(99円)
20万円まで 105円(115円)
50万円まで 250円(275円)
100万円まで 487円(535円)
150万円まで 582円(640円)
3,000万円まで 921円(1,013円)
3,000万円超 973円(1,070円)
※()内は税込金額

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 90円(99円)
20万円まで 135円(148円)
50万円まで 180円(198円)
50万円超 350円(385円)
※()内は税込金額

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。
〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 0円
20万円まで 100円(110円)
50万円まで 238円(261円)
100万円まで 426円(468円)
150万円まで 509円(559円)
3,000万円まで 806円(886円)
3,000万円超 851円(936円)
※()内は税込金額

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,000円(2,200円)
300万円まで 3,000円(3,300円)
以降、100万円増えるごとに1,100円追加。
※()内は税込金額
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

リスクについて
貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
(信用貸株のみ)
株券等の貸出設定について
信用貸株において、お客様が代用有価証券として当社に差入れている株券等(但し、当社が信用貸株の対象としていない銘柄は除く)のうち、一部の銘柄に限定して貸出すことができますが、各銘柄につき一部の数量のみに限定することはできませんので、ご注意ください。

(貸株サービス・信用貸株共通)

当社の信用リスク
当社がお客様に引渡すべき株券等の引渡しが、履行期日又は両者が合意した日に行われない場合があります。この場合、「株券等貸借取引に関する基本契約書」・「信用取引規定兼株券貸借取引取扱規定第2章」に基づき遅延損害金をお客様にお支払いいたしますが、履行期日又は両者が合意した日に返還を受けていた場合に株主として得られる権利(株主優待、議決権等)は、お客様は取得できません。
投資者保護基金の対象とはなりません
貸付いただいた株券等は、証券会社が自社の資産とお客様の資産を区別して管理する分別保管および投資者保護基金による保護の対象とはなりません。
手数料等諸費用について
お客様は、株券等を貸付いただくにあたり、取引手数料等の費用をお支払いいただく必要はありません。
配当金等、株主の権利・義務について
貸借期間中、株券等は楽天証券名義又は第三者名義等になっており、この期間中において、お客様は株主としての権利義務をすべて喪失します。そのため一定期間株式を所有することで得られる株主提案権等について、貸借期間中はその株式を所有していないこととなりますので、ご注意ください。(但し、信用貸株では貸借期間中の全部又は一部においてお客様名義のままの場合もあり、この場合、お客様は株主としての権利義務の一部又は全部が保持されます。)株式分割等コーポレートアクションが発生した場合、自動的にお客様の口座に対象銘柄を返却することで、株主の権利を獲得します。権利獲得後の貸出設定は、お客様のお取引状況によってお手続きが異なりますのでご注意ください。貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金については、発行会社より配当の支払いがあった後所定の期日に、所得税相当額を差し引いた配当金相当額が楽天証券からお客様へ支払われます。
株主優待、配当金の情報について
株主優待の情報は、東洋経済新報社から提供されるデータを基にしており、原則として毎月1回の更新となります。更新日から次回更新日までの内容変更、売買単位の変更、分割による株数の変動には対応しておりません。また、貸株サービス・信用貸株内における配当金の情報は、TMI(Tokyo Market Information;東京証券取引所)より提供されるデータを基にしており、原則として毎営業日の更新となります。株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がありますので、必ず当該企業のホームページ等で内容をご確認ください。
大量保有報告(短期大量譲渡に伴う変更報告書)の提出について
楽天証券、または楽天証券と共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項)の関係にある楽天証券グループ会社等が、貸株対象銘柄について変更報告書(同法第27条の25第2項)を提出する場合において、当社がお客様からお借りした同銘柄の株券等を同変更報告書提出義務発生日の直近60日間に、お客様に返還させていただいているときは、お客様の氏名、取引株数、契約の種類(株券消費貸借契約である旨)等、同銘柄についての楽天証券の譲渡の相手方、および対価に関する事項を同変更報告書に記載させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
税制について
株券貸借取引で支払われる貸借料及び貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金相当額は、お客様が個人の場合、一般に雑所得又は事業所得として、総合課税の対象となります。なお、配当金相当額は、配当所得そのものではないため、配当控除は受けられません。また、お客様が法人の場合、一般に法人税に係る所得の計算上、益金の額に算入されます。税制は、お客様によりお取り扱いが異なる場合がありますので、詳しくは、税務署又は税理士等の専門家にご確認ください。

ご質問は
ありませんか?