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足立武志「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」一覧へ

2014年7月17日

第243回 リスクもあるが夢もある~「GC銘柄」の意味と投資法(その2)

今回は前回(第242回 リスクもあるが夢もある~「GC銘柄」の意味と投資法(その1))に引き続き、GC銘柄についてです。倒産リスクがそれなりに高いため、さすがに初心者の方におすすめはできませんが、多少のリスク覚悟で高いリターンを得たいという個人投資家の方にとっては、GC銘柄は「ダイヤモンドの原石」となる可能性が少なくないため、要注目です。

なぜGC銘柄は大きく上昇するのか

例えば過払い金返還請求等により業績が一時急速に悪化したアイフル(8515)は、GC銘柄の1つですが、2010年10月の安値41円から、2013年5月高値1,658円(2013年実施の株式分割考慮前の株価)まで、約40倍に上昇しました。

また、指紋認証ソフトを開発するディー・ディー・エス(3782)もGC銘柄ですが、6月13日には1,899円の高値をつけました。これは2012年6月につけた安値20円からみて95倍もの上昇です。

では、なぜ倒産リスクの高いはずのGC銘柄の株価が大きく上昇することが多いのでしょうか。それは「株価水準が非常に低い」ことがまさにポイントとなります。

倒産リスクが高い銘柄は、そのことが株価に反映されているため、株価がかなり低い水準にとどまっています。さらに、GC銘柄に指定される時点で、かなり業績が悪化していることが通常ですから、株価も相当売り叩かれている場合が多いのです。

株価が上昇するときのスタート地点がかなり低い位置にあるため、他の銘柄に比べて、株価が上昇したときの上昇率が大きくなるのです。

ただし、GC銘柄なら何でもよい、というわけではありません。当然ながら、中には業績が回復せず倒産してしまうものもあるからです。「GC銘柄だが業績が回復基調にあること」もしくは「GC銘柄だが画期的な新技術・新製品等により業績の急回復が見込まれること」が銘柄選びの際のポイントとなります。

ゴーイング・コンサーン情報の解消を待ってからの買いは遅い?

とはいえ、GC銘柄は、倒産リスクが他の銘柄より高いことも事実ですから、継続企業の前提についての注記やリスク情報への記載が解消されてから投資した方がよいのではないか、と思う方も少なくないでしょう。

確かにその考え方にも一理あるのですが、株式市場は常に先を読んで動くものです。ゴーイング・コンサーン情報の開示が解消されるより前に、株価はすでに大きく上昇してしまっていることが多いのが現実です。

例えばアイフルは、未だに「リスク情報への記載」によるゴーイング・コンサーン情報の開示が行われておりGC銘柄のままですが、株価は底値から40倍に上昇したのです。

また、ディー・ディー・エスは先日ようやく「注記」による開示が解消されたものの、「リスク情報への記載」という形での開示は続いています。株価は「注記」による開示が解消された時点で、すでに底値から70倍になっていて、逆に「注記」解消のIR後は株価が40%以上下落しました。

GC銘柄から外れたことを確認してからの買いは、確かに倒産リスクの回避という面からは有用ですが、投資タイミングという観点からみると、下手をすると「高値掴み」にもなりかねない点は十分に用心すべきでしょう。

監査法人によりゴーイング・コンサーン情報への対応が異なる?

ゴーイング・コンサーン情報の記載が必要かどうかは経営者が判断しますが、その妥当性については監査法人が検討することになります。筆者の個人的な感覚でいえば、この対応について監査法人により温度差があるように感じます。

なぜなら、営業赤字が1期のみ生じただけで財務状況も特段問題ないと思われるにもかかわらずゴーイング・コンサーン情報の記載がされている銘柄がある一方で、営業赤字が数年続いていてもゴーイング・コンサーン情報の記載がない銘柄もあるためです。筆者自身、「この銘柄はさすがにゴーイング・コンサーン情報の開示が必要ではないか」とか、「この程度でゴーイング・コンサーン情報の開示をするのは厳しすぎるのではないか」と感じることがよくあります。

そこで、ゴーイング・コンサーン情報の記載があるかどうかだけでなく、各企業の財務状況(債務超過やそれに近い状況に陥っていないか、現預金が有利子負債に比して少なすぎないか、多額の欠損金が生じてないか、自己資本比率が低くないか、など)も照らし合わせた上で倒産リスクを見極め、投資対象とするかどうか判断するようにしましょう。

GC銘柄への筆者の対処法

最後に、筆者がGC銘柄に対してどのように対処しているかをご紹介します。

まず、筆者はGC銘柄を一律に投資対象から外す、ということはしていません。

筆者は投資対象とする銘柄を選ぶ際に、財務状況もチェックします。上で記したようなチェック項目を確認し、問題がなければ投資対象とします。

その結果、投資対象とした銘柄の中に時折GC銘柄が混じることがありますが、財務状況や直近の業績などからみて問題ないと判断すれば、他の銘柄と同様に投資します。

また、財務状況にやや難があるものの、新規事業の将来性が高く、株価が大きく上昇する可能性があると判断した場合、投資資金を小さくして、万が一倒産してしまったとしても大勢に影響のない金額にとどめた上で投資することもあります。

この方法で銘柄を選ぶと、GC銘柄のうち投資対象銘柄として候補にあがるのはゴーイング・コンサーン情報を「リスク情報への記載」で開示する銘柄が大部分です。「注記」にて開示する銘柄は業績や財務状況がかなり悪い銘柄が多いので、ふるいにかけた時点で投資対象から外れてしまうことが大半です。

GC銘柄は倒産リスクが他の銘柄に比べて高いことは間違いありませんから、くれぐれも無理のない範囲内で投資をすべきです。絶対に倒産を避けたいのであれば投資対象から外さざるを得ません。

しかし、大きく売り込まれている分、業績や財務状況が「普通の状態」に戻るだけでも株価は大きく上昇しますし、画期的な新製品・新技術などで業績が劇的に回復することが見込まれれば、底値からの株価上昇が100倍に達することもありえます。

リスクもあるが夢もある…GC銘柄への投資も株式投資の醍醐味の1つです。

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

足立武志

知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識

株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのように行動すべきか、これから「株式投資」を始めようと考えている方、必見です。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

リスクについて
貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
(信用貸株のみ)
株券等の貸出設定について
信用貸株において、お客様が代用有価証券として当社に差入れている株券等(但し、当社が信用貸株の対象としていない銘柄は除く)のうち、一部の銘柄に限定して貸出すことができますが、各銘柄につき一部の数量のみに限定することはできませんので、ご注意ください。

(貸株サービス・信用貸株共通)

当社の信用リスク
当社がお客様に引渡すべき株券等の引渡しが、履行期日又は両者が合意した日に行われない場合があります。この場合、「株券等貸借取引に関する基本契約書」・「信用取引規定兼株券貸借取引取扱規定第2章」に基づき遅延損害金をお客様にお支払いいたしますが、履行期日又は両者が合意した日に返還を受けていた場合に株主として得られる権利(株主優待、議決権等)は、お客様は取得できません。
投資者保護基金の対象とはなりません
貸付いただいた株券等は、証券会社が自社の資産とお客様の資産を区別して管理する分別保管および投資者保護基金による保護の対象とはなりません。
手数料等諸費用について
お客様は、株券等を貸付いただくにあたり、取引手数料等の費用をお支払いいただく必要はありません。
配当金等、株主の権利・義務について
貸借期間中、株券等は楽天証券名義又は第三者名義等になっており、この期間中において、お客様は株主としての権利義務をすべて喪失します。そのため一定期間株式を所有することで得られる株主提案権等について、貸借期間中はその株式を所有していないこととなりますので、ご注意ください。(但し、信用貸株では貸借期間中の全部又は一部においてお客様名義のままの場合もあり、この場合、お客様は株主としての権利義務の一部又は全部が保持されます。)株式分割等コーポレートアクションが発生した場合、自動的にお客様の口座に対象銘柄を返却することで、株主の権利を獲得します。権利獲得後の貸出設定は、お客様のお取引状況によってお手続きが異なりますのでご注意ください。貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金については、発行会社より配当の支払いがあった後所定の期日に、所得税相当額を差し引いた配当金相当額が楽天証券からお客様へ支払われます。
株主優待、配当金の情報について
株主優待の情報は、東洋経済新報社から提供されるデータを基にしており、原則として毎月1回の更新となります。更新日から次回更新日までの内容変更、売買単位の変更、分割による株数の変動には対応しておりません。また、貸株サービス・信用貸株内における配当金の情報は、TMI(Tokyo Market Information;東京証券取引所)より提供されるデータを基にしており、原則として毎営業日の更新となります。株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がありますので、必ず当該企業のホームページ等で内容をご確認ください。
大量保有報告(短期大量譲渡に伴う変更報告書)の提出について
楽天証券、または楽天証券と共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項)の関係にある楽天証券グループ会社等が、貸株対象銘柄について変更報告書(同法第27条の25第2項)を提出する場合において、当社がお客様からお借りした同銘柄の株券等を同変更報告書提出義務発生日の直近60日間に、お客様に返還させていただいているときは、お客様の氏名、取引株数、契約の種類(株券消費貸借契約である旨)等、同銘柄についての楽天証券の譲渡の相手方、および対価に関する事項を同変更報告書に記載させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
税制について
株券貸借取引で支払われる貸借料及び貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金相当額は、お客様が個人の場合、一般に雑所得又は事業所得として、総合課税の対象となります。なお、配当金相当額は、配当所得そのものではないため、配当控除は受けられません。また、お客様が法人の場合、一般に法人税に係る所得の計算上、益金の額に算入されます。税制は、お客様によりお取り扱いが異なる場合がありますので、詳しくは、税務署又は税理士等の専門家にご確認ください。

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