現在地
ホーム > マーケット情報 > レポート・コラム&コメント > 株式 > 土信田雅之「信用取引入門講座」 > 第12回 「逆日歩」が発生するしくみ

土信田雅之「信用取引入門講座」一覧へ

2015年10月21日

第12回 「逆日歩」が発生するしくみ

「逆日歩(ぎゃくひぶ)」とは、前回(第11回)の最後の方で簡単に紹介しましたが、信用取引の売り方(売り建てをしている人)が支払うコストのことです。また、逆日歩は、いつ発生するかわからない、いくら発生するかわからないのが厄介な点であることにも触れました。「常に発生するわけではないが、発生した時には思わぬコスト」というのが逆日歩の特徴です。では、逆日歩はどのようなしくみで発生するのでしょうか?

逆日歩が発生する前提条件は「株不足」です。制度信用取引では、証券金融会社が信用取引に必要な資金や株券の貸出しについて中心的な役割を担っています。証券金融会社は各銘柄の信用取引の資金や株券の貸出し状況を毎営業日集計していますが、銘柄によっては、その日の貸株(売り建て)が融資(買い建て)を上回っているものが出てきます。つまり、売り建てと買い建てを食い合い(相殺)してもまだ貸株の方が多く、その分だけ株券を調達する必要のあるものが、株不足の銘柄になります。

証券金融会社では株不足の銘柄について、その解消に努めます。まずは、株不足となった翌日の午前10時までに、「融資の追加申込み」と「貸株の返済申込み」を受け付けます。これは、少ない買い建てを増やすか、超過している売り建てそのものを減らすことで、うまく相殺して株不足を解消しようというものです。

それと同時に入札の受付も行います。こちらは、株券を保有している保険会社や証券会社などの機関投資家に対して、「レンタル料を支払うので、いくらなら株券を貸してくれますか?」と声を掛けます。機関投資家の方も「じゃあ、この条件で・・・」といった具合に、値段と株券を提示して応札します。つまり、逆日歩とは株不足を解消するために支払う株券のレンタル料みたいなものだったわけです。入札の受付も先ほどの追加申込みと同じ翌日の午前10時までです。

翌日の午前10時の段階で、追加申込みによって株不足が解消されれば逆日歩は発生しません(細かい説明では「満額」と言います)。追加申込みで解消しなければ、同時進行で受け付けていた入札によって株不足を解消していきます。実際の入札では、提示金額の安いものから順番に採用していき、最終的に株不足が解消になった時の価格がその日の逆日歩になります。もちろん、逆日歩は証券金融会社が支払ってくれるわけではなく、売り建てをしている人から徴収します。

逆日歩の「いつ発生するかわからない、いくら発生するかわからない」という厄介な理由は、株不足が前提条件であること、株不足の解消が翌日に行われること、逆日歩の金額が入札によって決まることを踏まえれば理解できるかと思います。

なお、逆日歩発生までのプロセスは図にもまとめましたのでご参考ください。ちなみに、図の中には逆日歩「零円(0円)」というものがあります。入札自体は行われたものの、逆日歩そのものはタダで決定したため、結果的に逆日歩は発生しません。

(図)逆日歩が発生するまでの流れ

0円で応札する機関投資家は何故そんなことをするのでしょうか?細かい説明は抜きにしますが、その機関投資家は証券会社が多いです。先ほど、逆日歩は買い方全員に支払われると説明しました。証券会社が自分で保有している資金を貸し出している状況で逆日歩が発生してしまうと支払いが発生するため、それを回避するために0円で入札するといったことが考えられます。

楽天証券サービス開始18周年記念投資セミナー

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

土信田雅之

信用取引入門講座

信用取引という言葉を耳にしたことがある方は多いと思います。ただし、その割には意外と「近くて遠い」存在であるのも事実です。このシリーズでは、「そもそも信用取引とは何なの?」という初歩の初歩から、一歩進んだ活用法までを毎回テーマを決めて解説していきます。

新着レポート

出島昇

国内株式 2017/06/27

今週も、手がかり材料不足の中、加計学園問題、都議選を横目にもみあいへ

出島昇「柴田罫線をベースとした相場分析」

池水雄一

金・プラチナ 2017/06/27

Nymexの証拠金上げでパラジウム売られる ほか

池水雄一「他にはない特別な金のレポート Bruceレポート拾い読み!」

優待主婦 まる子

投資を楽しむ 2017/06/27

優待がかなり少ない7月は、人気株に取引が集中しがち。ドリンク、肉、ラーメンなど

優待主婦 まる子「優待マニアが選んだ!今月のお宝優待株」

窪田真之/香川睦

国内株式 2017/06/27

マザーズ・二部・ジャスダック好調 いつまで?(窪田)

窪田真之/香川睦「3分でわかる!今日の投資戦略」

土信田雅之

国内株式 2017/06/26

後味が良くない日経平均の年初来高値更新

土信田雅之「テクニカル風林火山」

出島昇

国内株式 2017/06/26

「柴田法則」個別銘柄分析 6月第5週

出島昇「柴田法則個別銘柄分析」

福永博之

先物取引 2017/06/26

高値を更新するなど上昇トレンドが継続中だが、伸び悩みに要注意

福永博之「週間先物テクニカル分析」

今中能夫

国内株式 2017/06/23

半導体・半導体製造装置セクターコメント:東京エレクトロン、SCREEN、ディスコ、ルネサス

今中能夫「楽天証券投資Weekly:セクター・投資テーマ編」

吉田哲

コモディティ 2017/06/23

OPECの混迷と石油に強い米国

吉田哲「週刊コモディティマーケット」

石原順

FX 2017/06/22

「テーパータントラムは8月か・・?」

石原順「外為市場アウトルック」

国内株式のリスクと費用について

株式等のお取引にかかるリスク
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
信用取引にかかるリスク
信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。
貸株サービスにかかるリスクおよび費用
  • リスクについて
    貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」になります。株券等を貸し付けいただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
  • 当社の信用リスク
    当社がお客様に引き渡すべき株券等の引渡しが、履行期日又は両者が合意した日に行われない場合があります。この場合、「株券等貸借取引に関する基本契約書」に基づき遅延損害金をお客様にお支払いすることになりますが、履行期日又は両者が合意した日に返還を受けていた場合に株主として得られる権利(株主優待、議決権等)は、お客様が取得できないことになります。
  • 投資者保護基金の対象とはなりません
    なお、貸し付けいただいた株券等は、証券会社が自社の資産とお客様の資産を区別して管理する分別保管の対象とはならず、投資者保護基金による保護の対象とはなりません。
  • 手数料等諸費用について
    お客様は、株券等を貸し付けいただくにあたり、取引手数料等の費用をお支払いいただく必要はありません。
  • 配当金等、株主の権利・義務について
    貸借期間中、株券等は楽天証券名義又は第三者名義になっており、この期間中において、お客様は株主としての権利義務をすべて喪失します。そのため一定期間株式を所有することで得られる株主提案権等については貸出期間中はその株式を所有していないこととなりますので、ご注意ください。
    株式分割等コーポレートアクションが発生した場合、権利を獲得するため自動的にお客様の口座に対象銘柄を返却することで、株主の権利を獲得します。権利獲得後の貸出し設定は、お客様のお取引状況によってお手続きが異なりますのでご注意ください。
    貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金については、発行会社より配当の支払いがあった後所定の期日に、所得税相当額を差し引いた配当金相当額が楽天証券からお客様へ支払われます。
  • 株主優待情報について
    株主優待内容は東洋経済新報社から提供されるデータを原則として毎月更新いたします。更新日から次回更新日の内容変更、売買単位の変更、分割による株数の変動には対応しておりません。また、配当、優待は各企業の判断で廃止・変更になる場合がございます。お取引にあたりましては必ず当該企業のホームページ等で内容をご確認ください。
  • 税制について
    株券貸借取引で支払われる貸借料及び貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金相当額は、お客様が個人の場合、雑所得又は事業所得として、総合課税の対象となります。なお、配当金相当額は、配当所得そのものではないため、配当控除は受けられません。また、お客様が法人の場合、法人税に係る所得の計算上、益金の額に算入されます。
株式等のお取引にかかる費用
国内株式の委託手数料は「超割コース」「いちにち定額コース」「ワンショットコース」の3コースから選択することができます。
〔超割コース(貸株、投資信託の残高、信用取引の売買代金・建玉残高に応じて手数料が決定します。)(現物取引)〕
超割:1回の約定代金が10万円まで139円(税込150円)/1回、20万円まで185円(税込199円)/1回、50万円まで272円(税込293円)/1回、100万円まで487円(税込525円)/1回、150万円まで582円(税込628円)/1回、3,000万円まで921円(税込994円)/1回、3,000万円超973円(税込1,050円)/1回
超割(大口優遇):1回の約定代金が10万円まで90円(税込97円)/1回、20万円まで180円(税込194円)/1回、50万円まで238円(税込257円)/1回、100万円まで426円(税込460円)/1回、150万円まで509円(税込549円)/1回、3,000万円まで806円(税込870円)/1回、3,000万円超851円(税込919円)/1回
〔超割コース(信用取引)〕
超割:約定代金に関わらず360円(税込388円)/1回
超割(大口優遇):約定代金に関わらず0円(税込0円)/1回。
詳細は、当社ウェブサイトをご覧ください。
〔いちにち定額コース〕
1日の約定代金合計が50万円まで429円(税込463円)/1日、100万円まで858円(税込926円)/1日、200万円まで2,000円(税込2,160円)/1日です。以降、1日の約定代金合計が100万円増えるごとに1,000円(税込1,080円)追加されます。取引のない日は手数料がかかりません。1日の約定代金合計は現物取引と信用取引を合算して計算いたします。
〔ワンショットコース(現物取引)〕
1回の約定代金が10万円まで139円(税込150円)/1回、20万円まで185円(税込199円)/1回、50万円まで341円(税込368円)/1回、100万円まで609円(税込657円)/1回、150万円まで728円(税込786円)/1回、3,000万円まで1,152円(税込1,244円)/1回、3,000万円超は1,217円(税込1,314円)/1回。
〔ワンショットコース(信用取引)〕
1回の約定代金が30万円まで250円(税込270円)/1回、30万円超は450円(税込486円)/1回。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定するETFの手数料は0円です。いちにち定額コースの場合は、約定代金合計に含まれません。
  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、オペレーター取次ぎによるお取引の手数料体系が適用されます。
    〔オペレーター取次手数料(現物取引)〕
    1回の約定代金が50万円まで3,450円(税込3,726円)/1回、100万円まで3,800円(税込4,104円)/1回、150万円まで4,000円(税込4,320円)/1回、150万円超は4,500円(税込4,860円)/1回。
    〔オペレーター取次手数料(信用取引)〕
    1回の約定代金が30万円まで3,250円(税込3,510円)/1回、30万円超は3,450円(税込3,726円)/1回です。
  • PTS取引(夜間取引)は、お客様が選択されているコースにかかわらず1回の約定代金が50万円まで450円(税込486円)/1回、100万円まで800円(税込864円)/1回、150万円まで1,000円(税込1,080円)/1回、150万円超は1,500円(税込1,620円)/1回がかかります。
  • 国内株式を募集・売出し等(新規公開株式(IPO)、立会外分売)により取得する場合は、委託手数料はかかりません。
  • 信用取引による建玉を保有している期間は、買い建玉の場合は買方金利〔制度:通常 年2.85% 優遇 年2.28%、一般(無期限):通常 年3.09% 優遇 年2.90%、一般(1日):1約定当たり売買代金300万円未満 年 1.90% 300万円以上 年0.0%〕、売り建玉の場合は貸株料〔制度:年1.10%、一般(無期限):年2.00%、一般(短期(14日)):年3.90%、一般(1日):1約定当たり売買代金300万円未満 年 1.90% 300万円以上 年0.0%〕、品貸料(逆日歩)、特別空売りの場合は、特別空売り料等がかかります。
信用取引の委託保証金について
信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の維持率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただくか、建玉を決済していただく必要があります。