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足立武志「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」一覧へ

2015年12月17日

第316回 「投げ売り」撲滅運動~筆者はこうして回避している

個人投資家が大きな損失を生じる原因の1つに保有株の安値での「投げ売り」があります。逆にいえば、「投げ売り」をしないような投資手法を心掛けていれば大きな損失を防げるということです。

最近国内外の株式市場が調整色を強めてきましたので、当初の予定を変更して、「投げ売り」を回避するために筆者はどのようにしているかをお話ししたいと思います。

なぜ個人投資家は「投げ売り」をしてしまうのか

最初に、なぜ個人投資家は安値で「投げ売り」をしてしまうのか、その理由を考えてみましょう。

株式市場が大きめの調整局面にあるとき、その多くは投資家の「投げ売り」によって当面の底値をつけます。これは、心理的な要因が大きく、多少の下落は我慢できるものの、下落が大きくなって保有株の含み損が膨らむと、「このままでは損失がどんどん大きくなってしまう」「早く売って楽になりたい」という気持ちが強くなります。その結果、株価が大きく下がったところで我慢できずに保有株を売却してしまうのです。

また、信用取引をしている投資家は、物理的な要因もあります。含み損が膨らんで担保余力が低下すると、追加で証拠金を証券会社に差し入れなければなりません(追証(おいしょう))。しかし、手元に資金がなく、追証ができなければ、強制的に信用取引の建玉が決済されてしまいます。

投げ売りが発生するのは、こうしたメカニズムによるものです。

機械的に行動すれば「投げ売り」は回避できる

やはり投げ売りの大きな理由は、保有株の含み損が膨らみ「安値でもよいから売りたくなってしまう」という心理面にあります。ですから、そのような心理にならないようにすればよいのです。そのための1つの手法が、筆者が実践している「株価トレンド分析」です。

「株価トレンド分析」では、移動平均線(筆者が普段使うのは25日移動平均線)を株価が明確に割り込んだら保有株を売却、ないしはツナギ売りします。

通常、投げ売りが出るような状況となるとっくの昔に、ほとんどの個別銘柄は25日移動平均線を割り込んで下降トレンドに転換しています。そのため、「株価トレンド分析」を用いれば、投げ売りが生じる状況になる前に保有株の売却は終了し、株式への投資資金が極小化されている状態で投げ売りのシーンを冷静に眺めることができるのです。

筆者は今年の夏ごろから「ADA指数」を算出しています。これは、筆者の投資可能資金に占める保有株の金額の割合を日々集計しているものですが、12月2日のピーク時に79.2%あったものが、先週末(12月11日)の時点では32.6%にまで低下していました。これは、下降トレンドに転じた保有株を粛々と売却し、いまだ上昇トレンドにある銘柄のみを保有しているためです。(ADA指数の詳しい説明は「公認会計士足立武志ブログ」をご覧ください。)

株式投資では余計なことを考えると大失敗のもとになります。株式市場が調整局面に入り、下降トレンドに転じる銘柄が増加しているにもかかわらず、「おそらくもうすぐ株価は反発して再度上昇基調に戻る」と希望的観測をしていると、その後のさらなる下落で手も足も出なくなってしまいます。

全ての銘柄を売ればよいというものでもない

ところで、筆者が12月11日時点で投資可能資金の30%程度をまだ保有していることにつき、「日経平均株価が明らかに下降トレンドに転じているのに、なんで全部売らないのか?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。

ここが株式投資の難しいところで、これは下降トレンドに転じる銘柄が増えている状態で下降トレンドとなった保有株を売却しないとその後のさらなる下落で大損をする可能性があるのと裏返しなのです。つまり、下降トレンドに転じる銘柄が増えているからといって、上昇トレンドにある銘柄まで売却してしまうと、そこから再度上昇トレンドに転じたときに強い銘柄を手放した状態になってしまうということです。

筆者の投資手法は、大きな下落が起きたときに損失を最小限に抑えるためには非常に有効なものと自負していますが、そう頻繁に大きな下落が起きるわけではありません。

日経平均株価や多くの個別銘柄が下降トレンドに転じる中、上昇トレンドを維持している銘柄というのは「強い銘柄」です。そして、調整が終了し再度上昇に転じるタイミングで真っ先に大きく上昇するのはそうした「強い銘柄」なのです。

ですから、いつ株価が切り返して上昇に転じてもよいように、市場全体が調整局面にあろうとも、「強い銘柄」は上昇トレンドにある限り保有を続けるべき、と筆者は考えているのです。

朝から大きく下がりそうなときはどうするか?

先週末(12月11日)の欧米の株価は大きく下落、為替レートも円高に振れ、先週末時点のシカゴ日経225先物は、日経平均株価の週末終値より550円も下の水準で引けました。

確かに下降トレンドに転じたら速やかに売るのが原則ですが、ここまで朝から安く始まるような場合、午前中で当面の底値をつけてそこから反発するケースも少なくありません。そうなれば寄り付きで売却した結果、後で高く買い直す羽目になってしまいかねません。

そこで筆者は、朝から大きく下がりそうなときは、次のように行動しています。

  • 前日時点ですでに下降トレンドに転じている、もしくは下降トレンドに転じそうな銘柄は、寄り付きで売却。
  • 前日時点で上昇トレンドを維持している銘柄は、午前中いっぱいは静観。その上で、前場引けの段階で25日移動平均線を明確に割り込んでいるものは後場の寄り付きで売却。一時25日移動平均線を明確に割り込んだがその後戻して25日移動平均線近辺で引けた銘柄は、午前中につけた安値を割り込んだら売りとする逆指値注文を発注。上昇トレンドのままの銘柄はそのまま保有。

どうしても方針が決められないときは、半分は寄り付きで売却、残りは午前中いっぱい様子を見てから昼休みに判断する、という戦略もあります。

もちろん、午前中いっぱい安く、後場に入って急速に切り返すこともあります。そうなれば一旦売却した株を高く買い直す羽目になりますが、そんなことを気にしていてもきりがありません。損失の拡大を防ぐのが主目的ですから、ある程度の割り切りも必要です。

アベノミクス相場により日経平均株価が2倍以上、個別銘柄に至っては安値から5倍、10倍になったものがゴロゴロしています。筆者はまだ長期的な上昇は続くと思ってはいますが、どうなるか誰にも分からないのが株式市場です。

筆者の投資手法はある程度守りを重視していますので、上昇相場ではよりアグレッシブな手法の方が大きな利益を得られます。でも、筆者の投資手法を続けていれば、やがて訪れる長期下落相場の下落初期段階、かなり株価が高い水準で保有株を売却することができます。

「いかに大きく勝つか」より、「いかに大きく負けないか」が大事、これが株式市場の荒波を乗り越えてきた筆者の結論です。

<おしらせ>

「公認会計士足立武志ブログ」を立ち上げました。立ち上げて間もないためまだ試運転中の状態ですが、これから内容をさらに充実させていきます。文章が短いなどの理由で本コラムでは書くことができないテーマ、本コラムの補足説明やアフターフォロー、よりタイムリーな内容を取り上げていきます。株式投資のみならず、多くの個人投資家が関心をお持ちの相続対策についても最低限知っておきたい知識や情報をご提供したいと思います。ぜひ本コラムに加え、ご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。

http://kabushiki-adachi.com/

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

足立武志

知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識

株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのように行動すべきか、これから「株式投資」を始めようと考えている方、必見です。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「超割コース」「いちにち定額コース」の2コースから選択することができます。
〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。
〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 0円
20万円まで110円(税込)
50万円まで 261円(税込)
100万円まで 468円(税込)
150万円まで559円(税込)
3,000万円まで 886円(税込)
3,000万円超936円(税込)

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

リスクについて
貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
(信用貸株のみ)
株券等の貸出設定について
信用貸株において、お客様が代用有価証券として当社に差入れている株券等(但し、当社が信用貸株の対象としていない銘柄は除く)のうち、一部の銘柄に限定して貸出すことができますが、各銘柄につき一部の数量のみに限定することはできませんので、ご注意ください。

(貸株サービス・信用貸株共通)

当社の信用リスク
当社がお客様に引渡すべき株券等の引渡しが、履行期日又は両者が合意した日に行われない場合があります。この場合、「株券等貸借取引に関する基本契約書」・「信用取引規定兼株券貸借取引取扱規定第2章」に基づき遅延損害金をお客様にお支払いいたしますが、履行期日又は両者が合意した日に返還を受けていた場合に株主として得られる権利(株主優待、議決権等)は、お客様は取得できません。
投資者保護基金の対象とはなりません
貸付いただいた株券等は、証券会社が自社の資産とお客様の資産を区別して管理する分別保管および投資者保護基金による保護の対象とはなりません。
手数料等諸費用について
お客様は、株券等を貸付いただくにあたり、取引手数料等の費用をお支払いいただく必要はありません。
配当金等、株主の権利・義務について
貸借期間中、株券等は楽天証券名義又は第三者名義等になっており、この期間中において、お客様は株主としての権利義務をすべて喪失します。そのため一定期間株式を所有することで得られる株主提案権等について、貸借期間中はその株式を所有していないこととなりますので、ご注意ください。(但し、信用貸株では貸借期間中の全部又は一部においてお客様名義のままの場合もあり、この場合、お客様は株主としての権利義務の一部又は全部が保持されます。)株式分割等コーポレートアクションが発生した場合、自動的にお客様の口座に対象銘柄を返却することで、株主の権利を獲得します。権利獲得後の貸出設定は、お客様のお取引状況によってお手続きが異なりますのでご注意ください。貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金については、発行会社より配当の支払いがあった後所定の期日に、所得税相当額を差し引いた配当金相当額が楽天証券からお客様へ支払われます。
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株主優待の情報は、東洋経済新報社から提供されるデータを基にしており、原則として毎月1回の更新となります。更新日から次回更新日までの内容変更、売買単位の変更、分割による株数の変動には対応しておりません。また、貸株サービス・信用貸株内における配当金の情報は、TMI(Tokyo Market Information;東京証券取引所)より提供されるデータを基にしており、原則として毎営業日の更新となります。株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がありますので、必ず当該企業のホームページ等で内容をご確認ください。
大量保有報告(短期大量譲渡に伴う変更報告書)の提出について
楽天証券、または楽天証券と共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項)の関係にある楽天証券グループ会社等が、貸株対象銘柄について変更報告書(同法第27条の25第2項)を提出する場合において、当社がお客様からお借りした同銘柄の株券等を同変更報告書提出義務発生日の直近60日間に、お客様に返還させていただいているときは、お客様の氏名、取引株数、契約の種類(株券消費貸借契約である旨)等、同銘柄についての楽天証券の譲渡の相手方、および対価に関する事項を同変更報告書に記載させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
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株券貸借取引で支払われる貸借料及び貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金相当額は、お客様が個人の場合、一般に雑所得又は事業所得として、総合課税の対象となります。なお、配当金相当額は、配当所得そのものではないため、配当控除は受けられません。また、お客様が法人の場合、一般に法人税に係る所得の計算上、益金の額に算入されます。税制は、お客様によりお取り扱いが異なる場合がありますので、詳しくは、税務署又は税理士等の専門家にご確認ください。

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