今回は、前回に引き続き、グランビルの法則についてです。今回は売りタイミングについてみていくことにしましょう。4つの売りタイミングがあります。
⇒これは、上昇トレンドにあった株価が移動平均線を割り込み、さらに移動平均線の向きも上向きを解消していて、まさに下降トレンドへ転換したばかりのタイミングです。保有株がある場合、重要な利食い売りのポイントになります。
このタイミングでの利食いは、筆者も頻繁に行っています。ピンポイントの高値で利食いすることは不可能ですが、このタイミングなら、十分に高値圏で利食いすることができます。
⇒下降トレンドが継続しているとすれば、株価が移動平均線を上回っても一時的なものであることが多いので、戻り売りのポイントとされています。下降トレンド入りして間もないころに保有株を売りそびれた場合や、急落時のリバウンド狙いで買った株の売りタイミング、さらには空売りのタイミングとして使われます。。
⇒下降トレンドが継続している場合、一時的に株価が上昇しても、移動平均線すら上回れず、再度下落を始めることが多くあります。こうした株価の動きは下降トレンドが継続していると判断できるため、戻り売りのポイントとなります。空売りをする際のタイミングの1つです。
⇒いわゆる「噴き値売り」です。株価は上昇トレンドにあるのですが、株価が短期間で大きく上昇し、移動平均線から大きく上方にかい離した場合、短期的にみて買われ過ぎの状態となります。その後は株価が調整する可能性が高くなるため、利食い売りを行うポイントとされます。
ただし、上記のうち⑥および⑧のタイミングは注意が必要です。
まず、⑥についてです。筆者が実践する株価トレンド分析においては、「移動平均線が下落している」ことに加え、「株価が移動平均線より下にある」という条件を満たした状態が下降トレンドとなります。
しかし、⑥は確かに移動平均線は下落しているものの、株価が移動平均線を超えている状態です。つまり、下降トレンドから上昇トレンドに転換する可能性も少なくない形です。
このようなタイミングで空売りを入れてしまうと、失敗する可能性もそれなりにあります。
そこで筆者ならば、この後の株価の推移を観察し、再度株価が移動平均線を下回った状態になってから空売りを実行します。この方が、失敗の可能性を小さくすることができるからです。
また、⑧のタイミングは、言われてみれば「確かにそうだ」と思いますが、いざ実行しようするとなかなか難しいものです。
最もよくあるのが、噴き値と思って利食い売りしたところ、そこからさらに株価が大きく上昇してしまって悔しい思いをした、というものです。逆に、まだ上昇すると思って利食いをせずにいたら、そこから株価が元に戻ってしまった、ということもあります。
確かに、株価の天井においてピンポイントで売り抜けるのは不可能です。したがって、自分自身で何らかのルールを決めた上で、それにしたがって行動し、うまく行かなかったらあきらめるくらいの気持ちでいた方がよいと思います。
筆者であれば、25日移動平均線からのかい離率が20%~30%程度であれば無理に噴き値売りはしません。そこからさらに大きく上昇することも少なくないからです。もちろん、そこから株価が下がってしまうこともありますが、その場合はあきらめます。
かい離率が50%を超えてくると、銘柄やマーケット全体の状況にもよりますが、一部利食いを検討します。そして、かい離率が100%を超えた場合は、さすがに保有株の一部は利食いをすることが多いです。
移動平均線と株価チャートを組み合わせた売り買いのタイミングは、客観的に判断できること、誰でも分かりやすいこと、それなりの成果が期待できることから筆者はこの方法を実践し続けています。もちろん、うまくいかないことも多々ありますが、トータルして満足のいく成績を出せていますので、失敗時の損切りは「コスト」と割り切っています。
売買タイミングに悩んでいる方は、一度この方法を試してみてはいかがでしょうか。
本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。
足立武志
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株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。
※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。
信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。
国内株式の委託手数料は「超割コース」「いちにち定額コース」の2コースから選択することができます。
〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)
〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)
超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。
〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 0円
20万円まで110円(税込)
50万円まで 261円(税込)
100万円まで 468円(税込)
150万円まで559円(税込)
3,000万円まで 886円(税込)
3,000万円超936円(税込)
〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
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1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
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以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。
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