楽天証券では、平成20年11月11日および平成21年1月13日に大規模なシステム障害が発生し、それぞれ、お客様からのご注文が受注できなくなる、お客様からの注文の一部が執行遅延になる等の事態となりました。弊社でお取引いただいているお客様をはじめ、関係者の皆様に多大なるご心配をおかけしましたことを改めてお詫び申し上げます。
本件につきまして、平成21年4月23日に、金融庁に対し改善報告書を提出するとともに、今般の事態を招いた責任を明確化するため社内処分を実施いたしましたので、その内容についてご報告いたします。
システムの改善計画を推進するにあたり、平成21年4月1日より弊社代表取締役社長の直接管掌下にシステム改善計画推進の実働部隊である「システム安定化推進部」を立ち上げ、更に品質管理部、内部監査部、および社外の有識者等による牽制機能を有した「システム安定化推進委員会」を設置いたしました。弊社は、本推進体制のもとでシステムの安定化を目的とした改善活動に優先的に取り組んで参ります。
弊社は、今般の業務改善命令を受け、以下に記載する改善計画(実施済の施策を含む)を策定し実施いたします。
システム障害の発生をより早期に検知することを目的として、システムの監視ポイントを強化するとともに、障害発生時の連絡体制を見直し、迅速な対応が可能となるよう態勢を強化いたしました。
平成20年11月11日のシステム障害の原因であるデータベースの不具合を解消するプログラムを適用いたしました。
従来、約90分の処理時間であった夜間バッチ処理を約60分に短縮いたしました。これにより、夜間バッチ処理で発生したシステム障害に対する復旧時間を確保いたしました。
システム障害発生時の迅速なサービス復旧を目的として、サービス復旧手順書を詳細化・具体化いたしました。今後も、継続して危機管理計画の見直しをおこない、お客様への障害影響を極小化する取り組みに努めてまいります。
平成21年12月末までに25回の障害試験を実施いたしました。危機管理計画の整備と並行して、今後も定期的に障害試験を実施してまいります。
過去の障害事例の分析に基づいてシステムの問題点を明確化し、発注システムとデータベースを中心としたシステム改修を実施いたしました。これらの改修の結果、データベース負荷を約20%削減する等の成果を実現いたしました。
システム障害の再発防止、および障害発生時の迅速なサービス復旧を目的として、システムの運用・保守体制を再整備いたしました。平成21年8月1日からは、システム運用・保守業務を専門におこなう組織として、システム運用部門を新たに設置いたしました。
平成21年4月1日より、システムの根幹であるデータベースを専門的に運用・管理するデータベース管理チームを設置いたしました。当チームが中心となり、データベースの運用や監視を強化するとともに、システム開発にともなうデータベースの変更作業を集中管理することで、障害の未然防止に努めてまいります。
システム外部監査を平成21年6月1日から6月12日にかけて実施いたしました。外部監査機関から指摘された事項につきましては、継続して対応に取り組んでおり、平成22年3月末までに完了の計画としております。
社内の全役職員を対象に、インターネット証券会社のシステム自体に対する理解とシステム運用の重要性について再認識する目的で、社内研修を数回にわたり実施いたしました。今後も継続して、社内外の研修や資格取得等を通して専門スキルの向上を図ってまいります。
従来から実施しているシステム開発時の品質管理活動をさらに高度化し、システム障害原因の作り込みを未然に防止するため、「システム開発ルールの見直し」「品質管理基準の再整備」「システム担当ベンダーの品質管理」等の取り組みを継続して推進してまいります。
この度の行政処分の原因である、システム障害時の復旧態勢が不十分であったことを重く受け止め、また、過去に同様の事由により2度の業務改善命令を拝命していることを踏まえ、平成21年4月23日付で、次のとおり役職員の社内処分を実施いたしました。
弊社は、過去に同様の事由により、2回の業務改善命令を受けているにも関わらず、お客様をはじめ、関係者の皆様に多大なるご心配をお掛けしましたことを改めて深くお詫び申し上げます。
現在、弊社では改善策に基づき、システム安定化の推進に全社一丸となり取り組んでおります。今後とも変わらぬご指導、ご愛顧を賜りますよう、何卒よろしくお願い申しあげます。
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