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2015年2月19日

第273回 高騰→急落・これからのREITの投資戦略を考える

REITの価格が乱高下しています。2011年11月に805.04ポイントだった東証REIT指数は2013年春に調整するもそれを乗り越え、今年1月には2,005.07ポイントまで上昇しました。約3年間で2.5倍の上昇です。ところが今年1月下旬になり突如価格が急落、REIT指数は2週間で高値から約10%値下がり、1,799.08ポイントをつけました。ここまでの規模の調整は2013年春以来のことです。

今回は、なぜREITの価格はここまで大きく上昇し、直近に急落したのか、そして今後REITに対してどのような投資戦略で臨むべきなのかを考えていきたいと思います。

株価の上昇とREIT価格の上昇は全く意味が異なる

はじめに、株式とREITとの違いを明確にしておきたいと思います。重要なのは「株価の上昇とREIT価格上昇とではその意味合いが全く異なる」という点です。

基本的に、株価が長期的に右肩上がりに上昇することは大いにあり得ますが、REIT価格が長期的に右肩上がりに上昇することは考えにくいです。

好業績の企業は毎年多額の利益を獲得し、一部は配当金として株主に還元され、残りは純資産の増加という形で株主の所有分拡大に寄与します。これが企業価値の向上につながり、ひいては株価上昇の要因となります。ですから好業績の銘柄の株価が長期的に右肩上がりに上昇するのは理にかなっています。

一方REITは、不動産の賃料等を原資とした分配金を得るのが目的の「利回り商品」であり、株式よりは債券に近い性格です。したがって、REIT価格の上昇は分配金利回りの低下につながります。

REITは不動産投資の一種であり、当然リスクを伴います。リスクの対価として投資家は応分のリターンを求め、REITの場合は分配金利回りとなります。それなのに、リスクの存在を無視して分配金利回りが際限なく低下するようなREIT価格の上昇は考えにくいのです。

また、REIT価格は当然不動産市況に左右されます。不動産市況は大きく変動しますから、それに影響を強く受けるREIT価格も上下に大きく動くことになります。

3年間で2.5倍に上昇したREIT価格が今後も大きく上昇するためには、不動産市況のさらなる改善等によりREITの1口あたりの分配金の増加が見込まれなければなりません。それがないままにREIT価格が大きく上昇を続け、分配金利回りが際限なく低下するならば、それはまさに「バブル」となります。

REIT価格が上昇した理由とは?

ところで、なぜREITの価格がここまで上昇したのでしょうか。

もちろん、不動産市況が今後も改善し、賃料収入の増加や保有物件の価値上昇によって分配金が増額されるとの期待も理由の1つでしょう。

しかし、ここまでのREIT価格上昇の最も大きな要因は、やはり世界的な金融緩和に伴うカネ余りにあると思います。

金融緩和により世界中にマネーがあふれると、行き場を失ったマネーの一部はREIT市場に流れ込みます。その結果、REIT価格の押し上げ要因となります。

また、金融緩和により債券にも大量のマネーが流れ込む結果、長期金利が低下します。すると債券と比べてREITの利回り面での魅力が相対的に高まることから、REITが買われる原因となります。

さらに、日本銀行がREITを買い入れている点も、需要と供給のバランスという面から考えて価格を押し上げる要因となります。

日本銀行のホームページをみると、ETFとREITの日々の買い入れ結果が掲載されています。これによれば、2014年春ごろの1日の買い入れ額は3億円でしたが、その額は次第に増え続け、最近では1日につき12億円~13億円を買い入れています(買い入れは毎日行っているわけではありません)。そして、今年に入ってからすでに100億円以上のREITを買い入れていることが分かります。

長期金利が上昇するとREIT価格はどうなる?

では、1月下旬以降REITの価格が急落したのはなぜでしょうか。これは長期金利が急上昇したためです。

REITは債券と同じように「利回り商品」であり、両者の間には「適切な利回り差」があると考えられます。これは常にいくらと固定されているわけではなく、マーケットを取り巻く環境により、市場参加者により自然と決定される性質のものです。

長期金利が上昇すると、その「適切な利回り差」という均衡が崩れ、債券とREITの利回り差が縮まってしまいます。そこで、「適切な利回り差」に戻すためにマーケットの調整機能が働き、REIT価格が下落するのです。

1月下旬以降のREIT価格の急落は、長期金利の急上昇と時を同じくしていたという事実からも、長期金利とREIT価格には密接な関係があるということができます。

これからのREITへの投資戦略

最後に、今後のREITの投資戦略について考えてみたいと思います。

ファンダメンタルの面からみれば、価格上昇により分配金利回りはかなり低下していますので、個人的にはやや割高には感じます。ファンダメンタルを重視するなら、無理に買うような水準ではないとは思います。もし長期金利がここから大きく上昇したならば、REIT価格にもマイナスの影響があるでしょう。

一方、チャート面から判断すると、確かに1月下旬~2月上旬の調整はやや大きかったものの、長期的に見た上昇トレンドは不変です。現時点でのREIT価格がバブルとは思いませんが、ここからさらに価格が上昇して「REITバブル」に突入する可能性もあります。筆者はバブルの初期段階で乗ることができるならば、バブルを積極的に活用して利益を伸ばすべきという持論ですので、強い動きが続く限りは流れについていけばよいと思います。

具体的には株式と同様に、日足チャートをチェックして価格のトレンドに応じて売買すればよいでしょう(添付チャート①のタイミング)。東証REIT指数は、本コラム執筆時点(2月15日)ではまだ25日移動平均線を下回っていますから、これを上回ってくるまでは買いは見送りとなります。

ただ、できるだけ安く、つまりできるだけ分配金利回りが高くなったところで買う方が有利というのも事実です。そこで、下降トレンドの中を買い向かうという戦略が考えられます(添付チャート②のタイミング)。もちろん想定外の大幅下落に備え、損切りという歯止めは必要となります。

日足チャートでは2月3日につけた1,799.08ポイントが直近の安値です。価格が25日移動平均線を超えないうちに買うのなら、ここを損切りラインに設定し、割り込まない限りは保有を続けるという形にすればよいと思います。なお、価格が25日移動平均線に近づいた場合は、②のタイミングで買うと損切りとなった場合の損失が大きくなってしまう恐れがあります。無理に②のタイミングで買わず、①のタイミングが到来するまで待った方がよいでしょう。

REIT指数 日足チャート

上記の戦略は東証REIT指数を例にとったものです。個別のREIT銘柄やREITのETFへ投資する際は、それぞれのチャートを確認したうえで、上と同じようなやり方で売買タイミングを計るようにしましょう。

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

足立武志

知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識

株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのように行動すべきか、これから「株式投資」を始めようと考えている方、必見です。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「超割コース」「いちにち定額コース」の2コースから選択することができます。
〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。
〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 0円
20万円まで110円(税込)
50万円まで 261円(税込)
100万円まで 468円(税込)
150万円まで559円(税込)
3,000万円まで 886円(税込)
3,000万円超936円(税込)

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

リスクについて
貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
(信用貸株のみ)
株券等の貸出設定について
信用貸株において、お客様が代用有価証券として当社に差入れている株券等(但し、当社が信用貸株の対象としていない銘柄は除く)のうち、一部の銘柄に限定して貸出すことができますが、各銘柄につき一部の数量のみに限定することはできませんので、ご注意ください。

(貸株サービス・信用貸株共通)

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貸付いただいた株券等は、証券会社が自社の資産とお客様の資産を区別して管理する分別保管および投資者保護基金による保護の対象とはなりません。
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