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ドルは伸び悩みか、米追加利上げ観測後退で110円割れの可能性も／ドル・円週間見通し

[為替週間見通し]
*14:51JST ドルは伸び悩みか、米追加利上げ観測後退で110円割れの可能性も

　ドル・円は伸び悩みか。15-16日開催の米連邦公開市場委員会（FOMC）会合の結果
を受けて利上げペースは年2回となる公算が大きくなった。追加利上げが実施される
のは4月ではなく6月になると予想されており、その後の金利見通しも定かではないこ
とから、リスク回避的なドル売りは続く可能性がある。

　市場関係者の間では、1ドル＝110円が重要な節目になるとの見方が多く、この水準
付近での攻防が注目される。ただ、米国株は利上げペースの鈍化を好感しており、株
高が続けば日本株も底堅い値動きとなることが予想される。原油先物は強い動きを見
せており、先高観が浮上している。

　何らかの要因でドルが110円を一時的に下回る可能性はあるものの、株高・原油高
が続いた場合、リスク選好的な円売りが増える可能性もあることから、大幅なドル
安・円高は回避される見通し。


【2月全国消費者物価コア指数（CPI）】（25日発表予定）
　1月実績は前年比0.0％、2月は同比+0.1％が予想されている。CPIが上昇しない場
合、日銀による追加金融緩和への期待がやや高まり、円売り材料となる可能性があ
る。

【10-12月期実質国内総生産（GDP）確定値）】（25日発表予定）
　前期比年率+1.0％が見込まれている。ただ、米追加利上げ観測はかなり後退してお
り、確定値が市場コンセンサスを大幅に上振れない限り、ドル買い材料にはなりにく
い。市場予想を下回った場合は追加利上げ観測の後退につながり、ドル売り要因とな
ろう。


・3月21日-25日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)2月中古住宅販売件数　21日（月）午後11時発表予定
・予想は531万戸
　参考となる１月実績は547万戸で市場予想を上回った。ただし、先行指標的な全米
不動産業者協会（NAR）が発表した１月の中古住宅販売成約は、前月比-2.5％だっ
た。2月の販売件数は高水準を維持する見込みだが、1月実績をやや下回る可能性が高
いとみられる。市場予想は妥当な水準か。

○(米)2月新築住宅販売件数　23日（水）午後11時発表予定
・予想は、51万戸
　参考となる１月実績は、年率換算で前月比-9.2％の49.4万戸だった。12月の販売件
数は54.4万戸の高い水準だったことから、反動減とみられる。住宅価格が上昇してい
る米国西部での販売件数が30％以上減少したことが要因。2月については在庫不足が
やや解消されていることから、1月実績を多少上回る見込み。住宅市場はややしっか
りとした状態を維持している。

○(米)2月耐久財受注　24日（木）午後9時30分発表予定
・予想は、前月比-2.5％
　参考となる1月実績は前月比+4.7％で市場予想を大幅に上回った。非国防資本財か
ら航空機を除いたコア受注は+3.4％。一次金属、組立金属製品、機械、電算機・電子
製品、電機・家電などが増えた。製造業活動は底入れしつつあるが、2月は反動減と
なる見込み。

○(米)10-12月期国内総生産確定値　25日（金）午後9時30分発表予定
・予想は、前期比年率+1.0％
　改定値は前期比年率換算で+1.0％で速報値+0.7％から上方修正された。貿易収支に
おける純赤字のマイナス効果が小さくなったことが要因。ただし、個人消費について
は下方修正されている。確定値では在庫、個人消費での修正幅が小さくなる可能性が
あることから、全体的には下方修正の余地は小さいとみられる。市場予想は妥当な水
準か。

○日米の主な経済指標の発表予定は、25日（金）：2月全国消費者物価指数

[予想レンジ]
・109円00銭-114円00銭
《MK》





【株式会社フィスコ】

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