第二十六話 NISAをどう考えるか

NISAをどう考えるか

では少し照れるが今日も始めますか。投資信託の仕事で32年目の僕が、父親の最後のアドバイスとして結婚した娘とその夫2人にこんな話ができるのは、まぁありがたいことだよね。

●NISAは単なる口座の名前でしかない

ちょっと難しい話が続いてしまったので、気分を変えて、今日はNISAについて話そうかな。
NISAって名称は2人とも知っていると思うけど、要は何なのか、どう使ったらいいのかについては大丈夫だろうか。

ひとことで言えば、その口座で買った投資信託については、売る時に利益に対してかかる約2割の税金が免除されるという、国が用意してくれた非課税制度のことだね。

まさかNISAって名前の商品があると思ってはいないと思うけど、今言った通りNISAはただの制度でしかなく、それ自体が何か特別な力を持っているものではない。
その口座の中で買った投資信託がいつか利益を生んではじめて、「NISAで買っててよかった!」となるという、言ってみればただそれだけの話
ずっとずっと先の売る時になって初めて意味を持つ話ってことだ。売るまではNISAだろうがNISAでなかろうが、何も変わらない。

つまり、これまでずっと話してきたことが大事なのであって、それを最後にどの口座で買おうかという、いわば口座選択の話でしかないってことだね。

本来、預貯金も株式や投資信託も、その金融商品から得られた利益等には20%の税金(所得税15%+地方税5%)がかかるんだよね。2037年までは東日本大震災からの復興のための復興特別所得税が所得税15%の2.1%分(0.315%)かかるため、現在の税率は非常に中途半端な20.315%になっている。

もし普通の口座で100万円の投資信託を買って将来200万円になった場合、売却すると利益の100万円の20.315%、20万3,150円が差し引かれた1,796,850円が売却代金として得られるところ、もしそれをNISA口座で買っていた場合には200万円で受け取れるということね。

NISAは国の制度なので、ひとりがあちこちの金融機関でNISA口座をたくさん開いて際限なく非課税の恩恵を得るようなズルをしないよう、「名寄せ」という管理が行なわれてる。

したがって僕らはどこか1つの金融機関でしかNISA口座を持てない。
途中で変更することはできるけどまあまあ面倒なので、余程のことがない限り一度開いたらずっとそこで続けるつもりで金融機関を選ぶ必要がある。最初の頃に話したように、だからこそキャンペーンとかポイントで決めないことが大事だ。

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