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第334回 レンジの上限・下限はどのあたりか?

2014年2月13日

ドル/円は周期的な底値を2月4日につけてレンジの上限を模索中

ドル/円相場の転換点(周期的な底値)を模索する内容のレポートを過去2週間にわたって書いてきた。先週のレポートでは「2月4日の100円75銭で100円プラスマイナス1円50銭のゾーンに入ってきた。ストキャスティクスもダブルループという底打ちにふさわしい形状となっており、底打ちを示唆する条件が整ってきた」と書いたが、ドル/円は2月4日の100円75銭で周期的な底値をつけ、2月11日には102円70銭までの反騰をみた。

ドル/円(日足) 上値も重そうだが、とりあえず2月4日の100円75銭でサイクルボトムを付けた格好

上段:相場サイクルとフィボナッチのファンライン・21日移動平均線(赤)
下段:ストキャスティクス5.3.3とダブルループパターンの出現


(出所:石原順)

筆者の周辺のファンドは先週前半中に円買いのポジションを手仕舞い、ストップ注文を置いて100円75銭から101円30銭辺りのゾーンで新規の円売りポジションを構築したところが多い。

たまたまだが、先週前半の逆張りの円売りは<ドンピシャ>でうまくいったファンドが多いようだ。ただし、現在の相場は強い円買いトレンドがいったん終了しただけで、ADXや標準偏差ボラティリティなどのトレンド指標は調整相場を示唆する局面となっている。調整相場なので、多くのファンドはすでに円売りポジションの半分以上を利食いし、再び押し目を待っているようだ。

ドル/円(日足) 強い円買いシグナルは消滅 円買い相場から調整相場に・・

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド1シグマ(緑)・支持抵抗ポイント


(出所:石原順)

1時間足での相場の自律運動(限界的上下動)

2月7日の雇用統計発表後の急落場面では、13日移動平均線0.7-0.8%かい離水準手前でカウンター(逆張り)の円売りに動いた短期の投機筋が多い。これは1980年代から某投資銀行が使っていた逆張り手法だ。

筆者も為替相場の1時間足での相場の自律運動(限界的上下動)の目安として、13時間移動平均線0.8%かい離(13時間エンベロープ0.8%)を、もうかれこれ25年も使っている。ただし、相場のトレンドに逆らう逆張り売買は、ストップロス注文が必須となる。リスクリターンの関係から、相場の転換点を当てる売買は、ストップロス注文なしには成り立たないのである。

ドル/円(1時間足)

下段:13時間エンベロープ0.7%(茶)・0.8%(黒)


(出所:石原順)

短期のボラティリティ(価格変動率)は<転換点>で最大

G・ソロスは「私が確立した一般法則の1つは、短期のボラティリティ(価格変動率)は<転換点>で最大であり、トレンドが定まっていくにしたがって縮小するものだ」と語っている。下のドル/円のチャートをみると、昨年6月のドル/円の底値、そして今回2月4日のドル/円の100円75銭でドル/円の8日ATR(価格変動幅の8日平均)やオプションボラティリティは最大となっている。

ドル/円(日足)

上段:8日ATR(赤)・オプションボラティリティ(青)
下段:ドル/円のサポートライン

これは某ファンドから送られてきたチャートだが、104円を抜けてこないと今後の相場でサポートライン(青の太線)を試しに来る確率は大きいと分析している


(出所:石原順)

ただし、2月4日のボラティリティの最大レベルは、昨年6月と比べると低い水準なので、もう一度下値を確認しにくる確率は大きい。再度、8日ATRやオプションボラティリティが上昇してきたら、円高に注意が必要となる。

シカゴIMM円のポジション

2013年以降のアベノミクス相場では、シカゴIMMの円売りポジションの下限が2013年10月8日の57097枚となっており、概ね6万枚まで縮小すると相場はいったん反転している。

先週のレポートで「2月4日時点の円のポジションに注目している」と書いたが、2月4日時点のシカゴIMMの円のポジションは、ネットポジションの円売りが76829枚と、2013年12月24日のピーク143822枚から6週連続で縮小した。6万枚までは減少しなかったが、概ねポジション整理はいいところまで進んだとみてよいだろう。とはいえ、ポジションはまだ高水準だ。

シカコIMM 円のポジション 2月4日時点でネットショート 76,829 枚

2013年以降の円売りポジションの下限は概ね6万枚(赤の平行線)


(出所:石原順)

レンジの上限・下限はどのあたりか?

ドル/円の日足チャートのADXや標準偏差ボラティリティの形状を見ればわかるように現在は相場の方向感がない調整相場の局面である。

それでは、この方向感のない局面のレンジの上限はどのあたりになるのだろうか?相場のレンジを当てるのは、相場の方向性を当てるよりも難易度が高い。そういった困難と不確実性を前提にしながらも、筆者の周辺のファンドの<ドル/円の想定レンジ>を紹介しておこう。

ファンドのレンジ予想のコアレンジは101円から103円に集中している。

上値抵抗ポイントは21日移動平均線の102円75銭(1月13日現在)である。1か月の市場参加者の平均コストである21日移動平均線を上抜けてこないと下値不安を払しょくできない。ここを抜けると、半値戻しの103円12銭、その次は1月29日高値103円44銭の攻防がポイントとなる。

103円44銭を上抜くことができれば、<上値切り下げ・下値切り下げ>という日足の下落パターンが崩れることとなり、ドル/円の下値は徐々に堅くなるだろう。その上は103円60銭から104円のゾーンが強い抵抗となるが、究極は1月2日高値105円44銭を上抜くまでは大きなレンジ相場の範疇である。

ドル/円(日足)移動平均リボン=1-3カ月の市場参加者のコスト(黄色のゾーン)

<上値切り下げ・下値切り下げ>という日足の下落パターンはまだ崩れていない・・


(出所:石原順)

一方、下値の支持ポイントは、21日ボリンジャーバンド-1シグマの101円76銭(2月13日現在)、21週移動平均線の101円36銭(2月13日現在)、101円00銭となるが、100円75銭を割り込むと円高トレンドが発生し、100円00銭、あるいは21週ボリンジャーバンド-1シグマ付近の98円83銭(2月13日現在)といった深押しも想定される事態となる。21週ボリンジャーバンド-1シグマの水準はいわゆるアベノミクス相場以降のドル/円のレンジの下限であり、当面、この水準は維持されるだろうとみているファンドは多い。

ドル/円(週足) 調整相場を示唆

上段:14週ADX(赤)・26週標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21週ボリンジャーバンド1シグマ(緑)・アベノミクス相場以降のトレードゾーン(水色のゾーン)


(出所:石原順)

ドル/円と貿易収支の推移 貿易赤字の定着と輸入の買いがドル/円の下支え要因


(出所:石原順)

今年はテクニカルに根拠を置く丁寧な売買が必要か?

以上、大雑把なレンジ見通しを述べてきたが、今年の相場は年初から大揺れ相場となっている。筆者は今年の相場に対してはあまり予断を持ちたくない。自分の相場観とテクニカル指標が合致したときのみ、ポジションをとるようにしている。そして、自分にとって不利な時期をしのぐには、レバレッジを下げてリスク管理を徹底するしかない。自戒を込めてそう書いておく。

本資料は情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本資料の情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。


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