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第285回 投機筋の関心集める日本市場の大変化

2013年3月7日

超長期トレンドが転換?

40年超に及ぶ超円高と失われた20年を経験してきた日本人は、アベノミクスが促す「円安・株高」に対して疑心暗鬼である。だが、海外投機筋はアベノミクスが良いとか悪いといった学者理論には関心がないようだ。投機筋は儲かれば何でも良いというスタンスなので、相場の上げ下げにしか興味を持っていない。

そんな投機筋の関心を集めている2枚のチャートがある。それは、ドル/円と日経平均株価の月足チャートである。ドル/円は2012年12月、日経平均株価は2013年3月(本日3月7日のザラバ)に1980年代からの長期抵抗線を上抜いたことが話題となっている。

この2枚のチャートはいやがうえにも投機筋の射幸心を煽っているようだ。ある米系ファンドの運用者は、「円も日本株も超長期トレンドが変わるかも知れない。日本の政策の転換と共にチャート・トレンドの転換も確実にみえる」と語っている。

ドル/円の長期抵抗線については2011年以降のレポートで頻繁にとりあげているが、このチャートからは100円までの円安を2013年にも達成する可能性が大きい。昨年からの円安で大きな収益を上げたと言われる香港の投機筋は、「アベノミクスで120円辺りまでの円安を想定している」と鼻息が荒い。

日経平均株価の長期抵抗線は3点以上を結んだトレンドラインではない。その辺がやや脆弱である。まだザラバでしか高値を抜いておらず、目標達成感からの相場の打ち返し(反落)にも注意が必要である。しかし、運用者の間では1989年からの抵抗線および節目と注目されていた12,000円を上抜いてきたことで、早晩13,000円トライは必至の情勢との強気の声が聞かれる。

ドル/円(月足) 1982年からの長期抵抗線を上抜く

①は2007年からの長期抵抗線・②は1982年からの長期抵抗線


(出所:石原順)

日経平均株価(月足) 1989年からの長期抵抗線を上抜く

①2008年からの三角保合・②は1989年からの長期抵抗線


(出所:石原順)

投機マネーはどこにいく?

現在のマーケットテーマは、

  1. カネ余りの株高(グレートローテーション相場)
  2. アベノミクスが促す円安・株高(資産バブル)

の2つである。

日本株はこの2つのマーケットテーマの重複商品であり、世界的に景気が低迷しているなかで、シェール革命の米国株と共に最も買いやすい株式市場という見方が増えている。

米10年国債金利(左)とNYダウ(右)の日足

NYダウは史上最高値更新相場、余剰資金の流入で米国債市場も大幅な金利上昇は起きていない


(出所:石原順)

現在の株高は量的緩和による金融相場で、肝心の世界景気の方は足踏みの状態が続いている。これで割を食っているのが、コモディティのマーケットである。下のCRB指数と上海株のチャートをみれば明確だが、コモディティ価格は中国の株が上がらないと上値が重い。これを嫌気した資金が、商品市場から株式市場や為替市場(ドル買いや円売り)に移動している。

CRB指数(左)と上海株(右)の日足 2000年~2013年

中国の景気鈍化でコモディティ市場は停滞


(出所:石原順)

為替市場はドル高トレンド

為替市場は2月半ばからドル高相場となっている。以下の「通貨インデックス」をみればドル高相場であることが一目瞭然だ。

円インデックス(左)とドルインデックス(右)

上段:14日ADX・中段:26日標準偏差ボラティリティ
下段:13日移動平均線(赤)・21日ボリンジャーバンド1シグマ(青)


(出所:ストックチャーツ)

ユーロインデクス(左)とポンドインデックス(右)

上段:14日ADX・中段:26日標準偏差ボラティリティ
下段:13日移動平均線(赤)・21日ボリンジャーバンド1シグマ(青)


(出所:ストックチャーツ)

現時点の観測では、2013年のドル相場は大きく売られるような材料がない。リスクがあるとすれば「財政の崖」である。

財政の崖問題は、

  1. 3月27日 暫定予算の失効期限(連邦政府機関の閉鎖?)
  2. 5月19日 債務上限の上積みが期限切れ

という「3月危機」・「5月危機」が言われていたが、「米下院が9月末までの暫定予算可決、大統領と共和党に対話機運」(3月7日ロイター)と報じられており、連邦政府機関の閉鎖は回避されそうである。

現在のドル高相場の中で、手掛けやすいのはドル・ストレート相場であろう。筆者は豪ドル/円などのクロス円相場も、「10月末買いの4月末売り」の確率から4月までは基本的に強気である。しかし、現在のドル高相場の状況では、クロス円相場はレンジ感を掴みにくい。日中の動きを見ていても、円相場ではドル/円の動きが最も素直である。

豪ドル/円(左)とドル/円(右)の日足 調整相場(レンジ)が煮詰まってきた

上段:14日ADX(赤)・13日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:26日ボリンジャーバンド1シグマ(緑)


(出所:石原順)

ユーロ/ドル(左)とポンド/ドル(右)の日足 ドル買いトレンド相場継続中

上段:14日ADX(赤)・13日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:26日ボリンジャーバンド1シグマ(緑)


(出所:石原順)

豪ドル/円(月足)10月末買い4月末売り 1998年~2013年 赤は失敗の年

4月以降の動きには要注意!


(出所:石原順)

本日はECB理事会、明日は米雇用統計と、ここからの相場はイベントで荒れることが予想される。大局円安相場の中で重要なのは「資産管理」である。少なくとも今年のドル/円相場はいずれ95円を付けると思われる。円売りポジションがふるい落とされないように、レバレッジの調整などポジション管理を徹底したい。

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