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第114回 現在の外為市場で収益を上げるポイントと投機筋の動き

2009年12月25日

現在の外為市場で収益を上げるポイントと投機筋の戦略をチェックしてみよう。現在の外為市場で一番単純な動きとなっているのは、ドル/円相場である。米10年国債の金利と連動しているので、米国の金利が上がっているうちはドル買いを放置しておけばよい。米金利とドル/円の相似パターンを投機筋が見逃すわけがない。「米金利上昇はドル買い・米金利低下はドル売り」という単純なロジックを背景に、投機筋は下のようなアナログチャートだけをみてドル/円相場に参入している。ドル/円は、現在、最も稼ぎやすい通貨ペアの一つである。何も難しい理屈を考える必要はない。チャートだけ見ていればよいのである。

米10年国債金利とドル/円(日足)


(出所:石原順)

この手法で相場に参入するには、米国債のチャートかデータが必要となるが、こちら(YAHOO! FINANCE)にアクセスすればリアルタイムデータや過去データを取得できる。

米10年国債金利 10-YEAR TREASURY NOTE (^TNX)(12月24日の日中足)


(出所:YAHOO! FINANCE)

米10年国債金利 10-YEAR TREASURY NOTE (^TNX)(過去3カ月の日足)


(出所:YAHOO! FINANCE)

日足ベースの取引でチェックするポイントは、「前日より金利が上がっているか下がっているか」だけである。即ち、Change(赤枠の部分)をチェックすればよい。もちろん、相場に絶対はなく、現在の市場では「米金利上昇はドル買い・米金利低下はドル売り」というバイアス(傾向)があるとの認識にとどめておきたい。

2009年12月2日のネット勉強会「為替相場の季節要因と年末年始のトレード戦略」以降、ドル/円相場の変調(円高持続の限界)を伝えてきたが、ドル/円は12月23日には91円88銭まで上昇している。ドルインデックスが3カ月ぶりの高値、ドル/円が2カ月ぶりの高値まで上昇した一方で、ドルキャリーの巻き戻しから資源通貨等が軟調になっており、筆者の主力商品の一つである豪ドル/円も冴えない動きとなっている。

豪ドル/円(左)とドル/円(右)の日足

ドル/円はボリンジャーバンド2σ(緑のライン)に到達し一服。ここから上げれば本格的なトレンドだが…。ADXの推移に注目したい。


(出所:石原順)

12月11日のレポート「第112回 クリスマス休暇とドルキャリー取引の巻き戻し」では、「一部の投機筋は不動産バブルに躍った英国(ポンド)やスペイン(ユーロ)の売り崩しを画策している」「危機の波及・拡大を予測するファンドのなかには景気の落ち込みの比較的すくないスイス(重税の英国からヘッジファンドが移転)やニュージーランド(世界で唯一核爆弾の届かない国=富裕層に人気)への投資を拡大させているところもある」といった投機筋の動きを取り上げたが、投機筋は「ユーロ/ドルの売り」・「ユーロ/スイスの売り(ユーロ売り・スイス買い)」といった仕掛けを行ったようだ。これらの動きの仕掛け人はグローバルマクロ(マクロ経済分析に基づき、集中的に買い上げたり、売り浴びせたりする手法)とよばれるファンド勢である。

ドルインデックス(左)とユーロ/ドル(右)の日足


(出所:石原順)

ユーロ/スイス(左)とポンド/ドル(右)の日足


(出所:石原順)

ユーロ相場が突然の変調をきたした理由は、ドバイ危機がギリシャの国家破綻懸念に波及したことが大きいが、ギリシャの経済規模はユーロ圏全体の1.9%にすぎない。また、ドバイや東欧の危機は市場参加者には以前から周知の事実である。欧州のシンクタンクの一部は、「ドバイ危機以降の一連の財政破綻懸念報道は、一部の資本筋が画策したドル防衛(急激なドル安を防ぐ)のための策略である」と述べている。それが事実かどうか筆者は知らないが、国家破綻報道やユーロが危ないという報道が、米国の量的緩和の解除(観測)とともに噴出しているのが面白いところである。米国の金融政策(出口戦略)は経済基盤の脆弱な国にとっては恐怖であろう。現在、多くの先進国で、巨額の財政赤字と公的債務の急増に依存する政策が執られているが、グリーンスパン前FRB議長が「米国は恐るべき財政危機に直面」と発言しているように、これを持続し続けることは不可能である。米国の出口戦略は2010年の世界経済にとって最大のリスクとなることは間違いない。

FRBのバランスシートの行方は…


(出所:クリーブランド連銀)

ユーロ売りの材料となっている2009年度赤字と累積財政赤字(対GDP比)


(出所:IMF)

その出口戦略だが、12月15日「バーナンキFRB議長:米国株、バブルでない、インフレ懸念弱いと認識。株価指数はピークの2007年に比べかなり低い水準で、投資家はまだ楽天的になっていない」、12月15日「米ガイトナー財務長官:まだ多くの仕事必要、中小貸し付け・雇用状況」、12月18日、「オバマ大統領:増税などの引き締め策、来年からは時期尚早」といった当局者の発言を聞いている限り、現状では出口戦略は後手にまわりそうだ。下がりそうで下がらないNYダウのバブル相場的な上昇はその証左であろう。

NYダウ(日足)とMACDの売買シグナル オシレーターは逆行中だが…


(出所:石原順)

2009年は各国の政府や中央銀行による未曾有の金融緩和と景気刺激策、金融システム支援策によって、実体経済はともかく金融市場はバブル相場が復活した。こうした異例の財政出動や非伝統的な金融緩和(量的緩和)策を平時に戻す出口戦略が実行に移された時に、現在のバブル相場がどうなるかを市場参加者の誰もが心配している。2010年の為替相場の展望は、この「出口戦略の実施スケジュールの予測」が鍵を握っているといえよう。(2010年の相場展望については、2010年1月21日(木)のネット勉強会「2010年の為替相場展望と投資戦略」で大枠を述べたい)

各国政策金利 日本だけ出口がない?


(出所:各国中央銀行)

このレポートは本年最終号となります。本当にあっという間に1年が過ぎてしまいました。新年のレポートは1月8日(金)からスタートします。来る2010年が皆様にとって実り多き最良の年になりますように!

本資料は情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本資料の情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。


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