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第2回 2008年ドル/円相場のイメージ

2008年1月18日

2008年ドル/円相場のイメージ

毎年、年末・年初に為替相場の予測というのが新聞・専門誌等で発表される。長期予測や大局観というのは相場に参入するうえで重要な要素ではあるが、予測の精度と言うのは予想期間が長くなるほど落ちるものである。相場予測は基本的に3ヵ月先の展開を読むのも困難なものであることを断ったうえで、筆者の 2008年のドル/円相場見通しを述べていきたい。

2008年の相場はサブプライムローン問題といわれる「住宅不況」から米国の景気が後退期に入ると多くの人が予想している。となれば、過去の「住宅不況」による景気後退局面を探してくるのが予測の近道であろう。サブプライムローン問題は1990年代初めのS&L問題と基本的には同じ構造である。

以下のチャートは3ヵ月LIBOR-FFレート(ピンク)である。3ヵ月LIBOR-FFレートが急騰しているときは市場になんらかの危機が起こっているときである。 1990年~92年、2007年以降の黄色の部分が「住宅不況」である。

3ヵ月LIBOR-FFレート(1988‐2008年)


(出所:石原順、ブルームバーグ)

では1990年から1992年のドル相場はどのように推移していたのであろうか?これをドルインデックスでみてみよう。以下のチャートのピンクのラインが1990年3月から1992年3月の推移である。この住宅不況期のドルインデックスのチャートにサブプライムローン問題が始まった2007年3月からのドルインデックスを重ねてみよう。(これはチューダーファンドがブラックマンデーを的中させたことで有名になった「アナログモデル」と呼ばれる予測の手法である)現在のところ、1990年3月からのドルインデックスの下落パターンを踏襲している

ドルインデックス(週足)のアナログモデル
(1990年3月から1992年3月のチャートと2007年3月から2008年1月11日までのチャートを重ね合わせたもの)


(出所:石原順、ブルームバーグ)

アナルグモデルの日柄からみると現在ドルは下落の最終局面に入っていることになる。 では次にドル/円相場の推移を検証してみよう。

ドル/円相場(月足)


(出所:石原順、ブルームバーグ)

仮に1990年からのドル/円相場のパターンを2007年からのドル/円相場がなぞるとすれば2008年のドル/円相場は、「年初でドル底打ち→3~4ヵ月のドル反騰相場→円高」という予測になる。また過去の円高大変転相場の初動をみてみると円高は概ね半年で一旦終了している。

ドル/円相場(月足)円高大反転後のドル急落相場は概ね半年で終了


(出所:石原順、ブルームバーグ)

市場のコンセンサスである「年前半ドル安・年後半ドル高」と違った予測結果となってしまったが、筆者は現在ドルの周期的な底(リバウンド局面)が接近しているとの感触をもっている。

20ヵ月移動平均線

相場というのは深く考えれば考えるほど難しくなる。しかし、いくら突き詰めて考えようが「売り」と「買い」しかない世界なので結論は単純である。

相場の参入者というのは、毎日のように儲かるか損するかわからない状態にさらされている。「誰もリスクや相場の方向性を正確に予測することはできない」ことは事実であろう。これを発展させた理論がいわゆるランダム・ウォーク理論である。

しかし、筆者は市場がランダムであるとか市場が効率的であるという説には疑念を持っている。生身の人間がいつも合理的な行動などとれるわけがない。『金融先物・オプションの価格変動分析』(ステファン・テイラー著 東洋経済新報社)ではその反証がおこなわれているが、そもそも市場がランダムで効率的ならば我々は相場に参入する意味などないだろう。

相場変動は参加者の心理状態の軌跡であり、経済学より心理学に近いというのが筆者のこれまでの相場経験での実感である。筆者は人間のやること(行動ファイナンス理論)は時代が変わっても概ね似ており、相場は周期性を持っていると考えている。相場は循環であって、上がり続ける相場も下がり続ける相場もないのである。

さて、それでは大局的に為替相場に参入するタイミングをとらえるにはどうしたらよいのであろうか?ランダム・ウォークかどうかの結論は学者にまかせるとして、相場は資産管理を土台とした「当てる」ゲームなので、参入するタイミングが重要となる。

約14年間のドル/円相場への取り組みの中で、筆者がドル/円相場の大局を判断するのに使っている指標は「20ヵ月移動平均線」である。月足の終値が 20ヵ月移動平均線を上抜ければ「ドル買い」、下抜ければ「ドル売り」というシンプルな判断だ。この売買手法以外に長期にわたって継続的に儲かった試しがないのである。これは筆者の独断と偏見の相場観であり売買の正確性や収益を保証するものではないことを断わっておくが、為替相場で心穏やかでないとき、筆者はいつも20ヵ月移動平均線を眺めている。

これからこのコラムでファンダメンタルズやテクニカルの筆者なりの考えを述べていくが、相場の実践では意外に単純でシンプルなアプローチのほうが功を奏すことが多いものだ。

ドル/円(月足)と20ヵ月移動平均線


(出所:石原順、ブルームバーグ)

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