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第76回 オプション取引の基礎知識(1) 効果的なオプションの買い方とは

2011年3月31日

オプション取引とはなにか

最近のコラムで、突発的な株価下落に備えてプットオプションの買いが効果的であることを申し上げてきました。そこで、今回はオプション取引について基本的な知識をご説明していきます。

オプション取引とは、「将来の定められた期日(決済期日)に、定められた価格(権利行使価格)で対象物を買うもしくは売る権利を売買する取引」をいいます。

買う権利のことを「コールオプション」、売る権利のことを「プットオプション」といいます。コールオプション、プットオプションとも、買う、もしくは売る(空売り)することができます。よって、オプション取引は以下の4種類の取引があります。

  • コールオプションの買い
  • プットオプションの買い
  • コールオプションの売り
  • プットオプションの売り

最もポピュラーな「日経225オプション」なら、「4月限・権利行使価格8,000円のプットオプションの買い」といえば、「4月のSQ日を決済期日とした、日経平均株価を8,000円で売る権利を買う」ことを意味します。

  • SQ日…毎月第2金曜日がオプション取引の決済期日となっていて、この日をSQ日といいます。SQ日における日経平均株価採用銘柄全ての寄り付き値に基づき算出した価格(清算価格・SQ値)によりオプション取引が清算されます。

オプションの価格形成のメカニズム

3月25日(金)の日経平均株価の終値は9,536円13銭でしたが、4月限・権利行使価格10,500円のコールオプションは6円、4月限・権利行使価格8,000円のプットオプションは26円と、値段がきちんとついています。前者は4月の第2金曜日に日経平均株価が10,500円を超えていなければ、後者であれば8,000円を下回っていなければ価値がゼロになるにも関わらずです。

これは、4月第2金曜日までに日経平均株価が10,500円を超える可能性がある、もしくは8,000円を下回る可能性がある、と考えている投資家がいるからです。

つまり、権利行使価格に達する可能性が少しでもあると投資家が考えるなら、そのオプションには値段がつきます。そして、権利行使価格に達する可能性が高くなればなるほど高い値段となるのです。

例えば同じ10,500円のコールオプションでも、4月限は6円ですが5月限は39円と、5月限の方が値段は高くなります。4月第2金曜日までのわずかな期間で10,500円まで上昇する可能性より、5月第2金曜日までの1カ月強の期間で10,500円まで上昇する可能性の方が高いからです。

また、同じ4月限のコールオプションでも、10,500円のコールオプションより10,000円のコールオプションの方が価格は高くなります。3月25日時点で前者は6円、後者は38円です。4月第2金曜日までに10,500円まで株価が上昇する可能性よりも10,000円まで上昇する可能性の方が高いからです。

さらに、2008年10月の世界的な株価大暴落の際や、今回の大地震後のように、株価が大きく下落し、今後株価が大きく動きそうだと投資家が感じている(=ボラティリティが高まっている)ときは、そうでないときよりも全体的にオプションの価格が高くなります。特にプットオプションの価格が大きく上昇します。今後株価が大きく動くならば、現時点の株価よりかなり低い権利行使価格のプットオプションであっても、そこまで株価が下がる可能性が高くなると投資家が思うからです。日経ヴェリタス第158号によれば、4月限・権利行使価格8,000円のプットオプションは、大地震発生前は2円だったものが、3月15日には920円にまで跳ね上がりました。なんとわずか数日で460倍に上昇したのです。

実際にオプションを買った場合のシミュレーション

日経平均株価が9,500円のとき、4月限・権利行使価格8,500円のプットオプションを50円で1枚買ったとします。オプションの売買単位は価格の1,000倍ですから、購入価格は50円×1,000=5万円です。

もし、4月のSQ日の清算価格が8,500円を下回り8,000円となれば、(8,500円-8,000円)×1,000=50万円を受け取ることができます。購入価格は5万円ですから、差引50万円-5万円=45万円の利益です。

しかし、4月のSQ日の清算価格が8,500円以上であれば、オプションの価値はゼロになります。したがって、購入価格5万円の全額が損失となります。

ただし、オプションはSQ日(決済期日)より前であれば、市場でいつでも売買することができます。したがって、SQ日より前に株価が大きく下落してオプションの価格が上昇したら、その時点で売却してもよいのです。

もしSQ日まで持ち続けた場合、SQ日までの株価の変動に関係なく、清算価格が権利行使価格以上(プットオプションの場合)もしくは権利行使価格以下(コールオプションの場合)であれば、オプションの価値はゼロとなりますので注意してください。

オプションの買いは万が一の保険として活用しよう

オプションの買いは、特に権利行使価格が実際の株価から乖離していればいるほど、大部分が最終的には価値ゼロになります。コールオプションの買いで大きな利益を得られるのは、株価が短期間に急激に上昇をした場合のみです。また、プットオプションでは株価が短期間に急激に下落をした場合でないと大きな利益は期待できません。

そのため、オプションの買いは、積極的に利益を狙うというよりは、万が一突発的な出来事により株価が急落したときのための保険とする、というのが有効な利用法です。

なお、株価が急落したとき、その後のリバウンドによる急反発を期待してコールオプションを買うのも戦略の1つではありますが、株価が大きく変動するときは、オプションの価格も乱高下しますから、実際は結構難易度が高いと思います。

いつプットオプションを買うか

上でプットオプションが数日で460倍になったことをご紹介しましたが、このように、万が一の株価急落に備えてプットオプションを買っておけば、保有株の損失のある程度をカバーすることができます。そうなると、今度は「いつ買うか」という点が課題になってきます。

実際に株価が大きく下落してからプットオプションを買ってもあまり意味はありません。プットオプションの価格はすでに大きく上昇してしまっており、万が一の株価急落に備えることができないからです。

プットオプションは万が一の時の備えですから、株価が大きく下落する前の、誰もがこの後急落するとは思っていないような相場が落ち着いている時に買うべきです。そのような局面では、プットオプションの値段も比較的安くなっています。

そして、株価が短期間で急落することはめったにないため、多くは最終的に価値ゼロとなります。そのため、あまり値段の高いものではなく、掛け捨ての保険のつもりで値段の安いものを買っておくのが実践的です。筆者は5円~10円程度のものを買うことが多く、高くても20円までとしています。

実は、オプションの買いと売りでは、リスクが格段に異なります。次回は「売り」についてご説明したいと思います。


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