2017年の総括

楽天証券経済研究所が今年度のアワードについてまとめました。投票の参考としてお役立てください。

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株式

2018年の世界の株式市場は大きく乱高下する1年となりました。年初から上昇で始まったものの、2月には米長期金利が急上昇したことを警戒し、株式市場が急落。その後、好調な米経済を背景に回復したものの、10月以降、世界経済の景気減速懸念から下落基調となりました。

2018年12月末時点における「国内株式」分類平均インデックスのトータルリターンは過去3年間で3.22%上昇したものの、直近1年間では17.5%の下落となりました。2017年までは大型株より中小型株、割安株より成長株が優勢でしたが、2018年に入ると、その傾向は逆転しました。過去3年を通しては多くのアクティブ投信がインデックス投信を上回りました。

一方、「先進国株式(広域)-為替ヘッジ無し」分類平均インデックスのトータルリターンは過去3年間で4.2%上昇したものの、直近1年間では12.67%の下落となりました。米国株式市場が相対的に好調だった半面、欧州株式市場は劣後しました。アクティブ投信が苦戦するなかで、インデックス投信がより効率的に分類平均を上回りました。


債券

2018年の主要先進国の債券利回りは各国各様に推移しました。日本では、年前半は低位安定、年後半にかけて上昇し、年末には再び低下しました。米国では年初から債券利回りが急上昇し、年央には落ち着いたものの、年後半に再び上昇しました。欧州も年初にかけて上昇したものの、その後は景気減速懸念から低下の一途を辿りました。

2018年12月末時点における「国内債券」分類平均インデックスのトータルリターンは過去1年間で0.43%の上昇、過去3年間で2.48%の上昇となりました。運用コストが低いインデッ クス投信が総じて好成績となりましたが、数少ない一部のアクティブ投信がより効率的に分類平均を上回りました。

一方、「先進国債券(広域・高格付)-為替ヘッジ無し」分類平均インデックスのトータルリターンは過去1年間で4.72%の下落、過去3年間で3.11%の下落となりました。運用コストが低いインデックス投信が総じて効率的な成績となりました。


REIT

2018年のリート市場は、各国各様の動きになりました。日本では長期金利が相対的に安定していたことから、堅調に推移しました。一方、米国を中心とする先進国では金利上昇の影響を受け、乱高下しました。

2018年12月末時点における「国内REIT」分類平均インデックスのトータルリターンは過去1年間で10.28%の上昇、過去3年間で11.17%の上昇となりました。運用コストが低いインデックス投信が総じて好成績となりました。

一方、「海外REIT(含む北米)-為替ヘッジ無し」分類平均インデックスのトータルリターンは過去1年間で8.03%の下落、過去3年間で4.23%の下落となりました。下落幅を抑えたアクティブ投信が一部見られたものの、運用コストが低いインデックス投信が総じて効率的な成績となりました。


バランス

複数の資産を組入れたバランス型ファンドは、目まぐるしく変わる市場環境のなか、資産配分に起因したパフォーマンスの明確な傾向は見られませんでした。低リスク、高リスクを問わず、個別ファンドによってまちまちの運用成果となりました。

「固定配分」については、低リスク、高リスクを問わず、個別ファンドによってまちまちの運用成果となりました。

一方、「可変配分」については、不安定な市場環境のなか、各資産のリスク要因を均等に配分する運用戦略や下落局面を機動的に回避する運用戦略を採用する一部のファンドで、高い投資効率を残すものが見られました。