分散投資しながらプラスアルファを求めたい方に!新興国投資のススメ

積立投資デビューを果たした皆さん、
とくに2020年3月以降、日経平均株価やS&P500は大幅な上昇をし、
投資の楽しさや株式市場のダイナミックな動きを感じた人も
多いのではないでしょうか。

投資の楽しさ面白さに気が付いた人は、
ぜひ日本やアメリカ以外の国にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

なぜ新興国投資なのか?

新興国諸国は、先進国と比べ高いGDP成長率で発展しており、世界の投資家から有望な投資先として注目を集めています。しかし、世界全体の株式市場における新興国の存在感は決して大きくはありません。世界の株式市場の値動きを表す代表的な指数である、MSCI オールワールドカントリーインデックスは、構成比率の約90%が先進国、残りのわずか10%程度が新興国となっています。このように、インデックスを通じて世界株式全体に投資するだけでは、新興国株式市場のダイナミズムを十分に享受できません。新興国株式に投資できる商品を「プラスアルファ」の投資先として取り入れれば、より効果的な資産形成を目指すことができます。

新興国株式の特徴は?

次に日本、アメリカ、中国、インドの株式指数を比較してみます。2020年2~3月は新型コロナウィルスに世界が動揺し、大きく株価が変動しました。先進国の日本、アメリカは同月10%前後下落しました。新興国に目を向けてみると、インドの株式指数は3月は-23%の大幅な下落に見舞われました。一方で意外に思われるかもしれませんが、震源地となった中国の下落率は5%未満となっています。このように先進国株式とは異なる値動きをすることは新興国株式の特徴といえます。

なお、2020年3月の「コロナショック」から1年間の株価指数を比較すると、インドは同年10月から徐々に回復し、アメリカのS&P500指数を上回るパフォーマンスを発揮しています。

  • 日本はTOPIX、アメリカはS&P500、中国は上海総合指数、インドはSENSEX(すべて現地通貨建てベース)
  • Bloombergのデータをもとに、楽天証券が作成

以上のように、世界の株式市場が同時に動揺する事態が起こったとしても、国ごとに騰落率や回復のスピード、タイミングは異なってきます。だからこそ、広く世界に網を張っておけば、効率よくリターンが獲得できます。これが分散投資です。

みんなが新興国投資をしている
理由は?

すでに新興国へ投資をしている人たちは、どのような理由で投資しているのでしょうか?楽天証券が実施したアンケートによると、新興国投資をしている理由として最も多かったのは「分散投資でリスクを抑えるため」、次いで「より高いリターンの追求」、「将来大化けするかもしれないから」と続きました。
国や地域を広く分散することで、資産を守りながら増やしたいと考える人や、新興国の将来性を見通し、資産を大きく増やしたいと考える人が多いようです。

  • 新興国ファンドを保有するお客様に対し、楽天証券が実施
    (2021年3月12日~2021年3月22日実施 有効回答人数n=3,532)

ファンドアナリストに聞いた、楽天証券で新興国投資をするには?

値動きが大きく、長期投資の相性のよい新興国株式は、あくまでも分散投資の一環として保有することをおすすめします。基本は、先進国株式でポートフォリオの土台を作りつつ、全体の約20%を上限として、新興国株式を取り入れてはいかがでしょうか。初心者でも始めやすい新興国投資の方法としては、投資信託とETFがあります。

<国内ETF>

株式のように立会時間中の価格を見ながらの売買、指値注文、さらには信用取引も可能。売買タイミングにこだわりたい人、日本円で取引したい人向け。

<米国ETF>

米国の取引所に上場しているため、円だけでなく、米ドルでも取引が可能。売買タイミングにこだわりつつ、米ドルで取引したい人向け。

【篠田コメント(国内・米国ETF共通)】

ETFは、特定の指数に連動した投資成果を目指す投資信託の一種です。仕組みがシンプルで、株式と同じように取引ができるので、株式投資になじみのある人なら、ETFから始めてみてもよいでしょう。ここでは、国内ETF、米国ETFともに、新興国の代表的な指数への連動を目指すETFを2本ずつ選びました。

<投資信託>

買付手数料ゼロで、100円から買付注文・積立設定が可能など、積立と特に相性がよい。NISAを活用したい人、少額で長期の積立投資をしたい人向け。

【篠田コメント(投資信託)】

投資信託には、ETFのように特定の指数に連動した投資成果を目指すインデックス型のほか、指数よりも高いリターンを目指すアクティブ型と呼ばれるタイプもあります。ここでは、NISA対象のインデックス型と、投資中上級者向けのアクティブ型を1本ずつ選びました。新興国投資に慣れてきたら、特定の国や地域に投資するタイプにチャレンジしてもよいでしょう。

篠田 尚子 しのだ しょうこ
楽天証券経済研究所 ファンドアナリスト
慶應義塾大学法学部卒業、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。国内銀行で資産運用関連業務に従事後、ロイター傘下の投信評価機関リッパーで市場分析担当、ファンドアナリストとして活躍。2013年より現職。

最後までお読みいただきありがとうございます。

新興国に興味を抱いた方は、ぜひ関連コンテンツもあわせてお読みください一口に新興国と言っても、多様な国があります。今後はそんなバラエティに富んだ国の特集も予定しています。

あなたのポートフォリオに新興国というスパイスが加わり、投資がもっと楽しくなりますように。

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