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こどもNISAに贈与税はかかる?相続税・名義預金まで税理士が解説

こどもNISAに贈与税はかかる?相続税・名義預金まで税理士が解説

公開日:2026年7月8日
更新日:2026年7月9日
執筆:足立公認会計士事務所代表  足立武志

2027年に開始予定のこどもNISAは、お子様の将来の教育資金や長期的な資産形成を後押しする選択肢として注目されています。一方で、「贈与税や相続税がかかってしまうのでは?」というご質問も多くいただきます。

正しいルールを知り、適切に備えることで、安心して制度を活用できるようになります。本記事では、税理士の視点から分かりやすく解説します。

  • 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務判断を保証するものではありません。2026年6月時点の税制をもとに作成しており、今後の税制改正等により内容が変更される場合があります。

1.こどもNISAに贈与税はかかる?

こどもNISAと贈与、贈与税、暦年贈与の関係について解説します。

こどもNISAは親から子への贈与として扱われる

こどもNISAは、その名の通り子ども名義の口座です。親権者である親が自分のお金を入れることは、税務上は親から子への贈与として扱われます。

こどもNISAの拠出のみであれば贈与税はかからない

贈与税がかかるかどうかは、1年間(1月1日〜12月31日)に受け取った贈与の合計額で決まります。贈与税には年間110万円の基礎控除(非課税枠)があり、この範囲内であれば申告も納税も不要です。

こどもNISAの年間投資枠は60万円です。こどもNISAの拠出のみであれば、非課税枠(110万円)の範囲内に収まるため、贈与税はかかりません。

暦年贈与の非課税枠(年間110万円)に含まれる

暦年贈与(れきねんぞうよ)とは、1年間に受け取った贈与の合計額が110万円以下であれば、贈与税が非課税となる制度です。

こどもNISAの拠出も贈与として扱われるため、この110万円の枠に含まれます。ほかの贈与と合わせて110万円を超える場合は贈与税がかかる点に注意が必要です。

贈与の内容 合計額 贈与税
こどもNISAの拠出のみ
(60万円)
60万円 かからない(基礎控除内)
こどもNISAの拠出(60万円)
+ほかの預貯金口座の入金等(50万円)
110万円 かからない(基礎控除内)
こどもNISAの拠出(60万円)
+ほかの預貯金口座の入金等(110万円)
170万円 110万円を超えた「60万円」が課税対象

こどもNISAという特別な贈与税の枠があるわけではない、という点はしっかり押さえておきましょう。

2.18歳到達時・引き出し時に贈与税はかかる?

「子どもが成人(18歳)したとき、あらたに贈与税がかかるのでは?」というご質問もよくいただきます。

こどもNISAは拠出した時点で「子どもの財産」として扱われます。そのため、贈与税の非課税枠内で拠出されていれば、通常のケースでは、以下のような場面で新たな税金は発生しません。

場面 税金の発生について
子どもが成人したとき
(こどもNISAから現行NISAへ)
こどもNISA口座の資産は成人後のNISA口座に移行する仕組みのため、所有者は変わらず、課税されない
売却・引き出し時 運用益(利益)はNISAの非課税制度で所得税ゼロ。元本はすでに拠出時に贈与の枠内で処理済みのため、引き出し自体には課税されない

こどもNISAは、親が親権者として代理で管理しますが、資産はあくまで子どものものです。

3.こどもNISAは名義預金扱いになる?

「こども名義の銀行口座を親が管理し、子どもが知らない間にお金を貯める」これが典型的な名義預金です。親が亡くなった際、この口座は相続財産として扱われる可能性があります。

こどもNISAと名義預金の違い

こどもNISAは、親が投資の指図をおこなうとはいえ、銀行の普通預貯金口座とは異なります。現時点の制度案では 12歳未満は原則として引き出しが制限されるなど、制度上「親の財布」として自由に使えない仕組みが組み込まれています。これが名義預金との大きな違いです。

4.こどもNISAに相続税はかかる?

親が亡くなったとき、こどもNISAの資産も相続財産に含まれるのか、気になる方もいるでしょう。

こどもNISAは基本的に親の相続財産に含まれない

親が亡くなった場合、こどもNISAの資産は「子どもの財産」であるため、基本的に親の相続財産には含まれません。銀行口座の名義預金との大きな差がここにあります。ただし、後述の生前贈与加算のルールには注意が必要です。

生前贈与加算のルールには注意

相続開始前7年以内の贈与は、相続財産に加算されるルールがあります。

親が拠出を始めてから間もなく亡くなった場合、拠出した元本は相続財産に加算される可能性がある点には注意が必要です。

  • 2024年1月の税制改正により加算期間が3年から7年に延長されました。ただし、相続開始のタイミングによって加算対象期間が異なる経過措置があります。ご自身の状況が該当するかどうかや正確な計算については、税理士にご確認ください。

5.まとめ

贈与税や相続税のルールを正しく知っておくことは、将来の税金やトラブルを防ぐことにつながります。判断に迷う際は、ご自身の状況に応じて税理士への個別相談をご検討ください。

こどもNISAの非課税メリットを最大限に活かし、お子様の将来への準備を始めましょう。

執筆:足立公認会計士事務所代表 足立 武志

足立 武志氏

公認会計士・税理士・ファイナンシャルプランナー。
一橋大学商学部経営学科卒業。

資産運用に精通した公認会計士として、個人投資家向けに有用かつ実践的な情報をセミナー・書籍等で提供。投資情報メディア「トウシル」でも「知らなきゃ損する!今日から使える税金のキホン」を連載中。

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