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2015年9月29日

第9回 政策発動前夜

政策発動前夜

相変わらず不安定な相場が続いています。米国FRBは金利引き上げを見送りましたが、そのことによって米国が利上げできないほどに世界景気の先行きは懸念されるのか、という不安感も広がっています。更に追い打ちをかけるようにドイツのフォルクスワーゲンの不正問題も浮上してきました。米中首脳会談が開かれたものの、大きな成果はないようです。引き続き世界経済を巡る情勢は不安定で一向に株式市場の流れを変えるようなきっかけはつかめない状況です。

しかし相場というものは一種の気分というかその時のムードに多分に左右されてしまうところがあります。同じ材料でも相場の地合いがいい時であれば、悪材料でも無視して株価は上昇しますし、事によっては悪材料を逆に好材料と捉えて上昇の理由づけにしてしまうケースもあるくらいです。

今回の米国の利上げ先延ばしについても仮に相場の地合いが良ければ、金利引き上げが伸びた、まだ金融緩和が続けられる、と好意的に受け取られるでしょう。またフォルクスワーゲンの不正問題にしても客観的に考えればトヨタと世界の自動車販売で首位を争っているメーカーの大スキャンダルなわけですから、このスキャンダルはトヨタをはじめ、日本の自動車産業全体にとって悪い話ではないはずです。しかしながら現在の相場の地合いが悪いために日本の自動車メーカーもフォルクスワーゲンと一緒になって売られている有様です。中国経済の先行きが懸念されるのは事実ですが、そのことが世界的な商品市場の下落を引き起こして原油はじめ、日本の物価を押し下げる要因になっていることも忘れてはなりません。本来アベノミクスが始まって円相場は80円から125円まで5割以上下落したわけですから、日本の諸物価が相当上昇していてもおかしくないはずです。それでも物価が大きく上昇しないで、かえって8月の消費者物価が2年4ヶ月ぶりのマイナスへ転落してしまったのも、中国経済の減速懸念から商品市場の下落が起こり、そのことが日本の物価上昇の圧力を相当に緩和させているからです。物価が下がれば購買力が増すわけですから、これも究極的には日本経済全般にとって悪いことではないはずです。

ところが一連の流れに対して、現在の株式市場は先行き不安感から全て悪材料と捉えて株安の理由にされているというのが実情です。相場はその時の人々の雰囲気やムードが左右させるのは当然としても現在は日本、並びに世界の株式市場が余りに悲観的な方向にムードが傾いていると思われます。2008年のリーマンショック時のように米国の大手金融の問題から世界の金融システムが重大な危機に陥っているというような極めて深刻な事態が発生しているわけではありません。確かに中国発の世界景気減速の懸念は大きいですが、現在の株式市場は余りにバランスを欠き悲観論に引きずられ過ぎているように思われます。

こういうときは何かのきっかけでガラッと相場付きが変わることが多々あるのです。そのきっかけとは何かというと、現在のような情勢ではかえって景気減速がはっきりしてきて、それに対しての世界的な政策発動がはっきりと打ち出されるといった、政策当局の動きが一つの大きな相場反騰のきっかけになる可能性が高いのです。 

相場の世界では織り込まれた材料では相場は動かなくなります。現在は景気が大きく減速してしまうのか? という不安感が台頭しているので、今後実際に景気減速の一端が出てきて、今度はそのような事象が報道されるようになると、相場は不思議と反転模様に変化していくものなのです。

その意味では10月の動きが非常に大きなキーポイントになってくる可能性が高いでしょう。というのも日本でもいよいよ政府や日銀をはじめとして政策的な対応が発動されてくる手前となってきたように思えるからです。

まず、日本政府ですが、やはり安保関連法案が無事に通すことができたことは大きいと思われます。これによって安倍政権は従来のプライオリティーであった経済政策に政策の軸足を移すことができるようになるわけです。安倍政権は新3本の矢ということで、<希望を生み出す強い経済>、<夢を紡ぐ子育て支援>、<安心につながる社会保障>と新しいスローガンを立ててきました。まだ言葉だけというイメージですが、これから更に具体的な施策が肉付けされ大胆に打ち出されてくることでしょう。

更に10月末には日銀による追加的な金融緩和が行われるのが必至の情勢になってきたと思われます。既に8月の消費者物価がマイナスに転落、安倍政権が最も重視していると思われる株価の動きが変調になってきたこの時点で政策を打ちださないわけがありません。10月末に発表される日銀の展望レポートでは物価目標達成の後ずれの可能性や景気判断の下方修正がなされるのは必至です。このような情勢下、日銀は思い切った追加的な金融緩和を行うでしょう。その柱の一つは株価対策であり、日銀によるETFの買い付け枠拡大が実施されるのは必至とみていいでしょう。

まさに現在日本の株式市場は弱気ムードがまん延して、先行き不安感ばかりが強調されますが、実はもう、画期的な政策が発動されてくる、政策発動の前夜になってきていると思うべきでしょう。

毎回指摘していますが、日本企業は圧倒的な収益力を持って増益基調を続けています。株価がこれだけ安くなったので、配当利回りも十分高くなりました。更にPERで見ても割安ですし、中長期的な投資を行う世界各国の年金基金など、日本株に大きな関心の目を向けているのです。

市場が弱気なときこそ果敢に勇気を持って、投資すべきなのです。配当利回りで3-4%取れて資産運用として不満がありますか? <上がらなくても構わないや、配当でも取ってゆっくり上昇を待っていよう、業績がいいのだからそのうち上がってくるだろう>といったゆったりした余裕を持った投資姿勢で資産運用に望めばいいのです。金利がほとんどつかない預金などしておく愚を行っていてはなりません。あなたにチャンスを与えているのが今の株式市場なのです。おそらく10月の中旬ごろから日銀の政策期待が高まって相場の地合いが変わってくる可能性が高いと思われます。現在のような混沌とした時期こそ日本株のいい投資の機会と思っています。

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  • 国内株式を募集・売出し等(新規公開株式(IPO)、立会外分売)により取得する場合は、委託手数料はかかりません。
  • 信用取引による建玉を保有している期間は、買い建玉の場合は買方金利〔制度:通常 年2.80% 優遇 年2.28%、一般(無期限):通常 年2.80% 優遇 年2.10%、一般(1日):1約定当たり売買代金100万円未満 年 1.90% 100万円以上 年0.0%〕、売り建玉の場合は貸株料〔制度:年1.10%、一般(無期限):年1.10%、一般(短期(14日)):年3.90%、一般(1日):1約定当たり売買代金100万円未満 年 1.90% 100万円以上 年0.0%〕、品貸料(逆日歩)、特別空売りの場合は、特別空売り料等がかかります。

【信用取引の委託保証金について】

信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。