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第144回 ようやく長期投資に追い風が

2012年3月15日

株価は上向きだした

ほんのちょっぴりではあるが、株価上昇の気運が高まってきている。どんなきっかけであれ、株価上昇は両手を挙げて歓迎できる。

なにしろ、経済や社会が心理的に明るくなる。人々の間で、前向きの行動意欲が高まってくる。いつの時代でも、株価上昇は景気浮揚の特効薬としての役割を果してくれる。

昔から、景気回復に最も即効性の高い薬は株価上昇と相場は決っている。ところが、日本では国やら役所が景気対策を先導するものという政策発想に凝り固まったまま、予算をバラ撒き続けている。昔はともかく、成熟経済となった日本でやみくもに予算を投入しても、ムダ金になるだけである。

景気は気のものといわれるように、人々の間で前向きの行動意欲が高まってくれば、いくらでも経済活動は活発化していく。その引き金で有効なのが株価上昇である。

株価が上昇しはじめると、資産評価が高まり儲かったような気がしてくる。自然と気持ちが大きくなり、財布のヒモを緩めがちとなる。個人消費が高まってくると、企業は流れをとらえようと投資を活発化させる。それをみて、株価はさらに上昇テンポを早める。この循環が加速するにつれ、景気立ち直りの波が横へ横へと広がっていく。

おもしろいのは、これらのいずれにも国の予算投入など必要としないことだ。民間のお金が勝手に動いて、経済活動がどんどん活発化していくのだ。政府がやるのは、民間をその気にさせるだけでよい。

株価上昇が先導する拡大循環が、ここへきて自然発生的に芽生えてきたかなという感がある。願わくは、このまま株価上昇が加速していって、景気をどんどん回復させてもらいたいもの。

売りは枯れている

バブル崩壊後21年間にわたって、日本株はずっと冴えない展開を続けてきた。90年から92年夏にかけては幾度となく大暴落を経験した後、2003年には銀行などの不良債権の最終処理で、09年3月にはリーマンショックによる世界的な金融不安で、どちらも株価全般は1982年の水準にまで叩き落とされた。

次から次へと超ド級の悪材料が襲いかかってきたのが、株価下落と長期低迷の主因である。この10年の間に、日本のバブルに続いて世界の金融バブルと、2度もバブル崩壊を食らっては、さすがに株価も棒下げしよう。

その横で静かに進行したのが、企業や銀行による株式持ち合いの解消売りである。88年ごろには東証1 上場銘柄の全発行株数の半分ほどを占めた株式持ち合いは、いまや一割未満にまで低下した。同時進行で、生保などの株式投資比率も大きく下がった。膨大な量の株式が、ずっと売りに出されてきたわけだ。

これだけ巨額の売りが続けば、日本株市場は不振を極めて当然だろう。ただ、そういった構造的な売り圧迫要因はもうほとんど出尽くした。現有の持ち合い分は、単純な持ち合いというよりも、長期的な政策保有が結構あると思われる。そう、日本株市場で売りが枯れてきているのだ。

企業の世界戦略は急ピッチで進んでいる

この3年ほどの間に、多くの企業が世界の成長に乗っていこうとする経営を、驚くほど積極化させてきている。その中には、円高をも有効活用して海外への工場進出を加速させたり、海外企業を買収したりと、したたかな日本企業がどんどん増えている。

世界で戦っていくには、自社の強みを前面に出していくしかない。その戦略的な事業絞り込みが、各社によって多種多様となっているのだ。しばらく前までの、ただ横並びの海外進出とはまったく違う。また、多国間をボーダレスでビジネス展開することで、各国の景気や金利そして為替変動をうまいこと相殺させる体制も整えてきている。

一般的には製造業の空洞化が進んでいると、ひとまとまりにされるが、個別企業の動向をみるに各社の戦略の違いがはっきり表面化してきている。耐久財需要が爆発的に伸びている新興国で、現地資本やら世界のグローバル企業と真っ正面から低価格競争を挑んでやろうと準備している企業も数多い。

あるいは、基幹部品など高度な技術集積品に特化して、世界に広く売り込んでやろうというところも出てきている。個別企業をていねいに調査分析して、早め早めに仕込んでおく長期投資家の腕の振るいどころである。

(2012年2月20日記)

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