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第140回 生活者株主と長期投資

2011年11月16日

企業を応援するのは?

経済のほとんどは人々の日々の生活と、それを支えてくれる企業の生産および供給活動とで成り立っている。生活者にとっては、企業のビジネス活動によるエネルギーや物資の供給なかりせば、毎日の生活はおろか命すらない。一方、企業にとっても生活者による消費あってこその売り上げ計上である。いってみれば、生活者と企業とは紙の裏表の関係にある。

どうせ、生活者と企業とが切っても切れない関係にあるのなら、その日その日を生きるだけではなく、将来向けて「こんな世の中を築いていきたい」といった夢を共有してもいいはず。

ここに長期投資の考え方が重みをもってくる。われわれ生活者からみれば、「この会社の目指す方向は大賛成。これからもますます頑張ってもらいたい」となれば、日々の生活消費でも熱く応援したくなる。その企業がよほどイメージダウンをやらかさない限り、一般生活者の応援スタンスはずっと続く。

ところが、株安時などに価値観の違う株主が登場してきて、せっかく夢を共有できると思っていた企業の経営が変わってしまったら、どうなるか? 生活者として嬉しくはないし、将来がつまらないものになってしまう。

だったら、不況時や株価暴落時にはここぞとばかり一般生活者が応援株主として、「頑張って欲しい」企業の株をどんどん買って、経営を守ってあげるのだ。それが長期投資である。

こういった長期投資が広く定着してくれば、企業は安定株主対策など考えなくても済む。巨額の資金を株式の持ち合いなどで寝かす必要もない。なにしろ、個人の預貯金マネーは776 兆円もある。その22%つまり174 兆円が応援株主として投入されれば、全上場企業の絶対的経営権67%をわれわれ一般生活者が取得できる。

実は、そんなにも要らない。弊社でいえば、世界に誇る技術を有しておりなにがなんでも応援したい企業は、全上場企業3700 社余りのうち600 社ほどでしかない。それらの企業の長期安定株主となるのなら、20 兆円もあれば十分もいいところ。預貯金マネー776 兆円のたった2.5%が動くだけでよい。

そうはいうものの、応援株主などちょっと現実離れした理想論に聞こえるかもしれない。そこは、独立自尊を貫きたい企業の挑戦である。どの企業も、四半期決算の数字次第で過剰反応しがちな機関投資家が多い現状をなんとかしたい、できれば個人の長期安定的な株主が増えて欲しいと願っている。

そう願うのなら、生活者株主を増やしていく方向で一歩ずつでも行動に移すべきだろう。企業にとって従業員や関連会社の社員や家族、そして工場周辺の地域住民が応援株主になってもらえたら、どれだけ心強いことか。

経済はいつでも動いている

生活者にとっても、応援したい企業の経営を守るだけではない。いまの株価水準だったら、配当利回りだけでも年2.4%にまわる。預貯金の年0.02%よりはるかに高い金利収入が毎年得られるのだ。

そうはいっても、株式投資はリスクが大きいといわれている? 第一、企業が潰れたら配当金どころか、元本も紙切れとなってしまう?

一般的な株式投資では、紙切れとなることが時々あるのは否定しない。多くの投資家は、儲けよう儲けようでいつも眼を血走らせているから、どうしても市場が沸き上がっている時に買い群がりたくなる。儲かりそうな株を儲かりそうなタイミングで買おうとすると、高値づかみとなりやすいのは自明の理。そういった投資では、買った企業の株が紙切れとなったりすることもあろう。

しかし、長期投資はそもそもからして違う。ゆっくり考えてみよう。われわれ生活者が「なくなってもらっては困る。もっともっと頑張ってもらいたい」と思う企業であれば、なんだかんだと毎日の生活でその企業の売り上げに貢献しているはず。企業は売り上げがしっかり立っていれば、よほど放漫な経営をしない限り潰れっこない。

その上で、「ここはなにがなんでも応援しなくては」の強い意思で、不況時や相場暴落時に買い出動する。生活者が熱く応援する潰れっこない企業の株を、みなが売っている安値で買うのだ。どこに、高値づかみリスクがあるのだろう。

現に、自分自身は41 年ずっとそういった考えでお客様のための本格的な長期投資に徹してきたが、紙切れになったことは一度もない。もちろん、みなが売り逃げに走る安値を買っておくから、時間はかかってもお客様には喜んでもらえた。

投資は将来に向けて価値を高めていってくれるものを、みなが売る安い間に買っておいて、いつか市場評価が高まってくるのを待つだけのこと。生活者としてずっと長く応援したい企業の株を暴落相場で買うのは、大いに価値ある経済行動で、その意義も大きいと思うが。 

(2011年10月17日記)

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