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第133回 後になれば、なるほど

2011年3月16日

大変なのは

こう書きだすと、すぐ国の借金や国債の発行残高あるいは年金など社会保障費の将来負担が頭に浮かぶ。それだけだろうか? 
いくらでもある。子どもを産まない夫婦が増えているとか、世界的にみて教育水準の低下が目立ってきたとか、ワーキングプアなど社会的弱者の増加とか、数え上げればキリがない。

政治が悪いといってしまえば、それまでのこと。果して、すべてを政治に押し付けて済む問題なのだろうか? 社会を構成する一人ひとりが、どんな日本にしていくべきか深く考える必要はないのだろうか?

このままいくと大変なことになると思える事柄のひとつひとつに、自分はどう将来に向けての責任を果たしていけるのか。そういった事態に陥らないよう、どう行動するかを考えてみよう。

その場合、ふたつの方法がある。日本経済や社会が抱える諸問題の解決に、真っ正面から取り組んでいこうという姿勢。もうひとつは、自助意識を高めて先ずは自分や家族など身近なところから、大変になるであろう問題をひとつひとつ乗り切っていこうとする姿勢だ。もちろん、両方を一緒にやっても構わない。

固い話になってきたが、要は行動するしかないということだ。実際、前向きの動きは出てきている。
前者の方向では社会意識の高い人たちがNPOなどを通して、日本中あちこちで頑張っている。すこしでも良い世の中づくりに貢献できればという草の根の活動が、どんどん大きくなってきているのは明るい兆しである。政治が良くなるかどうかは、とどのつまり人々の社会参加意識の高さ次第なのだから。

では、後者の自助意識の高まりはどうか? こちらは、行動した人となにもしなかった人との差が身近で実感できるようになってくると早い。人々の間で雪崩れ現象が起こる。そこまでもう一歩のところにある。

お金に働いてもらおう

人はみな働いて生活の糧を得ていく。自分や家族の生活は自分で守るのが経済の原点であって、いまさら自助意識を持ち出すまでもないこと。

それを、もう一歩進めてみよう。自分も頑張って働くが、どうせなら手持ちのお金にも働いてもらうのだ。おもしろいことに、長期投資でお金に働いてもらおうと言い出した瞬間、社会との関わりが大きく広がりをみせはじめる。

たとえ、そもそもの動機が自分の財産づくりとか、年金の足しにしたいとかの自己利益追求であっても、一向に構わない。本格的な長期投資を進めていけば否応なしに、「どんな社会を築いていきたいのか」を具体的に考えざるを得なくなる。それはそのまま、より良い社会づくりに向って自分のお金に働いてもらうことになる。

それだけでは終わらない。長期投資家は文字通り長期の視野でもって経済合理性を追求する。結果的には、時代適合力を失った場当たり的な政治へ大きな圧力をかけることになる。

たとえば、本格的な長期投資家は、こんな超金利下で国債購入など絶対に考えない。上値余地は限られているし、保有していても得られる金利収入はあまりにも少ない。いずれどこかで長期金利が上昇に転じたり、値崩れリスクにさらされたら、眼もあてられない。
となれば、われわれのような長期投資家が増えれば増えるほど、政府は無節操な予算の膨張や国債の大量バラ撒き政策は続けられなくなる。早急に財政の健全化策を打ち出すよう市場から迫られる。前向きの経済活動にブレーキをかけるだけの超低金利政策も止めざるを得なくなる。

逆に、将来につながるような成長戦略はいつでも大歓迎。その方向へ経営の照準を合わせている企業を長期スタンスでトコトン応援すればよい。すると、長期投資家が選別する企業の株価は底固くなる一方で、見向きもしない企業の株価は大きく下がって、経営者の資質が追求されたり企業買収の対象となったりもする。

長期投資家による投資対象企業の厳しい取捨選別は、企業の適者生存と優勝劣敗を促進させる効果をもっている。その積み重ねが、経済や社会の質を高めていくことになる。

(2011年2月21日記)

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