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第132回 先々を楽観しよう

2011年2月17日

自分たちだけ長期投資しても

よくセミナーで、「成熟経済において長期投資の重要さは理解できたが、自分たち一部の人間が動いたところで、日本経済はそれほど活性化しないのでは」といった質問を受ける。

それはその通り。いつも書いているように、日本人全員が毎日の生活消費とは別に10万円をつかってくれたら、日本経済の成長率は2.6%ほど跳ね上がる。1億2,700万人が消費でも長期投資でも10万円つかえば、12兆7,000億円のお金が動き、480兆円の国内総生産を2.6%ちょっと押し上げてくれる。

日本経済の現状は年1%そこそこの低成長に喘いでいるが、そこへ2.6%が上乗せされると年4%近くの成長となる。年4%の成長となると、新しい産業も生まれるし日本全体が一気に明るくなる。

問題は、日本全体にそういった消費や長期投資の動きが広まるかどうかだ。一部の人達だけがお金をつかったぐらいでは、大した効果はないと思いたくなる。それで一向に構わないのだ。一部の人達が動き出すだけで、もう十分。後は時間の経過が味方してくれる。どういうことか?

いまの政治をみるに、日本経済を根本から立て直すぐらい迫力のある政策も実行力も、ちょっと期待できそうにない。せいぜい問題先送りと小手先細工を寄せ集めたような政策で、時間ばかりを空費するだろう。

残念だけど、日本経済はどんどんユデガエルになっていく。その覚悟はしておいた方がよい。全国各地の雇用不安はさらに高まり、平均的な給与水準は一段と下がる。一方で、年金財政はじめ医療・社会福祉などあらゆる面で悪化の度合いが深まる。国の膨大な借金のみならず生活者の身のまわりにも深刻な事態が迫ってくる。逃げ切り世代と思い込んでいる高齢者層とて例外ではない。

そうなってくると、おどかす気はないが人々の生活不安は否応なしに切実さを増していく。そして、厳しい現実をどう切り抜けていくか、いよいよ真剣に考えざるを得なくなる。

そんな時、身近に明るい顔をしている人がいれば、なぜそう元気なのか興味をもつはず。そこではじめて、「長期投資していた我々と、なにもしなかった人達との差」が社会認識となる。

そこから先は早い。みなが長期投資の方へ向って行動をはじめるのは眼に見えている。身近なところに成功のモデルがあれば、人は放っておいても走り出すもの。まさに、百聞は一見に如かず。長期投資が燎原の火のように燃え広がっていく。それはそのまま個人マネー主導の経済活性化につながっていく。

どうして長期投資が輝くのか?

いま日本全体をみまわして、将来に明るい展望が開けている元気あふれる行動主体は、どれほどあるだろうか。おそらく、一部の企業群だけだろう。自助意識が高い企業ほど国や政治に頼んだり、遅々と進まない改革を待ってはいない。自分の意思と意欲そして情熱で、将来をどんどん切り開いていこうとする。

そういった強い企業群と一緒に強く生きていくのであれば、将来不安は相当に薄らぐはず。不安な時ほど力強い行動主体と旅を共にする安心感は格別である。それがまさに長期投資である。

うまい具合に、デフレ経済だの政治の混迷だの、株価全般はずっと低迷している。いまのうちに安値でしっかり仕込んでおけば、大きなキャピタル・ゲインさえ期待できる。もっとも、投資の世界で先々の成績の約束は一切できないが。

国債が大量発行の重みで値崩れしたり、長期金利が上昇したら株価も下がる? 一時的には、株価もお付き合いするかもしれない。だからといって、経済活動の火が消えてしまうわけではない。

経営基盤の強い企業であれば、国債の下落はもちろん金利上昇局面も難なく乗り切っていくだろう。かりにインフレが進行したとしても、物価上昇は商品の売値に乗せていける。経済全体あるいは弱い企業群を尻目にして、われわれ長期投資家が応援する企業群は希望の星となっていくのだろう。

楽観的すぎる? 逆だろう。一人ひとりが自助の精神で今やれることをやっておかない方が、よほど怖い。たとえば、国債価格の下落や金利上昇が勢いを増すと、金融機関全般そして年金運用の現場は相当な混乱に陥る。またインフレともなれば、預貯金は一挙に目減りする。いつも5年先ぐらいまで起り得るリスクを想定する本格的な長期投資では、その辺りをしっかり読み込んでいる。

(2011年1月25日記)

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