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第131回 2010年代は明るく輝こう

2011年2月1日

この10年こそ

新年は良いスタートを切ってくれた。このまま勢いをどんどん高めていき、株価のみならず景気も一気に立ち直ってもらいたいものだ。

21世紀に入って最初の10年間は、日本のバブル最終処理と世界の金融バブル崩壊というふたつの経済的な大打撃に襲われた。株価も2度にわたり1982年の水準まで叩き売られた。2010年代は、それらの試練を世界そして日本経済が克服して、新たな繁栄に向って新しい階段をのぼっていく10年間になるのだろう。

よく、日本経済はダメだダメだといわれるが、実態はそれほど悪いわけではない。もちろん、ワーキングプアの問題や派遣切りといった社会問題を軽視するわけではない。それでも、社会全体の悲惨さということでみると、70年代から80年代にかけての欧米諸国の弱りぶりは日本の比ではなかった。

2度の石油ショックで、世界中が経済停滞とインフレにのたうちまわった。いわゆるスタグフレーション(不況時の物価高・金利高)である。戦後ずっと1バレル3ドル以下だった原油価格が10ドルへ、そして34ドルへと跳ね上がって産油国には世界の富が集中したが、その分だけ世界中の購買力が落ち込んで不景気と失業の嵐が吹き荒れた。

当時、現地で欧米諸国の人々の生活苦労ぶりを見守ったが、あの落ち込みは悲惨だった。給与収入だけでは生活していけないから、第2第3の仕事をかけもつ人はあちこちにいた。仕事にありつけず、食っていけない人も街にあふれ、商店街の叩き壊しで食品などの略奪がひんぱんに発生した。

それらと比べるに、この20年間の日本の没落ぶり (?) はなんとおだやかなことか。1979年に登場した英サッチャー首相による英国病克服や、1981年の米レーガン大統領による強い米国経済復権に向けての政策努力のすさまじさに比べ、日本経済の活性化はずっと早いのでは。なによりも力強いのは、762兆円という国内総生産 (GDP) の1.6倍もの預貯金マネーが存在しており、その活用次第でどんな絵でも描ける。

いまからでも遅くない

信じられないかもしれないが、成長力を2%ほど高めてやって年4%ぐらいになれば、日本経済をとりまく不安の声などたちどころに霧散してしまう。日本のような成熟経済が4%成長すれば、もう御の字である。景気は大幅に改善し税収も伸びるので、財政赤字の拡大にブレーキがかかり、国債の発行残高も減りはじめる。もちろん、新しい産業がどんどん生まれ雇用機会も増える。

やることは簡単。国民一人ひとりに毎日の生活とは別で10万円をつかってもらう。それだけのことで、日本のGDP478兆円に対し12兆7,000億円の追加消費が発生し、成長率を2.6%高めてくれる。現行の年1.0~1.5%成長に2.6%分が上乗せされれば、十分に年4%前後の経済成長を達成できる。

12兆7,000億円をつかわせるといっても、預貯金に眠る個人マネー762兆円のたった1.7%にすぎない。わずか1.7%を預貯金から引き出して経済の現場へ放り込んでやるだけで、日本の成長率は4%前後に高まり雇用も増える。給料やボーナスも増加し、10万円の出費などお釣りをつけて戻ってくる。つまり、誰にとっても損はない。経済とはそういうものだ。お金を手放すことから、拡大再生産のサイクルがはじまる。

逆にいうと、バブル崩壊後20年にわたって日本経済がこれだけ停滞したのは、政策のミスマッチング以外のなにものでもない。日本経済全体をどう元気にさせるかの視点よりも、産業界の苦境脱出に重きを置く旧来の政策を優先させた。1994年からの超低金利政策も、銀行の不良債権処理を促進するためのものだった。

家計にしてみれば、通常なら得られていた毎年26兆円から28兆円もの利子所得が、ゼロ金利政策で奪われてしまったのだ。もし、そのまま家計の利子収入となっていて、半分が消費にまわされていたら? それだけで、日本の成長率を年2.8%分ぐらい跳ね上げていたはず。なんとも惜しいことをした。

それにしても、日本経済の地力はすごい。これだけ時間とエネルギーを空費してきたのに、一般的な日本人の生活はそれほど落ち込んでいない。一刻も早く、日本の指導層に民間の資金やパワーを有効活用する、成熟化を深める日本経済にふさわしい経済運営感覚を身につけてもらいたいもの。

(2011年1月11日記)

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