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第123回 政府はやれること一杯あるのに

2010年10月1日

とにかく経済のパイを大きくしよう

来週には次の首相が決まる。さあどこまで実効性ある成長戦略を打ち出してくれるものか。一刻も早く日本経済を元気にさせないと、雇用も福祉も打てる手はますますせばまっていく。

5年ぐらいの時間軸で、以下のことを全部やってしまえば、日本経済は蘇える。ちょっと荒療治にみえるかもしれないが、日本経済に重くのしかかっている構造的な問題を一掃するのだ。兵力の小出しはない。

  1. 消費税を社会福祉税に呼称を変え毎年2%ずつ引き上げていき、現行の5%から15%にまでもっていく。高齢化社会につきものの年金はじめ社会保障負担の増加に対応できるだけの収入基盤を確保してしまうことで、先ずは財政負担の止めどもない肥大化に歯止めをかける。
  2. その代り、2年以内に公的な年金はすべて社会福祉税をベースとした基礎年金に切り換える。国民年金の未加入比率が40%にものぼる現行の積み立て方式では、将来の年金給付の原資もままならない。税金をベースとして国民に一律給付とすれば、毎年の給付総額は計算できるから年金がらみの不確定要素を根絶してしまえる。国民は全員が最低保障を受けられることで、安心して老後を迎えることができる。
  3. 公的年金の積み立てと運用は廃止し、不用となる所管官庁は整理し行政コストを削減する。既に年金を受け取っている高齢者層にはその額を、これまで年金を積み立ててきた現役層には既払い込み分で計算した給付予定額を、それぞれ基礎年金に上乗せしてやることで不公平感は発生させない。一方、現有の年金資産は一度すべて国庫に入れて、今回の荒療治の財源とする。余れば国債残高を圧縮する。
  4. 納税者番号を2年以内に導入し、選択した人には低い税率を適用する。プライバシー重視の人には割り増し税率を課すことで、5年ぐらいの間に全面的なコンピュータ納税を実現する。昔から10・5・3といわれ、サラリーマンは100%源泉徴収されるが、個人事業主や農業従事者の間では税の取り漏れが多いとかの不公平感があったが、それを一掃できる。国の税収額も相当に増えるはず。
  5. 納税実務のコンピュータ化で、徴税に関るコストを大幅に削減できるのみならず、国民の所得を把握する効果は大きい。それによって、たとえば低所得層に対する手当てでも本当に必要とする人々へ集中でき、バラ撒き福祉を抑えられる。税金のムダづかいを減らせる。
  6. 法人税を現行の40.6%からOECD加盟30カ国平均の26.3%にまで引き下げる。一方、租税特別措置法などで既得権益化している税優遇は抜本的に見直して、海外からも含め新規の事業参入を促してやる。
  7. 長期投資減税を導入し、たとえば今日以降の株式投資や株式投信の購入で、7年以上保有した分のキャピタル・ゲイン税は免除とする。売却損が発生すれば他の所得との損益通算を認め、相続も可能とする。これで、預貯金マネーを長期の株式投資に大量動員し、株価の長期上昇トレンドがもたらす資産効果で消費を高め企業の投資活動を活発化させる。日本経済活性化に最大の特効薬となるはず。
  8. 最近の円高対策ともなるが、国が日銀から30兆円~50兆円を借り入れて、大手商社や資源関連会社に海外の鉱山や権益それに資源会社の買収を委託する。資源小国の日本は将来ともども、海外からの資源輸入に頼らざるを得ない。だったら、せっかくの円高を活かして海外の資源や権益を安く買ってしまえば国益につながる。その上、円売りドル買いを通して30兆円~50兆円が市場に放出されることになるから、日銀の量的緩和と同じ景気浮揚効果が期待できる。米国債の買い増しよりはよほどましである。
  9. 日本の官公庁でお決まりの単年度予算主義は棚上げし、5年まとめて全体の収支計算してみるといい。上記の施策をすべて実行に移せば、日本経済のあちこちで前向きの動きが高まってくる。つれて、日本中に蔓延している先行きの不透明感や漠たる不安感が薄れていき、むしろ日本経済が力強く復活するイメージさえ出てくる。人々の心理が経済活動に及ぼす影響は大きく、ひとたび自立的なエネルギーが点火されると、上記施策のプラス効果は相乗的に膨れ上がる。5年もしないうちに、税収入は驚くほど伸びてくるだろうし、国の借金も急速に減りはじめていよう。

(2010年9月9日記)

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