現在地
ホーム > マーケット情報 > レポート&コメント > 澤上篤人「さわかみ経済教室~中長期の資産形成~」 > 第119回 長期では株式投資が最も安全

第119回 長期では株式投資が最も安全

2010年8月2日

株はリスクが大きいといわれるが

世の中には、一般的な認識と現実とが大きくかけ離れていることがよくある。そのひとつが、株式投資はリスクが大きいという思い込みだろう。

たしかに、株価を追いかけていると、上下に粗っぽく振れる値動きに翻弄されがちである。激しい値動きの中で値ザヤを取ろうとするのは、多分に博打(ばくち)をしているような感覚がともなうのは否定できない。よく株で大損したという話を聞くが、やはりこの類のものである。

そうはいうものの、昔から「長期で株式投資するのが一番効率的な財産づくりになる」といわれているのも事実。債券はじめほとんどの投資商品は、その時々の金利水準に沿った投資リターンを期待する程度なのに対し、株式投資には企業の利益成長がもたらす投資価値の高まりというプラスアルファが株価に上乗せされる。だから他の追随を許さない成績となるわけだ。

たとえば米国株への投資では、大恐慌に突入する前の大繁栄期1926年から直近の2006年までの80年間で、年平均10.1%のリターンをあげている。同期間の長期国債は年5.5%、短期国債は年3.8%のリターンとなっている。そこから物価上昇分を調整すると、株式の年6.8%に対し長期国債は年2.4%で短期は年0.7%にすぎない(ジュレミー・シーゲル「株式投資第4版」日経BP社など)。

よく債券の方が株式よりも安全資産といわれるが、それは短期の価格変動をみる限りのこと。ちなみに、日本証券経済研究所による株式投資収益率98年版では、13年を超えた時間軸で投資を考えると、株式投資の年平均リターンは成績が下振れした年でも債券より上に収まっている。つまり、株式による財産づくりの方が債券よりも高リターンかつ安全ということになる。

今年は5月6月と世界的に株価は激しく下げたが、それをみて「株式投資はやはり、リスクが大きい」という声が高まっている。われわれは「派手に売られているから、ますます買いのピッチを上げてやろう」で行動するだけ。ここに、株価追いかけ評論家と筋金入りの長期投資家との違いがある。

ここ10年ぐらいでも、おそらく最も安全なのでは

いま世界の投資家が不安に駆られる要因を数え上げると、ギリシャなどユーロ弱小国の財政が破たんするのではといった懸念(ソブリン・リスク)、それにともなう欧州系金融機関の融資こげつき懸念(銀行の経営不安と与信能力低下)、中国の不動産取引規制による景気減速懸念などが挙げられよう。さらには、先進国中心に大量発行され続けている国債の値崩れリスク、つまり長期金利の上昇懸念もずっとくすぶっている。

これらのどれもが経済活動の重しとなるから、株はとても買える状況にはないというのが一般的な見方だろう。また、年金はじめ1年毎の成績を意識する投資家にとっては、短期の見通しにしばられるのも仕方ないかもしれない。まあ、それぞれ自由に判断すればいいだろう。

われわれ長期投資家にしてみれば、上記の懸念すべてが「だからこそ、いまは株を買っておくのだ」となる。ひとつずつ洗ってみよう。

どこかの国が財政破たんするとなれば、その国に融資していた金融機関は不良債権問題を抱え込む。国債を買っていれば損失計上は避けられない。しかし、それは金融機関など当事者の問題であって、ほとんどの事業会社にとってはなんの関係もないこと。だったら、どうしてこうも株価が売られるのか。

銀行の信用供与にブレーキがかかると、経済活動は一気に鈍ってくる。しかし、大手銀行が次々と経営不安に陥ったりするような非常事態でも、日銭を稼げる企業群は日々の売り上げを運転資金にまわせるから資金繰りには困らない。もちろん、インフレになってもコスト上昇分は売り値に上乗せすることができる。

大量発行された国債をどう回収していくか、どこの国も悩むところ。しかし、景気回復を犠牲にしてまで財政再建を強行することはない。各国ともある程度の金利上昇は容認しながらの金融緩和政策を続けざるを得ない。緩やかな金利上昇局面からインフレの初期中期段階までは、国債よりも株式投資の方が魅力的である。

(2010年7月8日記)

本資料は情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本資料の情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。


楽らくサポート

個人確定拠出年金iDeCo

口座をお持ちでない方へ

まずは無料でかんたん

口座開設

口座開設中のお客様

クイック口座開設手続き中のお客様

楽天証券へ資料請求して、今すぐご利用いただけます。

楽天証券資料請求はこちら

今すぐご利用いただけます。

ポートフォリオ一覧を表示

楽天証券にログインしてご利用ください。

楽天証券へログイン

上記より楽天会員にログインしてください。

ポートフォリオ機能とは?

よくあるご質問

お問い合わせランキング

マーケットスピード IIダウンロード

Marketspeedダウンロード

Marketspeed for Macダウンロード

MarketspeedFXダウンロード

投資情報メールサービス「マーケットアロー」

 お友達紹介プログラム

お客様の声をカタチに