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第113回 日本を元気にするのは政治、それとも長期投資?

2010年5月6日

政治にどこまで期待できるのか

国家100年の大計を誰にでもわかる言葉で語り、国民はどう行動すべきかを10年20年先まで順を追って方向付けしてくれるのが、真の政治家としよう。そういった本物の政治家が出てきてくれたら、日本経済の閉塞感など瞬時に霧散し、日本社会はたちまち元気を取り戻すのにと、しばしば思う。

失われた10年が早や20年になってしまったが、ずっとイライラさせられ通しだった。世界第2位の経済規模と生産力を誇り、家計は世界最大の眠れる資源といえるほど巨額の貯蓄残高を擁しているというのに、日本経済はズルズルと後退を重ねている。あまりにも、ダラシない。これだけの経済資源があるのだから、いくらでも手は打てると思うが、出てくる政策はどれも後手後手でその場しのぎの対策に追われるのみ。

政治が「3年は国民に辛抱してもらうが、日本経済をこう立て直すのだ」と、目指すべき方向と具体的な方法を明示してくれたら、どれほど国民は勇気づけられることか。明るい将来を信じて、一歩ずつでも前進しようという気持にもなる。

いくら日本経済が成熟化を深め高齢化も進んでいるとはいえ、もう成長は無理とか年1%程度の低成長に甘んじなければいけない理由はない。国民の生活安定や福祉を考えれば、年4%ぐらいの経済成長はなんとしても欲しい。いま日本の政治に求められているのは、安定的に年4%ぐらいの成長軌道をたどれる成熟経済とはどのような姿なのか、どうやって4%成長路線に乗せるかのステップを国民に明示することだろう。

成熟経済では成長率が鈍り税収が伸び悩む一方で、医療費や年金など社会保障負担が重くなるから、どこの国も財政赤字に陥りやすい。それなのに日本では、いつまでも国がなんでもかんでも関与しようとするので、国の借金は天文学的に膨れ上がってしまった。大幅な規制緩和と減税で民間パワーをフル活用する方が、よほど合理的で低コストなのに、政官ともども自分達の権益を手放そうとしない。

為政者や高級官僚だけの問題ではない。国におんぶに抱っこで食っている層が日本経済のみえない部分で広く深く根を張っている。彼らは自分達の利益基盤をなんとしても死守したい。この票田は無視できないから、打ち出される政策も分配優先の予算バラ撒き型となりがちとなる。

経世済民を民間でやってしまったら

政治に求められるところは、人々が安心して暮していける社会を築いていくことである。それを経世済民といい、「経済」の語源である。要は、人々の生活がいまも将来も成り立てばいい、それだけのこと。

ところが日本の政治は、一部の既得権層を擁護しては票集めに躍起となっている面が強い。やっかいなことに急増中の高齢層も、手厚い社会保障など利益誘導型の政治を求める傾向を強めている。これらが民意を代表するとなれば、とてもではないが日本の将来をどうしていくか骨太の政治など期待できそうにない。

そうはいうものの、そろそろ本気で経済のパイを大きくする方向で日本経済の活性化を急がないと、世界がうらやむ技術力や貯蓄残高といった経済再生の切り札を食い潰してしまう。このままだと、現役層の生活基盤を揺るがすばかりでなく、次世代の将来も危うい。日本的な利益誘導型の政治もジリ貧となる。

よくよく考えてみれば、政治に頼らなくとも日本経済が活力を取り戻し、社会が元気になれば良いだけのこと。そういった社会を願うのはわれわれ生活者なのだから、一人ひとりが自助意識を高めて日本経済を活性化させてしまえばいい。そこで有力な武器となってくるのが長期投資である。

日本の個人や家計が国民総生産(GDP)の1.6倍もの巨額資金を、年0.1%~0.3%の富(利子収入)しか生まない預貯金に寝かせておいて、日本経済の4%成長を望むのはムシが良すぎる。803兆円にものぼる預貯金マネーの5%分だけでも引き出して長期投資にまわしてくれたら、40兆円の資金が日本経済の現場へ放り込まれることになる。預貯金を引き出すマイナス分を差し引いても、480兆円のGDPに対して4%成長どころか6%成長ぐらいの経済成長要因となってしまう。

もちろん、日本経済が4%とかの軌道に乗れば企業の業績は大幅に向上する。株価は放っておいても上昇するから、長期投資のリターンも自然とついてくる。その前に、経済のパイが大きくなって所得も増えているだろうから、長期投資家にとっては二重のリターンとなる。

(2010年4月12日記)

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