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第104回 成長戦略がないのなら

2009年12月16日

日本経済のジリ貧は、もういい

民主党政権になっても、日本全体の停滞感は一掃されそうにない。日本経済をより内需主体へシフトさせようということだが、相変わらずの予算バラ撒きは自民党時代の発想と同じ。

国民が将来に明るい夢を膨らませられるような成長戦略というものがなく、ただただ目先の対策に追われるばかり。そのため、財政赤字と国の借金は膨らむ一途なのに、日本経済の活力はさっぱり高まらない。

それどころか、国民の間では「日本病」ともいえる自信喪失とあきらめ感が、じわじわと広がっている。人口はすこしずつ減っていく一方で高齢化がどんどん進むから、日本経済の先行きは暗いと嘆く。あるいは、高齢者層が増えることは大きな変化や改革には背を向けがちで、政治にも現状維持を求める声が強くなる、これでは急速にグローバル化が進んでいる世界経済からますます置いてきぼりを食らうと不安顔。

バブルが崩壊して19年になるが、その間ずっと冴えない経済環境に浸ってきた。さすがに人々の気力が萎えるのも仕方ない。それは、まさしく政治の責任であり、だからこそ民主党政権に代ったわけだ。それでも一向に明るさがみられない。

どうすれば良い? 政治が成長戦略を打ち出せないのなら、民間でやるしかない。個々の企業や生活者が自助努力を重ねて、経済活性化と成熟経済らしい繁栄を模索するのだ。現実に、多くの企業は日本経済の低迷とかジリ貧など無視するかのように、次から次へと世界経済の成長に飛び込んでいっている。生き残りを賭けてビジネスが拡大できる方向へ経営の舵を切るのは、企業にとっては当然の戦略である。

では、生活者の自助戦略とは? 長期投資に踏み切るだけのこと。みな毎日毎日まじめに働いては、節約に努めて生活している。しかし、それだけでは現状の経済ジリ貧から一歩も抜け出せない。雇用不安は高まるし年金は当てにならないしで、生活基盤は揺らぐばかり。だから、自分も頑張って働くが、自分のお金にも働いてもらうのだ。長期投資に踏み出すわけだが、それで日本経済はいくらでも活性化する。

お金に働いてもらう

いつもいっているが、預貯金に眠る個人マネーが長期の株式投資に向えば、民間版の景気対策となってしまう。正確には、株買いに投入される資金は銀行や郵便局から引き出されるから、経済全体では差し引きゼロである。しかし、経済は生きものであり、お金を投入する方向とタイミング次第で効果は全然違ってくる。

この19年間、不景気とデフレ現象が日本経済全体に重苦しくのしかかってきた。不良債権などで収益力が低下した銀行の預貸率は74%にまで下がって、日本経済の基盤をなす中小企業の資金繰りは悪化の一途。それが企業倒産や失業率の上昇を招き消費不振につながっている。

そんな悪循環も、個人金融資産1,441兆円のうち796兆円もある預貯金マネーの一部でも動けば、瞬時に断ち切れる。株を買うという行動は、経済の現場へ直接に資金供給することになり、企業活動はたちまち活発化する。とりわけ、不況時ほど景気刺激効果は抜群である。いろいろな相乗効果も生み出してくれる。

たとえば、預貯金マネーの5%つまり40兆円が長期の株式投資に向うとすれば、日本のGDP(国内総生産)500兆円に対し8%の成長要因となる。もちろん、40兆円もの資金が預貯金から流出するマイナス面も考慮しなければならないが、株価上昇がもたらす資産効果と心理効果で日本経済は信じられないほど活力が蘇えり、マイナスなど差し引いてもおつりがくる。

資産効果? 40兆円とまでいかなくとも、たとえ10兆円でも新規の株買い資金が株式市場に流入すれば、株価全般は簡単に30%~50%ぐらいブッ飛ぶと思われる。それだけ株価が上昇すると、保有資産の膨れ上がりに気をよくして個人消費は高まるし、企業活動はすごい勢いで活発化する。経済成長率は驚くほど高まるから、税収は大幅に増加し財政負担も減る。国債も繰り上げ償還できる。なにひとつ悪いことはない。

これが、お金に働いてもらうということである。高度成長時代の日本では国民がひたすらまじめに働いているだけで、経済は放っておいても拡大発展した。いまや成熟段階に突入した日本経済では、いくらまじめに働きたいといっても、雇用は不安定になるし給料も下がる。ところが、預貯金に眠らせている資金の一部を株買いにまわすだけで、縮小均衡をたどる成熟経済は一変して元気一杯になる。

(2009年11月24日記)

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