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第100回 長期投資減税で日本経済活性化を

2009年10月16日

お金はあるのに、うまく動かせていない

民主党政権がいよいよ本格稼動をはじめたが、これから日本経済をどう元気にさせていくか大いに興味深いところ。ただ、日本の政治があまり変らないなと思えるのは、いまだに国がなんでもやってしまおうとするところだろう。国全体に貧しく経済規模も小さかった頃は、国が前面に出てやや強引にでも国全体を引っ張っていく必要がある。

しかし、世界第2位の大国経済で最大の債権国となって久しい日本が、いつまでも国におんぶに抱っ子はおかしい。屈強な成人の身の丈になった日本が、いまだに小学校時代の制服を着ているようなもので、あちこちに無理が生じる。

無理の最たるものは、財政赤字の拡大と政府債務の著増だろう。この15年ほど、いくら景気浮揚策を打ってもなかなか効果が出てこないのに、国の債務残高だけはGDPの170%と先進国でも最悪の水準にまで膨れ上がってしまった。

国が景気対策予算を投入すれば、経済活動が活発化し成長率も高まるという図式が、もはや通用しないのだ。公共投資にしても、昔は予算の投入に対する経済拡大効果を表す投入産出系数が4前後と高効率を誇ったのに、最近は1をほんのちょっと上回る程度でしかないのだ。

どうして、もっと民間の資金を経済の現場に動員させて経済活力を高めようとする政策発想が出て来ないのだろう? 借金で身動き取れなくなっている国にまだなお景気対策の予算バラ撒きを期待するよりも、あり余る資金の運用に困っている民間部門の力を借りる方がよほど合理的である。

民間資金を日本経済活性化に動員するには、大幅減税が一番。個人にも企業にも、「いま動いて儲けたら、儲けた分だけ得ですよ」といったニンジンをブラ下げてやるに限る。そのニンジンが個人や法人の所得減税である。

人間は欲深いもので、「儲かりそう」とか「手取りが増えそう」ともなると、がぜん元気一杯となる。このエネルギー爆発が経済活性化そのものである。なにも国や政府が巨額の景気対策予算を投入しなくても、大幅減税で民間部門が活き活きと動き出せば経済活動は活発化する。

長期投資を減税で促進させるのも一法

預貯金に眠っている個人マネー796兆円(09年6月末現在、日銀速報)の5%でも10%でも株式投資に向えば、株式市場は大活況となるし、超大型の景気対策を民間の手でやってしまえる。

いつの株価上昇時でも、資産効果と心理効果が生まれ経済活動は大いに活発化する。資産効果とは、保有株の価格上昇で人々の気持が大きくなって、個人消費や企業の投資活動を活発化させる作用をいう。また、将来に向けて明るい心理が広がるのも経済にとってはプラスである。

同時に、預貯金の5%で40兆円とか10%で79兆円もの巨額資金が株式投資や投信購入に向えば、500兆円のGDPに対して8%から16%分もの成長加速要因となる。日本経済がそれほど高成長すれば、先行き不安をいう人はいなくなる。雇用も増え給料も上がるわけで、悪い話はひとつとしてない。

具体的には、今日から10年間の株式や投信購入で7年以上保有した場合の売却益課税はゼロにする。もし損失が発生すれば、他の所得との損益通算を認める。この長期投資減税は相続発生時も、相続人が引き継げることにする。これだけで十分。当初は皆とまどうだろうが、じわりじわりと投資残高が増えていき、そのうち大きな流れとなっていくはず。

一般的な投資減税だと株式の短期売買を促し一時的な株価上昇で終ってしまいがちだが、長期投資減税だと株式や投信の長期保有につながる。「貯蓄から投資へ」を本格的な長期投資で促進できる。個人や家計にとっても、潜在ニーズとなっている自分年金づくりの第一歩を踏み出せる。

個人マネーによる株式や投信の長期保有が定着してくると、株式市場にとっては安定的な買い要因となり、株価上昇のみならず時価総額を大きく膨れ上げさせる。それが、日本経済にどれほど活力を与えるかは、おそらくどの想像をも絶するものになるだろう。

(2009年9月24日記)

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