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第96回 長期投資の主役を演じるのは誰か?

2009年8月17日

「貯蓄から投資へ」の主体となるのは

個人金融資産1,410兆円(2009年3月末、日銀調べ)のうち、60~70%は65歳以上の高齢者層が保有しているといわれる。そして、高齢者層は預貯金を抱え込んだまま消費も抑え気味、投資運用にも慎重な構えを崩そうとしない、というのが定説ともなっている。

そういった高齢者層が保有する金融資産をいかに「貯蓄から投資へ」の流れに誘導していくか、が各方面でしばしば議論される。とはいうものの、高齢者層の多くは年金の受取り額と貯蓄の取り崩しを中心に老後設計を考えており、虎の子の資産は大事にしたいと考えるのが自然だろう。個人的には、静かにしておいてあげても良いのではといつも思う。

一方、現役層にとっては、終身雇用や年功序列の賃金体系が崩れ去ったいま、給与収入をどう安定的に確保していくかは切実な問題である。将来の年金不安にどう対処していくのかも、しっかりした方法論をみつけなければならない。もう、かつてのような「ひたすらまじめに働いて、あまったお金は預貯金にしておけば十分」の人生設計では、とても間に合わないと考える人々が着実に増えている。

どうしても、「自分も頑張って働くが、自分のお金にも働いてもらおう」を真剣に考えざるを得なくなる。それが、本当の意味の「貯蓄から投資へ」である。つまり、現役層がこれから本格的な投資運用の世界に踏み込んでいくことになる。

もちろん、高齢者層の間でも自分の意思と判断で長期投資をしていこうとされる方は数多い。今後どこかで、そういう方々が大挙して表面に出てこられることも十分にあり得る。

現役層の金融資産が動けば

現役層が保有する個人金融資産は全体の30~40%しかないとはいえ、それでも432兆円から564兆円と巨額な残高である。786兆円の預貯金残高に対しても、235兆円~314兆円はある。

かりに、現役層が預貯金残高の20%を投資運用にまわすとすれば、47兆円~63兆円が株式市場や投信購入に向うことになる。これだけの金額が動いたら、どれだけの好影響を日本全体にもたらすだろうか?結論を先にいうと、日本経済は一気に明るくなるし、将来不安とやらも相当に薄れてしまうだろう。

まず、株式投資にしても投信購入にしても、新たに現金が経済の現場に投入されることになるから、その金額分だけは間違いなく景気浮揚効果が表われる。47兆円~63兆円もの資金が投入されると、500兆円のGDPに対して9%~12%の上乗せ要因となる。とんでもなく巨額の景気対策を民間の手でやってしまうことになる。

もっとも、その資金は銀行や郵便局から引き出されることになり、そのマイナス面は考慮する必要がある。しかし、全銀ベースでみても預貸率は急激な低下傾向にあり、2007年で138兆円の貸出し不足となっている。(日銀調べ) 銀行にとっては持って行き場のない資金だから、むしろ歓迎されよう。

次に、大幅な株価上昇が期待される。これは年金運用全般にとって朗報となるし、株価上昇がもたらす資産効果や心理効果が個人消費や企業の投資活動を高める。日本経済の現場あちこちで明るさが出てくるのは眼にみえている。

さらには、民間資金が動くことで景気対策をやってしまうわけだから、国の財政負担は増やさなくて済む。赤字国債発行もない。一方で、経済活動が活発化してくれば税収も増えるから、国が抱える長期債務残高も軽減の方向をたどりはじめる。国にとってもありがたい。

こう考えてくると、「貯蓄から投資へ」踏み切った現役層にとっては、すべてが順回転の好展開を実感できる。景気が良くなって雇用の安定性が高まり、給与やボーナスが増える期待ももてる。年金の運用成績向上で年金不安が遠のくし、株価上昇で自分年金づくりも好スタートが切れる。

(2009年7月27日記)

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