現在地
ホーム > マーケット情報 > レポート&コメント > 澤上篤人「さわかみ経済教室~中長期の資産形成~」 > 第76回 投資も運用も大らかに

第76回 投資も運用も大らかに

2008年3月14日

日本の成長はもうない?

しばらく前から「日本経済はもうそれほど成長しないだろう」という考え方が日本の社会にすこしずつ浸透してきている。たしかに、人口は減少していく方向にあるし高齢化も進むから、日本社会や経済の活力は徐々に衰えていくと思いたくもなろう。

そういった流れを仕方ないと諦めの気持で受け入れてしまえば、もうそれまでのこと。日本経済はズルズルと衰退の道をたどっていくだろう。

ところが、「日本経済の凋落傾向を甘受するわけにはいかん。夢も希望もない社会を、子供や孫達に残すわけにはいかない」と、国民のみなが一歩前へ踏み出せばトレンドは一変する。日本の将来はいくらでも明るくなる。

日本経済の成長率を高めるなど簡単なこと。国民ひとり一人が毎日の生活とは別に、もう10万円を何にでもいいからパッとつかってみよう。すると、1億2,700万人が1人あたり10万円の追加消費をすることになり、総額で12兆7,000億円が日本経済の現場に放り込まれる。それだけで、日本経済に2.5%の成長要因が上乗せされる。

この作業を10年間続けてやれば、国民ひとり当りの出費は総額100万円となるが、日本経済に対しては毎年2%強の成長エネルギーを10年にわたって投入し続けることになる。これが、最近の低成長率1%から2%に上乗せされれば、日本経済は年3.5%から4.5%のペースで成長していける。見事な内需振興策となる。

米国に次ぐ世界第2位の大国経済である日本が、年4%前後の成長となれば立派なもの。国民にとっても、年10万円の追加消費を軽く上回る所得向上が期待できる。結局みなが幸せになれる。

お金を動かしてやればいい?そういうこと。日本経済が高度成長期にあった頃は、国内の資金は放っておいてもすごい勢いで回転したから、国民全員が豊かになれた。経済が成熟化してきたいまは、「お金を意識的に動かしてやらないと」成長は鈍り、国民の所得も増えない。

そこで脚光を浴びてくるのが運用であり、国民の間で「運用の大衆化」が広がっていく。

運用の大衆化

どこの国の経済発展も、まずは豊かになって腹一杯食べたいという願いからはじまる。とにかく収入を増やして、食べ物だけでも安定的に確保したいと、みな懸命に働く。

ある程度の生活水準に到達してくると、家計支出のうち食費が占める比率が急激に下がっていくのを経験する。これをエンゲル係数が下がるというが、家計収入が増えていくほどに人はそうも食べられないから、当然といえば当然である。

代って、次は着るものや住むこと、そしてモノへとお金をどんどんつかうようになる。みながより豊かな生活を求めて猛烈に働いては、高額の耐久消費財を次々と手にしていく循環に入っていく。そうなると、経済成長のスピードが一挙に加速する。ちょうど、いま中国やインド・ベトナムがそういった段階にある。

最近の日本のように経済が成熟化してきたというのは、「もう大ていのモノは買ってしまった、せいぜい買い換え需要しかない」段階である。そこから先は家計の中でモノへの消費にまわす比率は下がっていく。そうなってくるにつれて、お金があまりはじめる。あまったお金をどうしようかが運用である。

この段階から、どこの国でも運用を真剣に考えるようになる。それが運用の大衆化であり、米国・ドイツ・フランス・イタリアでは1980年代に本格普及に入ってから急速に投資運用が一般化していった。いま日本で「貯蓄から投資へ」があちこちで叫ばれるようになったが、まったく同じ流れがはじまっただけのこと。

突然、投資とか運用といわれても

運用といっても、テレビや車を買うのとは勝手が違うし、なにをどうして良いのかわからない?その通り。これまで、まじめに働き普通に生活してきた人々にとって、投資とか運用は「まったくといっていいほど、なじみのない」世界だろう。

なに、心配は無用。難しいことを考えたり、あらためて投資の勉強をする必要もない。とにかく、経済の現場へお金を放り込んでやることだけを考えて行動するのだ。

行動する? そう、投資なんて安い時に買って高く売るだけのことだから、不況時や相場暴落時に株を買えばいい。せいぜい考えておきたいのは、「5年10年にわたって熱く応援したい」と思える企業の株だけを買うことぐらいだろう。

一般生活者が「こういう会社はなくなったら困る。なにかの理由で大きく売られたら是非とも応援したい」と思う企業であれば何の不安もないはず。なぜなら、そういった企業は人々が毎日の生活でお金をつかうことが、売り上げ増加につながっていくのだから。多くの人々の毎日の生活がある限り、ずっと応援したいと思える企業の経営がガタつくことはない。

でも、株価は下がっているし、本当に大丈夫なのかいまいち不安? 株価が下がっているのは、いろいろな理由で売りが多くでているからのこと。いまだったら、サブプライム問題だろう。

そのサブプライム問題だが、果して毎日の生活が大きくダメージを受けただろうか? マスコミが大騒ぎしているだけで、ほとんどの人にとっては何も関係なく毎日の生活を続けているはず。

世界的にみても、米国中心に一部の人々や大手金融機関が大きな打撃を受けただけのこと。たまたま、これは大変だと過剰反応した売りが集中した結果、世界中の株式市場が暴落したり低迷状態に陥っているが、世界中の経済活動がストップしたわけではない。

むしろ、これだけ派手に下がったのだから、サブプライムの打撃を受けていない人達にとってはバーゲンハンティングのチャンス。ここは断固たる買い出動をして、経済の現場にお金を放り込んでやる必要がある。そう考え行動するのが、長期投資家である。

われわれ長期投資家の買いが多くなればなるほど、経済を下支えする力が強くなる。それは、生活者全般にとっても大歓迎のはず。サブプライム問題とかを、マスコミ報道につられて不安がっていてもつまらない。みなでさっさと買いに入って、日本経済を元気にさせようではないか。

そんな単純な考えでいいの? 一向に構わない。経済そして運用の大事なところは押さえている。

運用はもともとお金持の世界のもの

昔から、運用はお金持の世界のものと相場は決っている。「あまったお金をどうしようか」が、そもそものはじまりである。だから、運用は大らかに軽やかに展開するのが本来の姿。「もっと儲けてやろう」「ここで損を出してはまずい」とガッついても、ロクなことはない。

ここのところを押えておくと楽である。大体からして、投資は安い時に種を撒いておいて、のんびり実りを待つもので、そう難しく考えるものでもない。

また、ガツガツ儲けようとしなければ、分けのわからない投資対象に手を出すこともない。自分のよく理解できるものだけを、それも「なんで、こんな安値にまで売り叩かれなければいけないのだ」という感覚で買いにいく。

こういった投資スタンスなら、自分のペースでのんびりと長期投資を続けられる。サブプライム問題で欧米の金融機関が大量の損失を計上したとか、米国の景気が弱含んできたとかは、まったくをもって「どうでもいい」こと。そういった打撃を蒙っていない投資対象を選別して、株式市場全体が大きく売られているところを、ニッコリ買いにいけばよい。

もちろん、大バーゲンハンティングができたと喜んで買っても、株価がすぐに上がるとは限らない。「どうせ、あまったお金を運用するんだ」の感覚で、ゆったりと構えていればよい。いろいろな混乱が収まって世の中が落ち着いてくるにつれて、過剰に売られたものには本来の価値水準を評価した買いが集ってくるもの。のんびり待っているうちに、作物が実るように投資リターンも積み上がってくる。

運用で殖えたお金?再投資にまわして複利の雪ダルマ効果を享受するもよし。あるいは自分の生活の足しにしてもいいし、世の中のお役に立たせてもらってもいい。大事なのは、お金を抱え込まないこと。どんどん経済の現場に放り込んでやるのが、お金持や長期投資家の役割である。

本資料は情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本資料の情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。


個人確定拠出年金iDeCo

お知らせ
現在、システムメンテナンスのため、総合口座へのログインを停止しています。
サービス再開予定
2019/5/26(日) 10:00
※最大15:00になる場合があります
楽天FXについて
楽天FXのメンテナンス等についてはこちら
メンテナンススケジュール

楽天証券へ資料請求して、今すぐご利用いただけます。

楽天証券資料請求はこちら

今すぐご利用いただけます。

ポートフォリオ一覧を表示

楽天証券にログインしてご利用ください。

楽天証券へログイン

上記より楽天会員にログインしてください。

ポートフォリオ機能とは?

よくあるご質問

お問い合わせランキング

マーケットスピード IIダウンロード

Marketspeedダウンロード

Marketspeed for Macダウンロード

MarketspeedFXダウンロード

投資情報メールサービス「マーケットアロー」

 お友達紹介プログラム

お客様の声をカタチに

[PR]