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第3回 株式会社の歴史と仕組み(後編)

前回は株式会社の歴史と成り立ちをみてきました。
簡単に復習です。株式会社とは複数の出資者からお金を集め、そのお金で設備を買い従業員を雇い、付加価値を生み出し、利益を上げるという仕組みであり、その出資しましたという証券を私たちは株式と呼んで売買しているということでした。

さて、それではどうして株価が上下するのかを考えてみたいと思います。

仮に、10人が100万円ずつ出し合ってネット広告の会社を設立したとします。その時点での株価というのはまだ何もしていないので通帳残高が1,000万円のままです。つまり、この時点での株価は1,000万円/10株で、1株は100万円のままです。

会社の経営者である田中(仮名)さんは1,000万円の中から、パソコン、コピー機、机などを買い、従業員を雇ったとします。そして、半年間全く利益が上がらず、通帳残高が500万円になってしまいました。

この時点では株価も500万円/10株で1株は50万円と下がってしまいました。

しかし人は底をみてから奮起するもので、田中さんと従業員が必死で新規開拓したところ、大手のお客さんが見つかり、そこから順調に紹介客も増えていきました。そして第1期目を締めたところ、売り上げが3,000万円、そこから給料などの販売管理費の1,500万円を引いたところ利益が1,500万円に上り、税金を40%払っても900万円が手元に残りました。

すると、この会社の通帳残高は500万円+900万円で1,400万円あることになり、この時点での株価は、1,400万円/10株で1株は140万円になります。つまり、最初に100万円出資した人はここで売れば40万円の利益を得られることになります。

あまりここまで上手くいく例は少ないですが、これがベンチャー投資の醍醐味でもあります。

簡単に言うと、株主から預かったお金を使って売り上げを上げて、経費を除いて利益が出ていると、会社の普通預金の通帳残高は増えていくわけです。そして最終的にはこのお金は株主のものなので、残高が増えるに従って株価も上がっていくというわけです。

ここでもう一つ大切な点が、この株式会社の仕組みとは「複利」になっているという点です。「単利」と「複利」の違いについて簡単にご説明いたしますと、「単利」は利息をそのまま出すだけですが、「複利」は利息をまた元本に組み込みます。つまり100万円を10%複利で運用すれば、1年目に10万円の利息がでますが、それをまた元本に組み込むので2年目の元本は110万円になり、2年目の利息はその10%で11万円、またそれを元本に入れ121万円になるというふうに増えていきます。

株式会社の仕組みも同じであり、利益から税金、株主への配当金を払った後のお金は手元に残りますので、そのお金を使ってまた新しい設備や人を雇って、前年同期比での売り上げ増を目指していきます。つまり前の年の利益を内部に溜め込み、その内部留保を使った売り上げ増を目指すので、利息を元本に組み込み、利息+元本にまた利息がつく複利の仕組みと同じです。このサイクルは起業→営業→売上げ→利益→株主への配当→内部留保の増加→設備投資、社員教育→売り上げ増となり、株式会社は「複利」でお金が増えていく、「複利マシーン」としての側面を持つのです。この株式会社=複利マシーンという考え方は、長期投資をする上で重要になります。

“株価とは長期的には業績と連動する”とよく言われますが、これは「業績をきちんと上げている会社は、会社の金庫の中にあるお金が増えていくので、一株あたりの資産も同じように上がり、株価も上昇する」ということです。

一株あたりの純資産というのはBPSと呼ばれます。BPS(一株あたり純資とは、もし会社が今解散した場合に、その会社が持っている資産を売却し負債を返したとして、その残ったお金を株数で割った場合に1株に対していくらもらえるか、ということです。俗に解散価値といいます。これが現在の株価と同じ場合はPBRが1倍。100円で買った株のBPSが100円だとすると、「今解散しても投資したお金は返ってくる。)と考えられます。そして1倍より下回っていると解散したときに逆に投資したお金より多く返ってくるので割安と言え、2倍ぐらいになると割高といわれます。こういった指標を使ってどのようにして個別株を選んだらいいのかを次回お話したいと思います。

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    組み入れた株式や債券の値動き、為替相場の変動等の影響により基準価額が上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。

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