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第318回 何に投資するか?いつまで投資するか?

2013年10月24日

自作自演相場

オバマがシリア問題でレームダック化し始めた頃から、相場の不確実性が一気に高まっている。ファンドマネージャーの愚痴やボヤキが日毎に大きくなっており、「FRBのスタンスが曖昧になって以降、相場の動きがおかしくなっている」と、順張り・逆張り・レンジ取引のいずれの運用者も苦労している。

通貨ファンドの運用はほとんどが「アルゴリズム」によるシステムトレードとなっているが、昨今のシステムトレードの成績はさんざんな結果となっているようだ。

ここでもう一度、今後の相場展開について単純に考えてみたい。現在の相場は各国政府による自作自演相場といった感が強く、単純に言えば中央銀行バブル相場である。

以下のチャートを見れば明確であるが、2009年以降のNYダウの上昇期間はFRBがQEやツイストオペなど何らかの量的緩和策を行なっている時である。QE1、QE2などの量的緩和策を中止すると、相場は政策延長の催促相場となり下げに転じている。逆に言えばQEが継続している間は、なんだかんだと言ってもバブルが継続するということだ。

NYダウ週足と米国の量的緩和政策とFOMCの日程

FRBによる自作自演のバブル相場


(出所:石原順)

今の相場は中央銀行次第であり、世界の銀行であるFRBが相場の方向を決めると言ってよいだろう。この見方が正しければ、われわれは今後FRBの政策の変更だけを見ていればよいことになる。

【今後のFOMCの日程】

  1. 2013年
    • 10月29-30日
    • 12月17-18日FRB議長が記者会見
  2. 2014年
    • 1月28-29日
    • 3月18-19日 FRB議長が記者会見
    • 4月29-30日
    • 6月17-18日 FRB議長が記者会見
    • 7月29-30日
    • 9月16-17日 FRB議長が記者会見
    • 10月28-29日
    • 12月16-17日 FRB議長が記者会見

現在、市場では「QE縮小開始は来春」との見方が多くなっている。しかし、QE縮小が早まるリスクがないわけではない。米議会では超党派の予算協議会が発足しており、12月半ばまでに結論を出す予定となっている。この予算協議会がうまく機能すれば(オバマのレームダック化で難航しそうだが・・)、12月18日のFOMCでQE縮小に踏み切る可能性も残っている。

また、イエレンFRB議長デビューとなる3月FOMCでのQE縮小開始はマーケットのサプライズを助長する可能性があり、バーナンキが辞める1月の緩和を予想するエコノミストもいる。いずれにせよ、基本は経済データ次第であり、あまり予断を持たない方がよいだろう。

QE縮小遠のく・・何に投資するか?

9月18日のQE縮小見送りで「12月まではQE縮小がない」という見方が拡がったが、現在は10月の財政協議を巡る議会のゴタゴタの影響で、「QE縮小来春まで見送り」との見方が多い。某外銀が顧客(運用者)にアンケートを実施した結果、8割の回答者が「QE縮小開始は2014年3月以降」と回答している。

半年もQE縮小が後ズレするバブル環境が用意されているのであれば、それまでにリターンを得ようというのが運用者の常識だ。

問題は「QE後ズレで何に投資するのか」であるが、面白いことに株式市場では先進国株投資がダントツで、有力な投資先は米国株(24%)、日本株(19%)、欧州株(18%)となっている。海外勢は5月以降日本株の持ち高を減らしているものの、日本株については楽観的に見ているようだ。

一方、通貨市場では新興国通貨の人気が高く、「キャリー・トレード復活」の兆しが出ている。メジャーカレンシーでは「ユーロ/ドルの買い」が20%と、QE縮小後ズレからのドル安に賭ける投資家がいる一方で、異次元緩和が続く「ドル/円の買い」も19%となっており、円とそれ以外の通貨での見通しが分かれている。

バブル相場の注意点

このように多くの投資家がバブル相場延長を予想しているが、QE縮小先送りの理由となっている景気の悪化のなか、カネ余りだけで買われる相場は所詮バブルであり、米国のQEがなくなればバブル相場の反動が予想される。

9月のFOMCでQE縮小に踏み切っていれば、FRBと市場のコミュニケーションがうまく機能し、QE縮小相場のソフトランディングが可能であった。しかし、FRBのガイダンスはもう機能しておらず、FOMCの経済予測と有効性に疑問が生じている。

イエレンは今後予定されている議長就任のための公聴会で「今まで効果のなかった金融政策で雇用の増大を実現できるのか」の説明を迫られるだろうが、イエレンは金融政策を正当化するだろう。イエレンは金融政策以外の手段を持っていないからだ。

決められない、やめられないFRBの作り出す金融バブルがこれ以上暴走すると、バブルの終わり方も大きな反動が予想される。現実問題として、イエレンは市場に新たなフォワードガイダンスを提示しながら、ひたすらゼロ金利政策を継続するしかないと思われる。

そうなると、まだしばらくカネ余りのバブル相場が継続しそうだが、来年の相場には注意すべき点がいくつかある。

2000年以降のバブル崩壊修復相場は中央銀行が主役となってきた。この相場のトップは2000年、2007年と7年周期となっており、2014年の相場はQE縮小に併せてそろそろ波乱があってもおかしくない時期だ。

NYダウ月足 2000年以降の相場はバブルとその崩壊の繰り返し

水色のゾーンは米国の景気低迷期


(出所:石原順)

チューダーファンドのテクニカルアナリストであったトム・デマークは「2012年5月以降から現在までのNYダウは、1928年~1929年のNYダウと似ている」として、米国株の大幅下落に警鐘を鳴らしている。

NYダウ(日足) 1927年~1931年


(出所:石原順)

NYダウ(日足) 2011年9月~2013年10月


(出所:石原順)

加えて、来年は米中間選挙の年だ。最近はそうでもないが、米中間選挙の年は米国株が波乱相場となることが多い。23日の日経新聞の「迷走オバマ政権」という記事では、「なぜリーダーが死に物狂いで調整しないのか。オバマは早くもレームダック(死に体)だ」いうアジア外交筋の発言が紹介されていたが、オバマはホワイトハウスでも求心力を失っており、中間選挙に向けてオバマ政権はさらに迷走しそうだ。

NYダウ(月足)と中間選挙の年(黄色のゾーン)


(出所:石原順)

これらの点を考慮すると、来年2014年はバブル相場の反動にも注意が必要な年と言えよう。

QE縮小開始と消費増税の来春までがバブルの賞味期限か?

予断を持つべきではないが、QE縮小が3月以降、日本の消費増税は4月という日程を考えると、このQE後ズレバブル=イエレン・トレードの賞味期限は来年の4月あたりまでということになる。したがって、基本的な投資戦略はやはり「10月買い・4月末売り」となる。

「10月末買い・4月末売り」のトレードは、日経平均が過去64年で48勝16敗、NYダウが過去116年で78勝38敗となっている。今年は10月相場があまり下がらなかったので、例年より「ハロウィーン効果」は薄れるかもしれない。日経平均の過去64年の歴史では、10月末~4月末に下落したことが16回ある。ただし、10月末までの年初来上昇率が30%を超えていた6回のケースでは、一度も下落したことがなかった。

NYダウは冴えない動きとなっているが、ファンドのベンチマークであるSP500はバブル相場への助走を始めており、筆者は今年も10~12月の安値を拾い、1~4月の上昇に賭ける方針を軸にしている。

SP500(月足) Y波動を上抜けて、QE延長バブル相場に突入か?


(出所:石原順)

月末から6ヶ月間の投資を20年間繰り返した場合のリターン
各国・地域の株価指数に連動するETFに投資したと考える。ドイツ(DAX)のみ配当込み


(出所:日経ヴェリタス【ベンチマーク】『「ハロウィーンに買え」を信じるか?』前田昌孝)

筆者のように株のバブルサイクルに賭けるのであれば、通貨市場での狙いはやはりクロス円であろう。ドルが上がるのは米国の金利が他国に比べて相対的に高い時期だけである。サマーズFRB議長辞退と9月18日のQE縮小見送り以降は、米金利の低下傾向が続いている。これではドルの上値は重くならざるを得ない。

米10年国債金利(日足) サマーズ辞退と9月18日のQE縮小見送りで金利が低下中


(出所:石原順)

ドル/円(日足) 米金利低下と異次元緩和のせめぎあいでレンジ相場に


(出所:石原順)

豪ドル/円(月足) 10月末買い・4月末売り(赤は失敗の年)


(出所:石原順)

ニュージーランド/円(月足) 10月末買い・4月末売り(赤は失敗の年)


(出所:石原順)

「10月末買い・4月末売り」の有効性を信じて投資するにしても、相場には「まさか」がつきものである。相場で重要なのは間違った時の対処である。これについては10月9日のレポート『「10月末買い・4月末売り」の損益と売買テクニック』で書いたのでここでは繰り返さないが、ストップロス注文は必ず置いておきたい。

本資料は情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本資料の情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。


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