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第306回 8月は危機の月なのか? 過去42年間のドル円相場分析

2013年8月1日

8月は危機の月なのか? ドル/円相場8月の確率

欧米では8月に長期の夏休みをとる運用者が多く、一般的に8月相場は商いが細りやすい。
1998年のロシア危機とロングターム・キャピタル・マネジメントの破綻、2007年の住宅ローン担保証券問題、2008年にはファニーメイ問題などの問題が過去に起こったことから、「8月は危機の月」というバイアスが働きやすい。

ドル/円の2000年以降の8月相場を見てみよう。下のチャートの矢印が8月相場で、赤が円高、青が円安だ。2000年~2012年の過去13年間のドル/円相場はドルの3勝10敗である。したがって、8月は確率的には円高の月と言える。

ドル/円(月足) 8月相場 赤が円高・青が円安

過去13年間のドル/円相場はドルの3勝10敗だが…


(出所:石原順)

上記のチャートでは視覚的な感覚で相場の高安をみているだけだが、日経新聞電子版のコラム『マーケット反射鏡』(7月31日)に、8月のドル/円や日経平均についてより詳細なデータが掲載されていたので、そのデータを紹介したい。調べたのは日経新聞の前田編集委員である。

「1971年9月から2013年7月までの503カ月間(約42年間)について、円相場並びに日経平均の4本値(始値、高値、安値、終値)を調べ、月間の変動パターンを始値を100としてグラフ化してみると、8月の円相場は100で始まったとすると、最も円高の局面で98.1、最も円安の局面で101.6、そして月末には99.7になるというのが、8月の平均像だ」

「株式相場も100で始まったとすると、最も株高の局面で103.1、最も株安の局面で95.6、月末には99.8になりそうなことを示している。月初と月末だけを比べれば、小幅な円高・株安というのが8月のイメージ。ただ、株価の安値は10月の95.6に並んで安い。ヒヤッとする場面が多そうなことを示唆している」(日経新聞:「マーケット反射鏡」『8月相場は夏バテの予感、「強いドル」政策も足かせに』から抜粋)

というのが8月相場の特徴である。

月別のドル/円相場の動き

<1971年9月から2013年7月までの503カ月間(約42年間)について、ドル/円の4本値(始値、高値、安値、終値)を調べ、月間の変動パターンを始値を100としてグラフ化>


(出所:日経新聞「マーケット反射鏡」)

月別の日経平均の動き

<1971年9月から2013年7月までの503カ月間(約42年間)について、日経平均の4本値(始値、高値、安値、終値)を調べ、月間の変動パターンを始値を100としてグラフ化>


(出所:日経新聞「マーケット反射鏡」)

9月まで宙ぶらりんの相場環境

昨日のFOMCの文言は玉虫色で、相場が方向感を持つような内容ではなかった。FOMCの声明は市場が期待していたQEの縮小時期について示唆はなく、9月18日のFOMCまで宙ぶらりんの格好となっている。また、新FRB議長候補としてコーン元FRB副議長にオバマ大統領が言及するなど、新FRB人事も混沌としている。

日本の方も成長戦略第二弾や消費税の有無は9月まで持ち越しで、欧州も9月22日のドイツ連邦選挙後まで動きが出にくい。ファンド勢は依然「9月までどうする?」状態で、QE縮小や次期FRB議長が見えてくる9月までは腰を据えた投資は出てこないのではないかと思われる。

ドル/円も米長期金利も歴史的乖離水準で一服中

QE縮小時期も新FRB議長も不透明なままだが、日銀が当面異次元緩和を続けることと、米国が日銀の異次元緩和の間に出口に向かう方向性に変わりはない。

現在ドル高進行が停滞しているのは、ドル/円も米長期金利も歴史的な高値乖離水準まで短期的に買われすぎたためであり、ファンダメンタルズ云々ではない。中長期のファンダメンタルズは円安・ドル高で動かない。したがって、調整後は米金利高・円安が再開されるだろう。

ドル/円(日足)は200日移動平均線の10%乖離、米長期金利は90日移動平均線の20%乖離という乖離水準まで買われたので、日柄(往ったり来たりの往来相場)か値幅のどちらかで調整する局面にあると思われる。日柄調整ならば概ね95円~102円での推移となろう。

ドル/円(日足) 200日移動平均線±10%乖離(紫)


(出所:石原順)

米10年国債金利(日足) 90日移動平均線±20%乖離(紫)


(出所:石原順)

三尊の変形である拡張型反転波動相場

さて、そのドル/円の調整局面だが、先の読みにくい相場が続いている。7月11日のレポート「大荒れのドル/円相場にどう対処するか?」にも書いたが、相場の上げ下げがラッパ型に拡張していく「拡張型反転波動」というフォーメーションが続いているからだ。このフォーメーションは<三尊の変形>だが、順張りにいくとダマシにあう確率が高い相場である。

筆者の観るところ、下のドル/円日足チャートの上値抵抗線(赤)を上抜くか、95円を下抜けない限り、ジグザクの調整相場が続くのではないかという感触だ。日経平均の相場もドル/円同様に「拡張型反転波動」となっており、この2つの相場は基本的に連動している。

ドル/円(日足) 相場の上げ下げがラッパ型に拡張=拡張型反転波動相場

上値抵抗線(赤)を上抜けない限り、ラッパ型の下値支持線を試す可能性がある


(出所:石原順)

日経平均(日足) 相場の上げ下げがラッパ型に拡張=拡張型反転波動相場


(出所:石原順)

相場のリスクオン・リスクオフの大局はNYダウの動きが大きくものをいうが、NYダウも相場の方向感が乏しくなっており横這いが続いている。次の動きが出てくるのは週末の米雇用統計後からだろう。

8月2日の米雇用統計は、非農業業部門雇用者数(NFP)が+18万5000人、失業率が7.5%の予想となっている。一目均衡表日足の雲のブレイクに注目が集っているが、問題は雇用統計の好結果でQE縮小観測からドル買いという流れが出来るかどうかである。

ドル/円(日足) 相場は一目均衡表<雲>の中で推移

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:13日移動平均線(赤)・21日移動平均線(青)・21日ボリンジャーバンド1σ(茶) 9日RSI(鈍感バージョン)40-60 桃色=買い相場・水色=売り相場


(出所:石原順)

NYダウ(日足)

上段:26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド1シグマ(緑)


(出所:石原順)

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