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第302回 ドル高転換のポイントとその時期-あるヘッジファンドの分析

2013年7月4日

ドル高転換のポイントとその時期

通貨の長期トレンドを決める最大の材料は、「米国の通貨政策の変更」である。通貨の歴史をみると、「基軸通貨国である米国の通貨政策でしか動かない」というのが通り相場だ。

ドル/円(月足) 1971年~2013年 通貨のトレンドは米国の通貨政策で決まる?

米国の通貨政策の変更とドル/円相場


(出所:石原順)

先週のレポートで述べたように、現在のファンド勢の最大の関心は「米国の政策転換」である。「オバマ政権の2期目はドル高政策に転換した可能性がある」という観測から、ファンドマネージャーは「ポートフォリオの組み替え」に着手している。中国・ブラジルの株価急落やゴールドの1200ドル割れは、米国の通貨政策の変更の思惑から起こった現象だ。

クリントン政権とオバマ政権のドルインデックス(月足)

1期目はドル安政策・2期目はドル高政策?
(1期目=黄色・2期目=緑色のゾーン)
(*ドルインデックス:ドルインデックス(US Doller Index)は、米ドルの総合的な価値を示す指標。下のチャートはニューヨーク商品取引所が算出しているドルインデックス)


(出所:石原順)

オバマ政権はクリントン政権のコピーキャット(モノマネ猫)であり、2期目のクリントン政権の真似をするという観測が日々強化されているが、ユーロ/ドルが1.30付近でもみ合っているようではドル高相場とはまだ言えないだろう。

では、大きなドル高転換は何時どのような形で到来するのであろうか?

筆者はあるグローバルマクロファンドの運用者から「ドル高転換の展望」と題したレポートをもらった。この分析はなかなか興味深いのでここで紹介したい。

その運用者は、「現在のドル(インデックス)相場は壮大な三角保合(もちあい)相場を形成しており、今年中にその保合を上抜けるだろう」と観ている。

「保合上抜けのポイントはドルインデックスが90をブレイクした時で、それがドル高転換の号砲になる」「ドル高への転換相場は既に始まっているが、それはドルインデックスの月足が120カ月(10年)移動平均線を上抜いてきているからだ」と分析が続く。

ドルインデックス(月足) 1971年~2013年

壮大な三角保合を形成中(水色のゾーン)
120カ月(10年)移動平均線(緑)


(出所:石原順)

ドルインデックスが三角保合を上にブレイクする「時期」については、以下のような観測だ。

「相場のことなので断定的なことは言えないが、恐らく2013年の9月以降になるだろう」「FRBは9月17、18日のFOMCで量的緩和の縮小を決定する可能性がある」「ドイツの9月の連邦議会選挙が終れば、ECBは追加緩和やユーロ安政策を進め易くなる」「ECBのポートフォリオが拡大しないと、ユーロ安(ドル高)は進みにくい」として、本格的なドル高相場の到来は9月以降になるのではないかと観ている。

ECBの総資産 2012年6月をピークに縮小傾向 ユーロ下支え要因?

(単位:10億ユーロ)


(出所:石原順)

日本の状況を考えても9月以降は円安・ドル高が進みやすい。7月21日の参院選で安倍自民勝利となれば、安倍首相は9月の臨時国会で「成長戦略の第2弾」に着手するとみられている。「日本株高・円安」の思惑が浮上してこよう。

現在のドル高の持続性は?

ドル/円は今週の相場で100円を突破したことから、円の買い方のストップロス注文を巻き込んで100円80銭まで上昇した。103円73銭~93円78銭までの下げ幅の61.8%戻しの98円85銭を超えたので、次のターゲットとして一目均衡表の雲の上限である101円28銭や76.4%戻しの101円38銭が注目されているが、昨日の相場では99円25銭まで急落するなど波乱含みの動きとなっている。

ドル/円(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
中段:21日ボリンジャーバンド1シグマ(緑)
下段:9日RSI鈍感バージョン(赤)


(出所:石原順)

ドル/円(週足) 支持・抵抗ポイント

上段:14週ADX(赤)・26週標準偏差ボラティリティ(青)
下段:支持・抵抗ポイント


(出所:石原順)

豪ドル/円(日足) 先週取上げた豪ドル/円は典型的なレンジ調整相場となっている

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
中段:21日ボリンジャーバンド1シグマ(緑)
下段:9日RSI鈍感バージョン(赤)


(出所:石原順)

ドル円は61.8%戻し、日経平均は半値戻し水準までリバウンドしてきたが、ここまでの上げは薄商いの中をショートカバー(売り方の買い戻し)で戻したというのが大方の見方である。このドル高相場に持続性があるかどうかは、米国の金利動向次第となろう。

毎年6月は米国の金利が一旦<反転>しやすい時期だが、米10年国債金利は6月24日2.655%をピークに足踏みを続けている。これはQE縮小を一気に織り込んだ急激な金利上昇に対する反動相場だと思われるが、しばらく米金利上昇が一服するようならドル/円の上値は重くなってくる。

米10年国債金利(日足) 6月24日をピークに足踏み中


(出所:石原順)

米10年国債金利(日足) 2000年~2013年 6月は相場が反転しやすい?

6月相場(黄色のゾ-ン)


(出所:石原順)

米国の長期金利がもう一段上昇していくのか否か、QE縮小観測のなか今週末の米雇用統計は重要なイベントとなりそうだ。

6月の米雇用統計は、失業率が7.5%(5月は7.6%)、非農業部門雇用者数は+16.5万人(5月は+17.5万人)という予想になっている。非農業部門雇用者数ばかりが注目されるが、今回はQE縮小のカギとなる「失業率」に注目する投資家も多い。

雇用統計は結果をみてから動くのが一番だ。あわてることはない。雇用統計の結果がインパクトを持ち相場がトレンドを有するなら、来週火曜日以降も同じ方向のトレンドが続くはずである。

日々の相場動向は、ブログ『石原順の日々の泡』を参照されたい。

米雇用統計の推移 2000年~2013年5月

6月の米雇用統計は失業率が7.5%(5月は7.6%)、非農業部門雇用者数は+16.5万人(5月は+17.5万人)の予想


(出所:石原順)

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