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第260回 QE3期待とドル/円・ユーロ/ドル・豪ドル/円の見通し

2012年9月12日

QE3(追加量的緩和)=ドル安観測を織り込む形で為替市場ではドル安が進行し、ドルインデックス先物相場の日足はドル安方向に大きく振れている。9月13日にQE3が行なわれると決まったわけではないが、そんなことはおかまいましである。ユーロ、豪ドル、ポンド、スイスなどあらゆる通貨でドル売りが進んでいるのが今の相場である。

8月31日のバーナンキ(ジャクソンホール講演)前後からQE3観測が高まり、9月7日の雇用統計を受けて9月QE3への期待はさらに高まっている。いくつかの外資系証券からは、「13日のFOMCではオープンエンド(無制限)の債券購入が発表される」との憶測レポートが出ている。また、連銀(FED)が米銀にQE3観測に関するヒアリングを入れていることで、「QE3はある」という見方が強まっている。

ドルインデックス先物(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:13日移動平均線(赤)・21日移動平均線(青)・21日ボリンジャーバンド1σ(茶) 9日RSI(鈍感バージョン)40-60 桃色=買い相場・水色=売り相場


(出所:石原順)

一方で、9月7日の雇用統計の結果は9月QE3を実施するには中途半端な数字であり、時間軸の延長はあってもQE3はないとの見方も多い。9月QE3懐疑派の論点はひとつだ。「こんなに株が高いのにやるのか?」という疑問である。「バーナンキのことなのでやる可能性はあるとは思うが、共和党の反対や原油価格上昇や金利上昇懸念が大きいなかで、副作用をどう説明するかが疑問」との声が多い。大統領選の前にQE3をやるには大義名分=皆が納得するロジックが必要となるからだ。

NYダウ(週足)と米国の金融政策 こんなに高い株価水準でQE3は行なわれるのか?


(出所:石原順)

バーナンキFRB議長がQE3やりたくてしょうがないことは明確だが、9月FOMCでは「QE3がなかった場合の失望リスク」や「材料出尽くしリスク」もある。投資家は「FOMCの結果とその後の市場の反応」を慎重に確認してから動く方が無難であろう。

ユーロ/ドルはユーロ買いトレンド相場が続いているものの、61.8%戻しや2011年終値の水準である1.29前半からは上値追いに慎重なファンドが多い。相場の反転にも備えて利食いの逆指し値や損切り注文を置いておくのがよいだろう。

ユーロ/ドル(日足)とフィボナッチのリトレースメント

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド1シグマ(緑)


(出所:石原順)

ドル/円は仮に9月13日のFOMCでQE3が発動されれば、マネーの量の差から円高圧力が高まる恐れがある。介入観測はあるものの、9月19日の日銀金融政策決定会合で円高対応とその説明が消極的であれば円高が走る可能性もあるだろう。

ドル/円(月足) 20カ月移動平均線が強い上値抵抗となっている


(出所:石原順)

豪ドル/円は豪ドル高と円高の狭間でしばらくレンジ相場となるだろう。先週は相場が9日RSIの20レベルから反転したが、13-21日移動平均バンド(黄)を上抜いてこないと円高圧力は払拭されない。現在、標準偏差ボラティリティもADXも低下し、トレンドは失われている。緑色のレンジに相場が納まっている限り大変動相場にはならないだろう。相場が再び14日移動平均線-2ATRのバンドにタッチすると、再び円高が走る可能性があるので注意されたい。

豪ドル/円(日足) 9日 RSI20レベルからは反発

上段:13-21移動平均バンド(黄)
下段:9日RSI(赤)


(出所:石原順)

豪ドル/円(日足) 相場が-2ATRに達すると、ストップロスハンティング相場となりやすい

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:14日ATRバンド 1ATR(青)2ATR(赤)・9日RSI(鈍感バージョン)40-60 桃色=買い相場・水色=売り相場


(出所:石原順)

8月からずっととりあげてきた「ユーロ・キャリ-トレードの手仕舞い相場」は一旦終了である。昨日ユーロ/ニュージーランドが、そして本日ユーロ/豪ドルが21日ボリンジャーバンドの1シグマの内側に入ったため、ユーロ買い・オセアニア通貨売りのトレンド相場は利食いを優先したい。これらの通貨ペアは5月からのユーロ売りトレンド、8月からのユーロ買いトレンドと大相場が続いていたが、おそらく調整局面に入るだろう。

ユーロ/豪ドル(日足) 相場はボリンジャーバンドの1シグマの内側に

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:13日移動平均線(赤)・21日移動平均線(青)・21日ボリンジャーバンド1σ(茶) 9日RSI(鈍感バージョン)40-60 桃色=買い相場・水色=売り相場


(出所:石原順)

ユーロ/ニュージーランド(日足) ADXも標準偏差もピークアウト?

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:13日移動平均線(赤)・21日移動平均線(青)・21日ボリンジャーバンド1σ(茶) 9日RSI(鈍感バージョン)40-60 桃色=買い相場・水色=売り相場


(出所:石原順)

このユーロ・キャリートレードの巻き戻し相場は、ユーロ/ドルの「平均回帰運動」から発生したトレンドである。2012年の相場では7月までユーロだけが独歩安相場となっていたため、「いずれ平均回帰運動が起こる」とある通貨ファンドが述べていたが、ECBドラギ総裁が7月26日ロンドンで「ユーロを守るためにできることを何でもする用意がある」と語ったことがきっかけとなり、ユーロ/ドル相場は2011年年足終値の1.2959方向へ回帰する相場となっている。

2011年の相場では円だけが独歩高となったが、これも日銀による2月のバレンタイン緩和がきっかけとなり3月までは大幅な円安相場(大幅な円高の修正)となった。スイス相場も2011年の8月までは円と共に強烈なスイス高相場が展開されたが、スイス中銀が発表した2011年9月6日の「1ユーロ=1.20フランを最低為替レートとする無制限の介入」宣言で平均に回帰した。2011年9月のスイス、2012年の2月の円、2012年8月のユーロと、独歩高や独歩安という「飛び出た異常な相場」は何かのきっかけで修正されることが多い。

ドル/スイス(左)・ユーロ/ドル(中央)・ポンド/ドル(右)の月足

平行線は青が2010年の年末終値、赤が2011年の年末終値


(出所:石原順)

豪ドル/ドル(左)・ニュージーランド/ドル(中央)・ドル/円(右)の月足

平行線は青が2010年の年末終値、赤が2011年の年末終値


(出所:石原順)

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