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第198回 ファンド筋で囁かれるQE3のスケジュール

2011年7月15日

7月13日、バーナンキFRB議長による半期に一度の議会証言(下院)があった。雇用(9.2%の失業率)と住宅市況(2番底を模索中)が回復しない米国経済は今後もなんらかの下支えが必要であるが、「必要なら追加緩和も準備している」とQE3の可能性に言及したことで、この日のマーケットは株高・ドル売りで反応した。

ドル/スイス(日足)

QE3観測を受けてドル安相場が進むのかどうか、ドル/スイスの動きに注目したい。
上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド1σ(緑)


(出所:石原順)

バーナンキFRB議長の議会証言

  • 「必要なら刺激策の準備がある」
  • 「景気減速が想定より長引き、デフレリスク再燃の可能性がある」
  • 「金融情勢をさらに緩和できる方策はいくつかある」
  • 「証券をさらに買い増し、準備預金金利を引き下げられる」
  • 「追加緩和については全ての選択肢を兼ね備えている」
  • 「QE3(量的緩和第3弾)もFRBが可能性を排除すべきでない選択肢の1つである」

バーナンキFRB議長は、米経済失速というワーストケースに備えてのQE3というオプションを提示したに過ぎない。14日(上院)の証言では、「現時点ではさらなる緩和策を講じる考えはない」と述べている。しかし、追加緩和の可能性に言及したことで、気の早い投機筋は「積極的な緩和推進論者のバーナンキFRB議長はQE3を望んでいる。それが本音だ」と判断し、QE3への日程を囃している。

ファンド筋で噂されているのは、「バーナンキは8月のジャクソンホールの会合か9月20日のFOMCでQE3を示唆する可能性がある。そして、11月2日のFOMCでQE3を正式に決めるのではないか?」というシナリオである。

QE3に否定的だった債券ファンドPIMCOのビル・グロース共氏でさえ、「今年8月に米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれる毎年恒例の経済・金融に関する会合で、米連邦準備理事会(FRB)は量的緩和第3弾(QE3)を示唆する公算が大きい」と述べている。

米国の量的緩和政策とドルインデックス先物(日足)

QE3は早ければ11月?との声も…


(出所:石原順)

QE3のあるなしにかかわらず、「まだ当分の間ジャブジャブの緩和政策を続ける」というバーナンキFRB議長の強い意思表示は確認された。問題はインフレとそれを助長する「ドル安」であるが、これに対しては、「格付け」という金融兵器を使ってユーロや日本円に対するドル安のスピードを緩和したり、商品市場への規制強化によって上値を抑制していくという対処療法をやるのではないだろうか?

NYダウ(左)と日経平均(右)の日足


(出所:石原順)

NY原油先物(左)と大豆先物(右)の日足


(出所:石原順)

コーン先物(左)とゴールド先物(右)の日足


(出所:石原順)

上記のチャートを見ればわかるように、(ゴールド先物を除けば)株も商品も大きくはレンジ相場が続いている。QE3という「バーナンキ・プット」が視野に入ってきた以上、リスク資産相場は下方硬直性を持ちやすい。一方でQE3を考えなければならない米景気の現状は、リスク資産の上値も限定的だということだ。

QE2.5相場は押し目買い相場である。要するにQE3が決定されるまでは、レンジ相場の範疇を逸脱する動きにはなりにくい。逆に9月20日のFOMCに向けてQE3催促相場(株価下落)となる可能性もあるので、株の上値を買い進むという行為はいささか不安がある。

さて、今週の為替相場はユーロ/ドルが三角保合を下にブレイクした。ユーロ・ショックと呼ばれユーロが急激な下落をみたが、結局レンジの範疇に戻っている。ユーロ圏は悪材料に事欠かないが、米国も国債の格下げ見通しが出るなど、悪さ比べではどっちもどっちであり、なかなか大相場になりにくい。

ユーロ/ドル(日足)

上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:21日ボリンジャーバンド1σ(緑)・2σ(赤)・3σ(青)


(出所:石原順)

ユーロの三角保合下抜けと同時に、ドル/円相場も82円50銭~79円50銭の平行レンジを下にブレイクし、今週はドル/円、豪ドル/円とも21日ボリンジャーバンド-2σを超える下落となっている。この水準はボラティリティ低下期なら確度の高い押し目買いポイントであるが、現在、20日ATRとオプションボラティリティが上昇している。その場合、ボリンジャーバンドに沿いながら下げていくという、いわゆるバンドウォーク相場になる可能性があり、下げトレンド発生のリスクには注意が必要だ。

ドル/円(日足) 20日ATRが上昇・レンジ拡大警報!

上段:21日ボリンジャーバンド2σ(青)・3σ(茶)
下段:20日ATR(青)


(出所:石原順)

豪ドル/円(日足) 20日ATRとオプションボラティリティが上昇

上段:21日ボリンジャーバンド2σ(青)・3σ(赤)
下段:20日ATR(青)


(出所:石原順)

豪ドル/円(日足) RSI9日40割れは、ノーマル相場なら底値圏

上段:21日ボリンジャーバンド2σ(青)
中段:9日RSI(赤)
下段:20日ATR(青)


(出所:石原順)

8月からFX取引に対してレバレッジ規制がかかるが、これに合わせて日本人のポジションを狙った円買い仕掛け(ストップロス・ハンティング)が観測されている。今後、あまり下げていない豪ドル/円やドル/円も、ユーロ/円のようなレンジの倍返し相場(レンジ幅と同幅の下落)となる可能性があるので注意したい。ストップロス注文を忘れずに。

ユーロ/円(日足) 114円を起点に118-114という4円のレンジ幅分下げる→110円

上段:21日ボリンジャーバンド2σ(青)
下段:20日ATR(青)


(出所:石原順)

豪ドル/円(日足) ユーロ/円同様の動きなら、80円までの下落リスクがある

上段:21日ボリンジャーバンド2σ(青)
下段:20日ATR(青)


(出所:石原順)

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