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第60回 クリスマスシーズン特有の動き

2008年12月19日

12月16日にFRBはフェデラルファンド金利の誘導目標を0%から0.25%に引き下げるとともに、「異例に低い金利水準に一定期間にわたり維持する」と表明した。また、長期国債の購入を含む「あらゆる可能な措置を講じる」と宣言しており、恐慌阻止のためにはなんでもやるという姿勢を示した。ドルは世界一の低金利通貨となったことで、今後さらなるドル売りのバイアスがかかることは間違いないだろう。

米国からの情報では米金融機関の信用状況は日々悪化しており、信用危機の終息にはほど遠い現状である。また、ビッグスリーの救済については、相変わらず情報が錯綜しており、いまだ予断を許さない状況が続いている。米株価が冴えないのはこのビックスリーというファンダメンタル相場が継続しているからだ。

12月17日に「ユーロ/ドルの支持・抵抗ポイント」というレポートを書いたが、ユーロは大暴騰し、筆者の利食い目標値を大きく上回る水準まで上昇した。

ユーロ/ドル(日足)の支持・抵抗線
フィボナッチのファンライン・アーク・リトレースメント


(出所:石原順、ブルームバーグ)

短期的にユーロ/ドルの戻りは、直近の下げ幅の半値戻し水準だと思っていたが、61.8%戻しの水準まで上昇したのには少々驚いた。12月18日の市場では、「ユーロ/円に欧州系中央銀行の買いが入った」「日本の大手証券からクロス円に買いが入った」「米系からパニック的なストップロス注文が出ている」など、様々な噂が出ていたが、クリスマスシーズンの薄商いが続く中で投機的な仕掛けが入ったようだ。このところの外為市場は東京市場と欧米市場の動きが逆になるケースも多く、丁半博打的な値動きとなっている。

筆者は今週のドル安相場はやりすぎではないかと思っているが、これは来年に向けてのドル全面安への序章かも知れない。ドル/スイスの動きをみても中期トレンドが転換した可能性が大きくなっている。

ドル/スイス(日足)26日変動率(青)と14日ADX方向性指数(赤)


(出所:石原順、ブルームバーグ)

「ECBは1月の会合で利下げを決定するほどの情報・データを持っていない」「金利が2.00%に近づけば注意が必要」「景気が回復すれば迅速に利上げを実施すべき」などウェーバー独連銀総裁が金利に対してタカ派の発言を行う一方で英中銀のビーン副総裁は「英国でもゼロ金利あり得る」と発言している。米金利がゼロとなるなか、悪さ比べの指標として外為市場は「金利」に焦点を絞ったようだ。バリティに近づきつつあるユーロ/ポンドの動きは、その事の証左であろう。

ユーロ/ポンド(日足) 金利水準とファンダメンタルズの悪さ比べの象徴


(出所:石原順、ブルームバーグ)

とりあえず、現在短期的に上昇しすぎているユーロ/ドルやドル/スイスに関しては押し目買いの機会を待ちたい。急騰相場というのは足下が固まっていないので、買い戻しが終われば反省の急落相場となるリスクを抱えている。

ユーロ/ドル(日足)と26日変動率(標準偏差ボラティリティ)
相場に方向性がある期間(ピンク色)相場に方向性がない期間(水色)


(出所:石原順、ブルームバーグ)

ユーロ/ドル(日足)と14日ADX(方向性指数)
相場に方向性がある期間(ピンク色)相場に方向性がない期間(水色)


(出所:石原順、ブルームバーグ)

相場変動幅が低下傾向とならない限り、円キャリー取引は非常にリスクが高くなる。ドル/円に関して言えばすでに金利差がないので、キャリー通貨としての条件を満たさなくなった。クロス円も今後相場変動幅が上昇するようだと円高リスクが高くなるので要注意である。このところのレポートで述べているように年末・年始の相場は荒れやすく、相場の反転も起こりやすい。なにが起こってもおかしくない相場環境である。クロス円も現在は上昇しているが、リスクは依然円高方向にある。「利食い千人力」を優先し、相場の頭とシッポは捨てるという慎重姿勢で相場にアプローチしたい。

ユーロ/円(日足) 移動平均リボンと支持・抵抗線


(出所:石原順、ブルームバーグ)

円相場の相場変動幅(ATR)の動向(データは2008年12月18日まで)

ドル/円およびクロス円市場は“円の上昇時に変動幅が拡大し、円の下落時に変動幅が縮小する”という市場の構造を持っている。(特に変動幅縮小の過程では円安になりやすいというのが円相場の特徴である)ドル/円やクロス円通貨は、ATR(アベレージトゥルーレンジ)が下がる過程で円安、上がる過程で円高となるパターンが多い。黄色の期間では円の売り放置やキャリートレードはリスクが高くなる。ATRは過去に見ないような高い変動幅を記録しており、現在は平時よりも(円高)リスクの高い局面であることに注意していただきたい。変動幅が低下しても変動幅の絶対水準が高すぎるので相場の振れが大きくなる。

ユーロ/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯


(出所:石原順、ブルームバーグ)

ドル/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯


(出所:石原順、ブルームバーグ)

豪ドル/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯


(出所:石原順、ブルームバーグ)

ランド/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯


(出所:石原順、ブルームバーグ)

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