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第250回 ブラジル経済の近況

2011年5月9日

今日のまとめ

  1. ブラジル経済のリーマン・ショックからの立ち直りは早かった
  2. 消費者のマインドは良い
  3. これと対照的に事業主はブラジルの先行きに懸念を持っている
  4. 新政権が実業界寄りでないこと、工業サイクルの暗転、インフレなどが懸念点

ブラジルは比較的早くリーマン・ショックから立ち直った

ブラジルは世界の中では比較的早くリーマン・ショックから立ち直りました。同国の去年のGDPは+7.5%で今年は+4.0%が見込まれています。このような力強い回復の背景にはブラジルの貿易相手でありさまざまなコモディティ価格に大きな影響を与える中国の経済がしっかりしていたことがあります。現在のブラジルの鉱工業生産は安定的に推移しています。

ブラジルの鉱工業生産(2010年を100、季節調整後、ブラジル中銀)

鉱工業部門の好調を背景にブラジルの雇用市場は長期での拡大トレンドを堅持しています。
2003年には12.3%だった都市部失業率も現在は6%台に下がっています。

ブラジルの失業率(%、都市部、IBGE)

また貧困比率(定義:月収137レアル以下)は2003年の28.17%から2010年には14.69%へ下がりました。

雇用市場が安定しており賃金が増えていることから消費者のマインドは強いです。

ブラジルの消費者信頼感指数(ブラジル中銀)

そのような消費者の強いマインドを背景に小売売上高も好調に推移しています。

ブラジルの小売売上指数(季節・インフレ調整後、IBGE)

ブラジル経済の懸念点

それではブラジル経済には死角は無いのかといえば、幾つかの懸念点があります。

先ずブラジルの事業主は経済の先行きに関して余り楽観していないという点です。下はブラジルのビジネス信頼感指数ですが、先ほど見た消費者信頼感指数とは違い、どんどん下がっていることがわかります。

ブラジルのビジネス信頼感指数(ブラジル中銀)

ブラジルの経営者が懸念していることは新しく政権の座に就いたジウマ・ロウセフ政権がこれまでの実業界寄りの政策を改め、よりポピュリスト的な政策に傾倒するのではないかという事です。

実際、ロウセフ政権はブラジルを代表する大企業であるペトロブラスやバーレの経営にかなりあからさまに口出ししています。株主の権利を後回しにしてまで政府のアジェンダを優先する姿勢には1970年代の、昔流のブラジルの産業政策を彷彿とさせるものがあります。

またグローバルな工業サイクルの拡大ペースにはピークアウト感が出ており、これが銅などをはじめとする工業コモディティの価格下落をもたらしています。

ブラジル中央銀行がインフレ対策で後手に回っているのではないかという懸念もあります。下は消費者物価指数のグラフですが最近の上昇の背景にはサービス業におけるインフレの進行が影響しています。

ブラジルの消費者物価指数(%、IPCA、IBGE)

これを受けブラジル中銀は政策金利を引き上げ12%としています。

ブラジル株式市場

ブラジルの株式市場は年初来の安値近辺をウロウロしています。冴えない理由は上に述べたブラジル政府の実業界への口出し、グローバルな工業サイクルのピークアウト懸念、ブラジル国内のインフレ懸念などによります。

こうした不透明感を避けるためには消費関連セクターを物色の中心に据えるのが良いと思います。


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