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第249回 新興国に関係の深い先進国企業

2011年4月26日

今日のまとめ

  1. 米国株にも日本株同様「中国関連銘柄」は存在する
  2. カミンズは早くから中国、インドの潜在力に注目した
  3. エア・プロダクツは世界の景気に業績が連動する
  4. サザン・コッパーは銅の市況に業績が左右される
  5. ミード・ジョンソンは中国の粉ミルク市場で最も信頼されるブランド
  6. ビーコはLED製造装置のリーダー企業

新興国に関係の深い先進国企業

皆さんは日本株の中に「中国関連銘柄」と呼ばれる銘柄群があることをご存じだと思います。それらの日本企業は輸出などを通じて直接、間接的に中国経済の成長の恩恵を蒙ります。これと同じように新興国での売上比率が高く、BRICsをはじめとした新興国の経済成長で恩恵を蒙るアメリカ企業が存在します。今回はそのような企業をハイライトしたいと思います。

カミンズ

カミンズ(ティッカー:CMI)は大型トラックのディーゼル・エンジンやディーゼルを燃料とする発電装置のメーカーです。

カミンズの製品別売上構成比(%、2010年、カミンズ)

本社はインディアナ州コロンバスにありますから「衰退するアメリカの製造業」をイメージしがちです。しかしカミンズはインドや中国に代表される新興国市場の成長性に早くから注目し、それらの市場に足がかりを築いてきました。

カミンズの地域別売上高(%、2010年、カミンズ)

カミンズの中国でのジョイント・ベンチャーの売上高は年率30%で伸びています。カミンズは1975年に中国に進出しました。一方、カミンズのインドでのジョイント・ベンチャーの売上高は年率17%で伸びています。同社がインドに拠点を構えたのは1962年に遡ります。

カミンズはまた研究開発にとりわけ注力し、高い技術力を持っています。このためディーゼル・エンジン・メーカーという地味な業種にも関わらず過去5年の売上成長率は年率8.5%、EPS成長率は年率30%を実現しています。

カミンズの一株当り利益(EPS)と一株当りキャッシュフロー(CFPS)(ドル、2011年以降は予想、バリューライン)

エア・プロダクツ

エア・プロダクツ(ティッカー:APD)は酸素、水素、ヘリウムなどの気体を製造販売している企業です。それらの製品は製鉄業や半導体、航空宇宙、化学、食品など多くの用途に使用されます。同社の海外売上比率は61%に達しています。

エア・プロダクツの地域別売上構成(%、2010年、エア・プロダクツ)

同社は中国にたいへん力を入れています。顧客の工場に隣接する形で工場進出し、長期的な供給契約を結んでいます。過去5年間の売上成長率は年率6%で、EPS成長率は12%でした。

エア・プロダクツの一株当り利益(EPS)と一株当りキャッシュフロー(CFPS)(ドル、2011年以降は予想、バリューライン)

なお同社の製品への需要は世界の景気サイクル、とりわけ製造業の活動に密接に連動しています。同社では世界全体での製造業の成長率は年率3~4%を見込んでいます。エア・プロダクツの営業マージンは25%、純利益マージンは12%、株主資本利益率は19.5%です。

サザン・コッパー

サザン・コッパー(ティッカー:SCCO)は確認埋蔵量ベースで世界最大(5540万トン)の銅の生産会社です。生産高(2010年で約500キロトン)ベースでは世界第6位です。

銅の確認埋蔵量(百万トン、サザン・コッパー)

同社の銅山はペルーとメキシコにあります。同社はメキシコのコングロマリット、グルーポ・メヒコの関連会社ですが本社所在地は米国アリゾナ州フェニックスです。売上構成は銅が71%、モリブデン15%、銀5%などとなっています。

銅は主に電線や建設向け市場で消費されます。

銅の用途別消費シェア(%、AME、ブルック・ハント&クレイトン)

また地域別では中国からの需要が最も大きいです。

銅の地域別消費シェア(%、2010年、CRU)

銅を生産する際のサザン・コッパーの採掘コストは1ポンド当たり$1.50に過ぎず、現在の市況価格(=約$4.40)の下ではたいへん儲かります。

サザン・コッパーの一株当り利益(EPS)と一株当りキャッシュフロー(CFPS)(ドル、2011年以降は予想、バリューライン)

ミード・ジョンソン

ミード・ジョンソン(ティッカー:MJN)は赤ちゃんの粉ミルクのメーカーです。同社は粉ミルクでは世界最大のメーカーです。その代表ブランドは『エンファミル』です。

同社は製薬会社、ブリストル・マイヤーズの一部門でしたが2009年に分離IPOされました。現在、ブリストル・マイヤーズはミード・ジョンソンの発行済株式数の55%を所有しています。

世界の粉ミルク市場は年率10%という、食品業界の中では高い成長を示しており、新興国での需要の伸びが著しいです。とりわけ中国は度重なる汚染粉ミルク事件で国内ブランドの人気がすっかり無くなってしまい、9割が輸入という状態になっています。その恩恵を最大限に蒙るのは「最も信頼できるブランド」という評価を得ているミード・ジョンソンです。

同社の中国での売上高は年率26%で成長しており、全社売上高の25%を占めています。

ミード・ジョンソンの一株当り利益(EPS)と一株当りキャッシュフロー(CFPS)(ドル、2011年以降は予想、バリューライン)

ミード・ジョンソンの今年の営業マージンは25%、純利益マージンは15%が見込まれています。同社の株価は中国での成長を織り込んでかなり割高になっています。

ビーコ・インスツルメンツ

ビーコ・インスツルメンツ(ティッカー:VECO)は発光ダイオード(LED)製造装置市場でリーダーの存在です。発光ダイオード市場は今後テレビ以外のディスプレイ向け市場、ならびに一般照明向け市場が急成長すると見られているため、今後10年間、年率21%成長が見込まれています。このためLED市場にはSamsung、LG、シャープなどが参入していますが、それらの世界のLEDメーカーの実に80%に対してLED製造装置を納入して、40%以上の市場占有率を誇っているのがビーコです。

同社の主力製品は「K465i」という機種で、有機金属化学的気相成長装置(MOCVD)という方式を用いています。中国、台湾、韓国などのメーカーはいまLED事業の拡大に力を入れておりビーコからMOCVDシステムをどんどん購入しています。

ビーコ・インスツルメンツのMOCVDシステムの地域別出荷率(%、台数ベース、2010年、ビーコ)

同社の問題点はメーカーの設備投資サイクルは振幅が激しいという事です。現在は設備投資サイクルが上昇サイクルに入っている関係で同社の業績は伸びています。

ビーコ・インスツルメンツの一株当り利益(EPS)と一株当りキャッシュフロー(CFPS)(ドル、2011年以降は予想、バリューライン)


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