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第245回 トルコの投資機会

2011年3月22日

今日のまとめ

  1. トルコ経済はゆっくりと内容改善に努めてきた
  2. EU正式加盟は株式市場にとって重要な材料である
  3. 今はEU加盟熱は冷めている

市場経済へ移行して比較的歴史が浅い

トルコが市場経済に移行したのは1980年代のことです。

それまでは政府部門が極めて大きく、しかも世界に対して閉じた経済でした。

計画経済から市場経済へと移行する国が経験するさまざまな試練をトルコも一通り経験しました。

その試練を列挙すると、ハイパー・インフレ、資本の外国への依存、経常赤字、好・不況の振幅が極端なことなどです。

これまでの進捗状況

トルコ経済は市場経済に移行して以来、1994年、1999年、2001年と3回大きな景気後退を経験しています。

最近の経済危機は2001年に起こりました。

その後トルコは経済の体質改善に乗り出し、その結果、2002年から2007年にかけてのGDP成長率は平均して6.75%でした。

トルコのGDP成長率(%、2009年以降は予想、IMF)

その後、リーマン・ショックが世界を襲い、トルコもこれに巻き込まれたわけですが去年にかけてGDP成長率は力強く反発しています。

またインフレはきつめの金利政策によりここ数年、かなり安定してきています。

トルコのインフレ率(%、2009年以降は予想、IMF)

リーマン・ショック後の世界不況の局面では臨機応変に政策金利を引き下げ、実質マイナス金利の状態が2009年後半から2010年にかけて続きました。

失業率は高止まりしており、雇用をどう増やすかという課題が残っています。

トルコの失業率(%、2009年以降は予想、IMF)

トルコの賃金は欧州の新興国の中ではかなり高い方に属し、競争力に乏しいです。

トルコは内需、ないしは消費主導型の経済であり、景気が良い時は経常収支が悪化するという典型的な内需型国の貿易パターンを見せています。

トルコの経常収支(%、2009年以降は予想、IMF)

主な輸出先はドイツ(11%)、英国(8%)、イタリア(7%)、フランス(6%)などで欧州地域が輸出の57%を占めています。

一方輸入ではロシア(14%)、ドイツ(10%)、中国(8%)、イタリア(6%)などが主な相手国です。なお慢性的に大幅な輸入超過となっています。

次に政府部門を見ると政府の歳出は慢性的に歳入を上回っており、ここでも赤字体質が定着していると言えます。

トルコ政府の歳入と歳出(10億リラ、2009年以降は予想、IMF)

トルコ政府は対外債務の圧縮に努めています。負債比率は漸減傾向にあったのですがリーマン・ショック以降は進捗が止まってしまったように見受けられます。

トルコの純負債(GDPの%、2009年以降は予想、IMF)

銀行セクター

リーマン・ショックの際、トルコの銀行セクターは比較的悪影響を受けずに済みました。その一つの理由は外貨建ての債務が小さく、また貸付原資は国内の小口預金に主に依存していたからです。

また家計のバランスシートはおおむね良好です。これらのことから信用成長に支えられた経済の拡大が見込まれています。

トルコとEU

トルコにとってEU(欧州連合)への加盟と通貨ユーロへの参加は長年の夢でした。現在は関税に関してEUと条約を結んでいます。また1999年のヘルシンキ・ECサミットで正式メンバー候補国と認定されました。

トルコのEU加盟に向けての交渉は2005年からスタートしており、これは10年越しのプロジェクトになると思われます。

しかしトルコのEU加盟に関してはEUの側からの反対も多いです。その一つの理由は宗教の問題です。トルコは国政としては世俗的(=つまり特定の宗教に偏らない)憲法を持つ国家ですが国民の大半はイスラム教徒です。

また現政権はだんだんイスラム色を強めており、欧州に接近すると言うよりもむしろ近隣のシリアをはじめとしたイスラム圏との交流を深めつつあります。

その意味では「EU加盟熱」は少し冷めていると言えるでしょう。

しかしEU加盟という材料(=これを難しい言葉でコンバージョン・プレイと言います)は株式市場の投資家にするとその国への投資が人気化するひとつのきっかけであり、EU加盟機運が高まったり、逆に下がることで株式市場も乱高下するというのがこれまでの経験でした。


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