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第243回 ポーランドの投資機会

2011年3月7日

今日のまとめ

  1. 中欧の優等生として確固とした地位を保っている
  2. 若い世代を中心とした内需主導型経済
  3. 財政赤字圧縮への取り組みが必要

中欧の優等生

ポーランドはドイツの東に位置する中欧の新興国です。尤もその歴史は古く、「新興国」という呼び方はふさわしくないかも知れません。

ポーランドが新興国グループに括られている理由はワレサ議長らを中心とする「連帯」による民主化運動の末、1989年に同国の民主化が実現し新しい国としてスタートしたことによります。それまで東側ブロックで馴染みが薄かったのが、この政治変革で世界の投資家に紹介し直されたのです。

ここ10年ほどのポーランドの経済運営は急速度に改善しており、現在は「中欧の優等生」として中欧・東欧のエマージング・マーケットの中では中核を占める投資対象国となっています。

ポーランド国民の半分は35歳以下で、この地域としては若年層が占める割合が高いです。その若者たちを中心にポーランド経済は内需主導型の経済構造となっています。輸出がGDPに占める割合は33%に過ぎず、これは中欧・東欧諸国の中では最低の部類に入ります。

ワルシャワ取引所は中欧では最も活気のある取引所のひとつで株式の新規公開など調達市場としての機能もちゃんと働いています。

GDP成長率

先週発表された2010年第4四半期のポーランドのGDP成長率は好調な消費を背景に4.4%としっかりした数字でした。今回の四半期GDP成長率は2008年第3四半期以来最高です。

因みに2010年の通年のGDP成長率は3.8%でした。

またポーランド財務省の公式予想では今年のGDP成長率は4.2%が見込まれています。

GDP成長率(%、2009年以降は予想、IMF、但しポーランドの2010年は実績、2011年はポーランド財務省予想)

2011年1月から付加価値税(VAT)が増税されました。この関係でそれに先回りする買い物で消費が伸びたという面があることを指摘しておく必要があると思います。

なお、先週発表された製造業購買担当者指数は53.8と1月の55.5から少し下がっています。これは投資成長が鈍化していることによります。去年以来のユーロ危機で欧州の新興国に対する海外直接投資の動きが鈍っていることが関係していると思います。今後海外直接投資を積極的に誘致する必要があります。

インフレ率

次にポーランドのインフレ率ですが足元の数字は少し悪化しています。

インフレ率(%、2009年以降は予想、IMF、但しポーランドの2010年は実績、2010年はBNRの予想)

1月のインフレ率は3.8%にジャンプしました。因みに去年の12月は3.1%ですからずいぶん急激な上昇です。政府のターゲット・インフレ率は2.5%です。この突然のインフレは先ほど言及した付加価値税(VAT)増税絡みだと理解できます。

去年10月に発表されたインフレ予想は2.5%~3.5%でしたが、ポーランド政府は今回、インフレ予想値を2.8%~3.7%に引き上げています。

ポーランドの現在の政策金利は3.75%です。

上に書いたように最近、直接投資の成長に若干陰りが見えることからポーランドの中央銀行(NBP=National Bank of Poland)は先週の政策金利決定会合では利上げを見送ることを決めました。

失業率

ポーランドは近年、失業問題への取り組みでかなり成果を上げました。

失業率(%、2009年以降は予想、IMF)

経常収支

経常収支の面では欧州周辺国の間では同国のパフォーマンスが特に悪いということではありません。しかしもともと輸出型経済ではないということと内需が強いということから今後も経常収支の改善には少し時間がかかりそうです。

経常収支(GDPの%、2009年以降は予想、IMF)

今後の課題

ポーランドでは個人に対する外貨建て融資がかなり普及していました。このような外貨による借入は市場環境が急変したときにリスク要因になります。そこで個人への外貨建て融資を抑制する必要があります。

次に政府の財政赤字を一層圧縮する必要があります。現在、財政赤字はGDPの8%くらいに増えてしまっています。公的部門での雇用が急に増えてしまっている点も懸念事項です。

いまのところポーランドは欧州の優等生と見られているので政府の借入には問題はありませんが多くの欧州周辺国が政府負債の借り換えに苦労している折、ポーランドもガードを緩めることはできません。因みに同国の国家負債の対GDP比率は55%です。

ポーランドは欧州連合の通貨統合プログラムのひとつであるERM IIへの参加は積極的です。これはポーランドの通貨、ズウォティの対ユーロでの変動幅を一定の範囲内にとどめるというプログラムです。現在はユーロ危機の影響で通貨ユーロ使用国の拡大は余り人気のある話題ではありませんが、ポーランドはユーロ通貨圏という価値観を広める上で極めて重要なパートナーです。


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