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第222回 ブラジル通信セクターの近況

2010年8月9日

今日のまとめ

  1. ブラジルの通信業界には支配的企業が存在しない

  2. そのため競争が激しい

  3. 今後は或る程度M&Aによる統合が進むと考えられる

ブラジルの通信セクターの将来性

ブラジルの人口は1.9億人で一人当たりGDPは7,700ドルです。ブラジルには5,800万の世帯があり、その85%は都市部に住んでいます。

ブラジルの通信サービスは固定電話の加入世帯数が4,200万世帯(世帯普及率72%)、携帯電話加入者数が1.74億人(普及率91%)、固定ブロードバンド加入世帯数が1,100万世帯(世帯普及率19%)となっています。

ブラジルの通信市場(アクセスライン数、百万、アナテル)

固定電話は世界的に成長が頭打ちになっています。携帯電話は既に91%の普及率となっているため今後の成長は鈍化するものと思われます。固定ブロードバンドはまだ今後も成長が期待できます。

ブラジルの通信市場の歴史

かつてブラジルの通信市場はテレブラスの独占でした。独占事業体はサービスが悪いこと、価格競争が無いため割高なこと、新しい設備投資をするインセンティブに乏しいことなどの問題を抱えていました。

そこでブラジル政府はテレブラスを分割、民営化することで競争を促進しました。実力の拮抗する比較的小規模な民間企業がしのぎを削ることはユーザーにとっては良かったですが、その結果としてブラジルには中国のチャイナ・モバイルに代表されるような圧倒的なリーダー企業は出現しませんでした。

M&Aの頻発

現在のブラジル政府の考え方は競争を維持しつつも或る程度のM&Aによる業界の統合を許し、3Gやコンバージェンス(固定電話、ブロードバンド、携帯電話などをセットにした料金体系)を促進する方向にあるようです。

この流れに沿ってテレ・ノルテ・レステ(ティッカー:TNE)がブラジル・テレコムを買収しました。

また最近、ビボの大株主であったポルトガル・テレコムがその持ち株を同じく大株主であったスペインのテレフォニカに譲渡し、その代わりテレ・ノルテ・レステと組むという勢力図の異変が起きています。それをまとめると下の表のようになります。(青色は外国企業です)

ブランド名 会社名 ティッカー
Oi(オイ) テレ・ノルテ・レステ TNE
  ポルトガル・テレコム PT
Vivo(ビボ) ビボ VIV
  テレフォニカ TEF
Claro(クラ―ロ) アメリカ・モバイル AMX
Tim(ティム) ティム TSU

売上高ベースで見た各社のマーケットシェアは下のグラフのようになっています。

ブラジルの通信サービス売上高マーケットシェア(%、2010年3月現在、テレ・ノルテ・レステ)

また各社のサービス内訳を見ると次の表のようになっています。

ブランド/市場占有率 携帯電話 固定電話 固定ブロードバンド
Oi(オイ) 20% 51% 36%
Vivo(ビボ) 30% 27% 24%
Claro(クラ―ロ) 25% 15% 25%
Tim(ティム) 24% なし なし

上の表から分かる事はティムの事業規模が他の3社に比べて小さいということです。しかもティムは携帯電話専業となっており、コンバージェンスのサービス提供においてはハンデを強いられるわけです。このことからいずれティムは他の企業に吸収されるという見方も存在します。

ブラジルの携帯電話市場は競争が激しいので値引きキャンペーンなどが起こりやすく、携帯電話事業の収益性は損なわれやすいです。ティムが買収されることで少しでも競争が減れば業界全体の利益が伸びることが期待されます。


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