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第172回 当分の間、財政投資へ依存しなければいけない中国経済

2009年6月15日

今日のまとめ

  1. 輸出はダメ、財政投資に直接関係する業種はOK

  2. ビッグ・チケット・アイテムには復活の兆しが見える

  3. いまのところ広範囲の消費ブームにはなっていない

中国経済の内需シフトはすでに経済統計にも表れている

先週発表された中国の5月経済統計を見ると中国経済が急速に内需依存型へとシフトしていることがわかります。

先ず輸出ですが▼26.4%と4月の実績である▼22.6%より悪化しました。

中国は原料ないし仕掛品を輸入し、それを最終製品に組み上げて輸出するという、いわゆる加工輸出型の経済ですから輸入の数字がある程度のタイムラグを経ていずれ輸出にも反映されるというパターンを持っています。

その輸入の数字を見ると▼25.2%であり、4月の実績である▼23%より悪化しています。つまりこの面から考えても中国の輸出が本格的に出直るのはしばらく先になりそうだということです。

この一方で中国の財政投資に関わり合いの深いデータには加速が見られます。まず5月の固定資産投資ですが+38.7%と、2004年以来の高水準を記録しました。

また5月の鉱工業生産は+8.9%と、アナリスト予想の+7.8%を上回りました。輸送機器、セメント、鉄鋼などが好調でした。

中国の鉱工業生産(前年同期比、%、中国国家統計局)

中国政府の積極的な撒布は建設や工業のセクターに恩恵をもたらしているほか、自動車販売や住宅の取引量の増加など、いわゆるビッグ・チケット・アイテム(高額商品)にもプラスに働きはじめています。このため小売売上高も安定してきています。

中国の小売売上高(前年同期比、%、中国国家統計局)

ただ、それが消費ブームにつながるまでの力を持っているか?というと、そこまでのパワーは無いように思えます。それが証拠に物価はブームとはほど遠い様相を呈しています。

中国の物価(%、中国国家統計局)

経済に占める割合

アメリカの場合、消費がGDP全体に占める割合は7割に近いと言われています。これと対照的に中国の場合、重要な順番から言うと貿易>固定資産投資>消費の順番です。つまり極めて単純化した言い方をすれば現在の中国は経済に占める割合が小さい分野への集中投資で、なんとか全体を押し上げようとしているわけです。いまのところその作戦は功を奏していますが、このやり方には自ずと限界があることも事実です。

アメリカの消費は(1)所得が増えない、(2)住宅価格の上昇からくる「含み」が増えない、という2つの要因から、しばらくは低迷することが予想されます。すると中国経済は輸出をアテにできないので、当分の間、積極的な国内財政投資に依存ぜざるを得ないと考えるべきです。従って財政投資で直接に恩恵を蒙るセクターなり企業に物色を絞り込むというのが引き続き正しいスタンスのように思われます。


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