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第156回 「急速に改善する産金会社の操業環境」

2009年2月2日

今日のまとめ

  1. 産金会社には業績面でフォローの風が吹いている
  2. これまでは急成長を実現できた企業が高い株価評価を得た
  3. 今後はオペレーティング・レバレッジや含みの有無が重視される

金価格の上昇だけではないフォローの風

ゴールドを掘り出す産金会社の業績をイメージする場合、我々はどうしても金価格だけに注目してしまいます。しかしゴールドを掘り出す作業は資本集約的、即ちコストの嵩む作業です。露天掘りの金山の場合、大量の土砂を削ってその中に含有される僅かな金を回収するわけですからディーゼル、天然ゴム、鉄鋼、アンモニアなど金山の操業にまつわる諸々の原料・素材の価格が上昇するとすぐにマージンは悪化します。去年3月、ゴールドの価格が$1033をつけたとき、産金会社各社の業績が意外に伸びず、がっかりさせられたのはそのような事情によります。またオバマ氏は「経済復興プログラム」の予算を実際に使ってゆく際も「長期に渡り給与水準の高い雇用機会を創出するやり方」で実際のプログラムを進めると公言しており、単にアジアで組まれたソーラー・パネルをそのまま買ってきて据え付けるということはやらないという意味の発言をしています。

世界不況でラッキーとなる産金会社

さて、去年の夏以降、折からの不況の影響で上に掲げたコモディティーの価格はいずれも急落しました。その一方でゴールドの価格は現在$927であり、比較的高値に近い水準にあります。これは今年こそ産金会社のマージンが拡大することを意味します。また南アフリカの金鉱株の場合、去年後半からの南ア・ランド安がプラスに働いています。その理由は金山の操業コストの大半は南ア・ランド建てで発生するからです。また折からの好景気で慢性的な電力不足に悩まされてきた南アフリカの電力事情は経済活動の鈍化とともに改善基調にあります。

世界の金鉱株を大きく3つのグループに分ける

私は世界の金鉱株を考える際、大きく3つのグループに分けて考えています。即ち:

  1. 急成長している企業
  2. 大手で高水準の生産量・埋蔵量を誇っている企業
  3. 事業規模が小さい、事業計画が不安定、ないしはくたびれた金山を抱えている企業

です。

1.のグループに入る企業はキンロス・ゴールド(KGC)とゴールド・コープ(GG)です。これらの企業の特徴は毎年安定的に生産量を伸ばしており、生産コストも比較的低い点です。ゴールドの価格が若し一定だとすれば、このグループだけが成長を実現できることになります。財務内容もしっかりしています。
2.のグループに入る企業はバリック・ゴールド(ABX)、ニューモント・マイニング(NEM)、アングロ・ゴールド(AU)、ゴールド・フィールズ(GFI)などです。これらの企業は世界的に有名な金山を擁しており、埋蔵量も豊富です。ただ成長という観点では余り多くを期待できません。バリックとニューモントは露天掘り中心ですから最近のコモディティー価格の低迷はプラスに働きます。アングロ・ゴールドとゴールド・フィールズは南アの企業で地下深い縦坑の金山です。南ア・ランド安、電力事情の改善の恩恵を受けています。
3.のグループに入る企業はいずれも事業規模が中途半端です。DRDゴールド(DROOY)はすでに掘り尽されたくたびれた金山に依存しており、コストも高いため健全経営ではありません。ハーモニー(HMY)は老舗の一角ですが近年は操業上の問題を多く抱え、再建に苦労しています。アイバンホー(IVN)はモンゴルのオユ・トルゴイという潜在力を秘めた金・銅山の権益を所有しているのですがモンゴルの鉱山法の行方がいまだに流動的であることと、ジョイント・ベンチャーのパートナーであるリオチント(RTP)の資金繰り悪化で事業化のメドは立っていません。

現在の世界の金鉱株の株価評価

さて、現在の世界の金鉱株に与えられた株価評価を見ると1オンスの埋蔵量に対してどれだけの株価をしているかという尺度(=時価総額÷埋蔵量)で見るとゴールド・コープ、バリック・ゴールド、キンロス・ゴールドなどが上位に来ています。

これは安定的生産や成長という要素に対して投資家がプレミアムを払っても良いと考えていることを示唆しています。しかし今後、上に述べたように産金会社各社の操業環境が改善し、採掘コストが下落するのであれば、オペレーティング・レバレッジ(利幅の改善余地が大きいこと)のある企業で、なおかつ含みの大きい企業にも物色の矛先が向かう可能性があります。


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