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第146回 底値模索する中国の市況株

2008年11月4日

今日のまとめ

  1. 中国の市況株の多くはすでに高値の9分の1程度まで値幅調整した
  2. 今後は日柄調整の局面に入る
  3. ニュースは今後、一層悪くなると予想される
  4. OECDリーディング・インディケーターは永遠には下がらない
  5. 東京オリンピック後の製造業の調整は1年余りだった

中国の市況株の惨状

中国の鉄鋼や素材株のベア・マーケットが続いています。馬鞍山鋼鉄(00323)、鞍鋼(00347)、チャルコ(02600)、紫金鉱業(02899)、洛陽モリブデン(03993)など、中国を代表する市況株の多くは去年夏の高値に比べて9分の1程度になりました。このように株価が下落することによりマーケットの行き過ぎを訂正する動きのことを値幅調整と言います。下げの大きさから考えてこれら銘柄の値幅調整はほぼ完了したと考えるべきでしょう。

日柄調整

現時点では含み損を抱えている投資家が多いですから、戻り待ちの売り物が沢山控えていると思われます。従って今後はそういう売り物をこなしながら地固めをする必要があります。このように時間経過によって癒されることを日柄調整と言います。ここまでの下げ局面がほぼ一本調子だったことから本格的な日柄調整はまだまだこれからでしょう。それを断った上で、この辺りの水準で株価はかなり振幅の大きい揉み合い状態になると考えるのが自然です。これはデイ・トレーディングなどで値幅取りを得意とする投資家にとってはエキサイティングな市場環境かもしれません。

中国発のニュースは暗いが・・・

一方、今のところ中国の産業を巡るニュースは暗いです。中国経済の減速は未だ始まったばかりで、景気の停滞は日増しに深刻になっている印象を受けます。昨日も中国の10月の購買担当者指数が発表されたばかりですが、44.6と9月の51.2から更に悪化していました。

ここで興味深いのは中国発のニュースが明らかに悲観的なトーンを帯びてきたのは、ほんのここ数カ月のことだという点です。つまり株価の方はずっと先行して今回の景気減速を織込みはじめたわけです。今後は零細な製鉄業者の倒産や炭田の閉山や事業統合や設備投資計画の凍結など、一層悪いニュースが出てくることが予想されます。それらは中国の鉄鋼株や素材株が出直る上で避けて通ることは出来ないニュースです。なぜなら経営者が生産調整の決断に至るためには、先ず「現状はひどい!」ということをしっかり認識することがどうしても必要となるからです。「株価には先見性がある」とよく言われますが、不思議なもので市況株の場合、往々にして暗いニュースとはうらはらに相場的には一足先に出直り始めるものなのです。

OECDのリーディング・インディケーター

世界経済の先行指標としてOECDリーディング・インディケーターという経済活動の指標に欧米の機関投資家は注目しています。市況株を取引する際、着目されることの多いデータです。このOECDリーディング・インディケーターは実は去年の6月頃にピークをつけて、その後は一貫して軟化してきました。これは中国の市況株が天井を付けたタイミングとほぼ一致しています。さて、OECDリーディング・インディケーターはその下げ幅の面からも、下げている期間の長さの面からもすでに過去の景気後退局面の調整幅とほぼ同じ程度の調整を見ました。リーディング・インディケーターは永遠に下がり続けるということは無いのです。ある時点でこれが反転する時が来る・・・それが中国の市況株の底入れを示すひとつのきっかけになるでしょう。

OECDリーディング・インディケーター(出典:OECD)

東京オリンピック後の設備投資の調整は1年だった

私はしばしば現在の中国の産業界が置かれている状況を山陽特殊製鋼が倒産した、東京オリンピック後の日本経済の状況と比較するのですが、下のグラフに見られるように当時の日本の設備投資の調整局面はほぼ1年で完了しました。たぶん株価の出直りは実際の統計データの改善より早いタイミングになると思います。そうであれば来年の春頃までには株価はじり高を辿り始めていると予想されます。


OECDリーディング・インディケーター

(出典:OECD)

全ての悪いニュースが弱気材料ではない

なお、最近中国では鉄鉱石や石炭の価格の下落が伝えられています。海外から原料を輸入する際の船賃(バルチック・ドライ指数)も下がりました。これらは何れも操業コストの低減につながります。もちろん市況全般が弱含んでいる局面ではこれらのニュースは株価にとってプラスにはなりません。しかしこれらは全て需給の均衡へ向けた小さなステップであり、必要なことなのです。


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