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第143回 決算発表シーズンに向けて

2008年10月14日

今日のまとめ

  1. 今期決算は五輪終了後の経営環境を窺い知る良い機会である
  2. 新興国経済がどのくらい減速しているかの感触を探ろう
  3. 経営陣の言葉の選び方、ニュアンスに注意しよう

10月下旬から決算ラッシュ

世界の株式市場が混乱しているので企業業績の事は忘れられがちですが、10月下旬からは2008年第3四半期(9月期)の決算発表が各社から相次いで発表される予定です。今期の決算に私が特に注目するのは以下の理由によります:

  1. 中国企業に関しては五輪終了後の経営状況を初めて窺い知る機会だということ
  2. カンファレンス・コールで新興国経済がどのくらい減速しているのかのアネクドート(伝聞情報)が得られると期待されること
  3. 原油や銅などの商品価格の急落を関係企業がどう今後のガイダンスに盛り込んで行くかが注目されること
  4. 米国への輸出に異変が出ているかどうか
  5. BRICs国内の内需が金融市場の混乱によって影響を受けているかどうか

以下に代表的な銘柄の予想数字を抜粋しておきます。なお、予想の新鮮さについては多くのアナリストが最近、予想の数字を更新している企業に関してはその予想が「新鮮」であると判断しました。

銘柄 ティッカー 決算発表日 EPS予想 売上予想 PER 予想の新鮮さ
ザナイン NCTY   55セント 6850万ドル 6.63 新鮮
パーフェクトワールド PWRD   45セント 5474万ドル 10.1 新鮮
ジャイアント GA   18セント 6691万ドル 20.6 新鮮
シャンダ SNDA   55セント 1.32億ドル 10.6 新鮮
ネットイーズ NTES   38セント 1.08億ドル 11.6 新鮮
ソーフー SOHU   95セント 1.15億ドル 13.3 新鮮
シナ SINA   41セント 1.03億ドル 18.9 古い
バイドゥ BIDU 10月22日 $1.25 1.35億ドル 49 新鮮
フォーカス・メディア FMCN   53セント 2.32億ドル 10.5 新鮮
エアメディア AMCN   12セント 3065万ドル 30.7 新鮮
ビジョンチャイナ VISN 10月30日 22セント 3548万ドル 17.8 古い
ニューオリエンタル EDU 10月30日 $1.11 1.08億ドル 30.1 古い
ホーム・インズ HMIN   13セント 7521万ドル 33.3 古い
グーシャン GU   23セント 6293万ドル 2.92 古い
アグリア GRO   6セント 1130万ドル 6.33 古い
ウーシー WX   10セント 7384万ドル 11.3 新鮮
チャイナ・メディカル CMED   51セント 4128万ドル 13.6 新鮮
マインドレイ MR   23セント 1.52億ドル 29.8 新鮮
スリーエス SSRX   14セント 943万ドル 11.4 古い
CTCメディア CTCM   18セント 1.32億ドル 7.27 古い
メチェル MTL   $1.18 29.6億ドル 1.33 古い
ウインビルダン WBD   83セント 7.6億ドル 9.77 新鮮
ヴィンペル VIP   53セント 28.7億ドル 11.6 新鮮

予想は08年9月期、PERは08年EPSに基づく、株価は10月10日引け値を使用

(出典:ヤフー・ファイナンス)

決算の数字以外にどこを見るか?

さて、決算発表に際しては今期の数字がEPSと売上高の両方の面でコンセンサスを上回ったかどうかをチェックしてください。それと同時に来期以降のガイダンス(会社側予想)が引き下げられていないかどうかにも注意する必要があります。

さらに決算のカンファレンス・コールを聞かれる方は次のような独特の言い回しに気をつけるとよいと思います:

「セールス・サイクルが長くなっている」

→セールス・サイクル(sales cycle)とは見込み顧客へアプローチをはじめてから、商談が成立するまでに要する時間です。これが長くなるのは、普通、需要が落ち込む前兆だとされています。

「バックエンド・ローデッドになっている」

→バックエンド・ローデッド(backend loaded)というのは四半期の決算の〆の直前に多くの商談が駆け込みで成立する状況を指しています。そのように売上高が期末に集中する様子を「ランピーだ(lumpy)」という風に表現する場合もあります。或いはちょうどアイスホッケーのスティックのように先端だけが跳ね上がっていることに例えて、「ホッケー・スティック(Hockey stick)型だ」と形容する場合もあります。これらは全てムリして数字を達成しようとする企業側の努力の形跡です。その努力自体は良いのですが、そもそも営業環境自体が厳しくなっていることを暗示しているわけで、これらは全て悪い兆候であると理解されています。

「売掛金が増えている」

→売掛金は通常、DSO(Days Sales Outstanding)で計られます。これは売掛金の回収に要する日数で:

DSO = (売掛金 ÷ 売上高)× 日数(四半期ならほぼ90日)

で計算されます。これが増えていると売掛金の回収に要する日数が増えていることになります。その場合、2つの懸念が生じます。先ず上のバックエンド・ローデッドの議論と関連して、その期の期末にかけて駆け込みの売上高の計上が大量にあったことが疑われます。またそうでない場合は顧客が買った製品やサービスに対して何らかの不満を持ち、支払いを遅らせているケースも想定しないといけません。

「ビジビリティー(visibility)が下がっている」

→ビジビリティーというのは日本語で言えば「視界」です。視界が悪くなっているというのは、つまり数字が読みにくくなっているということに他なりません。経営陣の漠然とした売上に対する不安を表す表現として決算のカンファレンス・コールでしばしば登場する言い回しです。


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