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第131回 米国中西部の豪雨と穀物市場への影響

2008年6月16日

今日のまとめ

  1. 米国中西部の豪雨は記録的な水準である
  2. トウモロコシ、大豆の不作が予想される
  3. 飼料の高騰は食肉業者のマージンを圧迫する
  4. エタノール業者にとってもコスト増は悪材料

米国中西部の豪雨

このところ米国の穀倉地帯である中西部では記録的な豪雨が続いています。過去1ヵ月の降雨量は平年の4倍にものぼり、1993年の記録的な豪雨以来の悪天候です。影響を受けている地域はアイオワ、イリノイ、ウィスコンシン、ミズーリ州などです。

一過性?

一般論として株式市場の投資家は自然災害のもたらす短期的な市場価格の変動に対してはあまり直情的に動かない方が得策です。今回の災害に関しても性急な動きは控えた方が良いでしょう。それを断った上で今回の災害がマーケットに与える影響について考えてみたいと思います。まずトウモロコシは今が蒔いた種がちょうど芽を出す大事な時期です。この時期に土壌の水分が多すぎると根がしっかり張らず、収穫量が減ります。その意味ではこの時期の豪雨は今年の収穫に対しては「取り返しのつかない」ダメージをすでに与えてしまったと言えます。これを受けて米国農務省は先週、今年のトウモロコシの収穫予想をこれまでの121.3億ブッシェルから117.4億ブッシェルへ下方修正しました。117,4億ブッシェルというのは去年の収穫実績より10%ほど少ないです。一方、大豆ですが、こちらは降雨で地中の窒素が流されてしまった可能性があります。窒素は作物の育成促進に必要ですので窒素肥料の需要は増えることが予想されます。

市場への影響

すでにトウモロコシや大豆の価格は急騰しています。
トウモロコシ(シカゴ・ボード・オブ・トレード、フロアー・セッション)


大豆(シカゴ・ボード・オブ・トレード、フロアー・セッション)

これらの作物は家畜の飼料としても重要ですので養豚や養鶏のコストが上昇することが考えられます。すでに格付け機関ムーディーズは養豚業者、スミスフィールズ・フーズ(ティッカー:SFD)の見通しを引き下げるかもしれないと発表しています。また養鶏業者、ピルグリムズ・プライド(ティッカー:PPC)の株価は6月に入ってから29%も下落しました。

一方、トウモロコシを原料としているエタノール業者の株価も売り叩かれています。ヴェラサン(ティッカー:VSE)の株価は今月に入って28%下落しました。またアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ティッカー:ADM)は豪雨の影響により物流面でかなり悪影響が出ていると発表しています。トウモロコシを原料としてコーン・シロップを作っているコーン・プロダクツ(ティッカー:CPO)の株価も下がっています。

風が吹けば桶屋が儲かる?

一方、米国中西部の天候不順が有利に働く企業も当然あります。窒素肥料を作っているテラ・インダストリーズ(ティッカー:TRA)はその一例です。また飼料の高騰でチキンの値段が上がれば今回影響を受けなかったブラジルの養鶏業者、サディア(ティッカー:SDA)ならびにペルディゴン(ティッカー:PDA)にとっては輸出市場での競争力が増す事を意味します。アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドと似た業態の穀物メジャーであるブンゲ(ティッカー:BG)はブラジルに生産の重点をシフトしていたのでADMほど影響を受けていません。

ブンゲ(BG:黒)とアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM:茶色)の株価


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